ヤマトタケル

劇場公開日:

解説

不思議なパワーを持つ王子ヤマトタケルが3つの光を手に入れながら邪悪な神の化身と戦う姿を描く、『古事記』に題材を得たSFアドベンチャー。監督は大河原孝夫、脚本は三村渉、特技監督は川北紘一と、「ゴジラVSキングギドラ」などの″ゴジラ″スタッフが手がけた。RPG映画と謳い、TVアニメ、ファミコンなどとのマルチメディア展開も話題となった。

1994年製作/105分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1994年7月9日

ストーリー

ヤマトの国に双子の王子の弟として生まれたオウスは伯母ヤマトヒメのもとで育てられた。やがて成人したオウスは都に戻るが、母イナヒヒメの病死をめぐり、兄の王子オオウスと争いになり彼も殺してしまう。激怒した父ケイコウはクマソ征伐という苛酷な任務をオウスに与えた。セイリュウ、ゲンブの2人の武術師を連れてクマソの国に向かったオウスは、途中男まさりの美しい巫女オトタチバナと出会い、共に行動する。強敵クマソタケルを見事倒したオウスはヤマトタケルと名乗った。その際、魔人クマソガミもマガタマの首飾りの力で倒し、タケルはシラトリの鏡を手に入れた。一方宮中では祈祷師ツキノワが邪悪な神ツクヨミの復活を祈り続けていた。それに気づいたヤマトヒメに頼まれ、タケルはツクヨミの力の象徴アマノムラクモノツルギを奪い、伊勢に向かうが、巨大な化け物カイシンが現れ、タケルを助けようとしたオトタチバナが犠牲になってしまう。悲嘆にくれるタケルをツキノワが突き刺した。母や兄の死も彼の仕業だと知ったタケルは最後の力を振り絞りツキノワを倒すが、時遅く、ツクヨミを封印した氷塊が月面に激突し、8匹の蛇を頭髪に持つツクヨミが姿を現した。黄泉の国をさまよっていたタケルは正義の戦神スサノオから、自分はツクヨミを討つ使命を持って生まれてきたことを明かされる。ツクヨミの化身ヤマタノオロチを倒すことの出来る唯一の剣オロチノカラサイノツルギを授けられたタケルは同じく生き返ったオトタチバナとともにアマノシラトリの背に乗り銀河に飛び出した。オトタチバナは光の粒子に変わり、ツルギ、鏡と共鳴、タケルの全身は光に包まれ、巨大な光の鎧武者ウツノイクサガミになり、ヤマタノオロチを遂に倒すのだった。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

監督
特技監督
川北紘一
脚本
三村渉
製作
富山省吾
デザインワークス
吉田穣
西川伸司
杉田篤彦
岡本英郎
酒井ゆうじ
寒河江弘
撮影
関口芳則
美術
小川富美夫
装置
中島富蔵
組付
小笠原禎
川澄計
装飾小道具
多胡啓一
遠藤雄一郎
山内康裕
入江京子
電飾
河原正高
音楽
荻野清子
音楽プロデューサー
岩瀬政雄
北原京子
GLAY
録音
池田昇
調音エンジニア
多良政司
音響効果
佐々木英世
照明
望月英樹
編集
小川信夫
ネガ編集
大坪隆介
衣裳デザイン
出川淳子
衣裳
木俣勝之
久保田かおる
ヘアーメイク
梅沢文子
大野悦香
佐竹照秀
浜崎喜美江
中澤真弓
音楽ミキサー
大野映彦
俳優係
後藤弘樹
アソシエントプロデューサー
鈴木律子
製作担当者
森知貴秀
助監督
三好邦夫
スクリプター
石山久美子
スチール
工藤勝彦
特技スチール
中尾孝
特技製作担当者
鈴木健二
小島太郎
特技撮影
江口憲一
特技照明
大澤暉男
特技美術
大澤哲三
操演
鈴木豊
特殊操演
鳴海聡
船橋誠
渡邊俊隆
久保田勝己
特技照明機材
二見弘行
特技美術装置
野村安雄
特技背景
小島耕司
特技編集
東島左枝
特技ネガ編集
大朝和代
特技記録
黒河由美
特効助手
久米攻
オプチカルエフェクト
岸本義幸
中村信夫
松浦正春
山路宏武
佐々木篤志
安田芳郎
佐藤元
新城孝
内田剛史
アニメーションエフェクト
吉澤一久
橋本満明
飯塚定雄
山本英文
沖満
進藤智子
山口拓政
田中貴志
小川幸代
木戸貴子
嶺脇浩司
マットペイント
木村俊幸
中村百合子
ビデオエフェクトエンジニア
秋山典生
金谷光寛
照井一宏
特殊視覚効果スーパーバイザー
小野寺浩
大屋哲男
泉谷修
特殊視覚効果プロデュース
小川利弘
コンピューター グラフィックス
内海邦男
荒木史生
丹羽学
足立亭
ハイビジョンスーパーバイザー
鈴木昭男
原田睦弘
ハイビジョンCG
飯田正行
石川智太郎
ハイビジョン技術
滝沢隆也
高橋善也
諏佐佳紀
土屋勝彦
山崎晴康
石本健二
特技助監督
渡辺忠昭
特殊メイク
織田尚
深谷陽
高濱幹
造形チーフ
小林知己
天木雅和
潤淵隆文
若狭新一
江久保暢宏
開米敏雄
デジタルエフェクト
木下良仁
藤下忠男
川端孝
スタント
岡元次郎
清家利一
大藤直樹
坂本隆
関誉枝恵
菊池香理
殺陣
金田治
振付
川崎悦子
照明機材
山崎惣一郎
特殊機械
宮川光男
鹿山和男
宮廷作法
塚田義明
馬術指導
田中茂光
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映画レビュー

3.5期待度△鑑賞後の満足度○ ヤマタノオロチの造形、大変宜し。殆ど怪獣映画だから点数も甘くなりますゥ…

2023年10月28日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

①我らがヤマト民族の神話と「古事記」の話だからもう少し海外に負けないくらいのファンタジー映画にして欲しかったが、欲張り過ぎというものかな。 ②シルバー・ラドン(でも立ち位置はモスラっぽい) vs エイトヘッド・キングギドラってとこですかね。 ③「古事記」に変に忠実にならずにおとぎ話っぽくしているのはよろしい。 篠田三郎は大王(オオキミ)(景行天皇ですね)っぽい面差しなので適役だと思うが銅鐸を被っているのには笑た…時代も違うだろ。 ④オマージュとも云えないレベルだけど『未知との遭遇』『スターウォーズ』『ターミネーター』からちゃっかりパクっているのも微笑ましい。

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もーさん

3.0ほんとうに

2022年6月26日
iPhoneアプリから投稿

いつぶりだろうか。 懐かしさのあまり、見てしまった。 昔は出てくる怪物達のソフビが欲しかった。

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たかひろ

3.0超時空SFアドベンチャー 古事記クエスト

2022年4月19日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、DVD/BD、映画館、VOD

楽しい

単純

興奮

東宝特撮1994年の作品。 昭和時代東宝はゴジラシリーズ以外にも、別の怪獣もの、SFもの、怪奇な変身人間ものなどを製作。年に2本、時には3本の特撮作品が公開されていた。 平成になってゴジラが復活。“平成vsシリーズ”が大ヒットする中、東宝はまたかつてのようにゴジラ以外の特撮作品を製作。それが、本作。 公開時は勿論劇場で観、レンタルVHSやWOWOW放送もVHSに録画。何度か見ていたが、訳あって大量のVHSを処分する事に。 それから月日が流れ…。再放送などは無く、近くのレンタル店にもDVDは置いておらず…。 不定期で東宝特撮を再見していた時、本作も特に再見したかった一本。 が、見たくても見れない…。そんな時サプライズしてくれるのが、毎度お馴染みU-NEXT! 本当にいつ以来だろう。思い出せないくらいの、久々の鑑賞。 題材は、『古事記』。 東宝特撮は1959年にも『古事記』を題材に『日本誕生』を製作したが、リメイクではない。全くの別物、作風。 『日本誕生』は神話スペクタクルであったが、こちらは『古事記』を題材にヤマトタケルノミコトを主人公にしている点は同じものの、あくまでベース。歴史考証に制約される事無く、自由な発想や大胆脚色。 ヤマトの国に産まれた双子。弟のオウスノミコトは“呪われた皇子”として赤子の時に捨てられるも、アマノシラトリに救われ、叔母ヤマトヒメに育てられる。 成長し再びヤマトの国に戻るが、母と兄の急死の濡れ衣を着せられ、父王の怒りを買う。 命じられたクマソタケル討伐、そして宇宙から迫る邪悪な存在…。 オウスノミコト改めヤマトタケルの数々の試練、冒険、闘い、出会いと運命…。 富山Pが目指したのは、かつてのような東宝特撮娯楽×若者向けの王道活劇。 主人公の冒険譚。課せられた使命。 アイテムや仲間。 対する強敵たち。 絶体絶命のピンチに陥るも、復活。思わぬ再会。 幾つものステージを経て、いよいよ最終決戦へ…。 作風も演出も展開もRPG風。と言うか完全にその路線を狙ったSFアクション・アドベンチャー。 ゴジラシリーズとは一味違う。それは本編や特撮からも分かる。 平成ゴジラvsシリーズの名コンビ、大河原孝夫監督と川北紘一特技監督が、ゴジラシリーズ超えを目指して製作した特撮技術とワールド。 まず特撮は、これまで通りの特撮演出、ミニチュア、操演などをフル駆使しつつ、CGも積極的に導入。クマソガミの手が弓矢に変化やオトタチバナの身体が粒子化などは確かに特撮では難しい。 原寸大のアマノシラトリやヤマタノオロチの頭部も製作。 海神ムーバやヤマタノオロチはこれまで培った“怪獣映画”の本領発揮。ヤマタノオロチの着ぐるみは東宝特撮史上最大級!(その昔買ったヤマタノオロチのソフビ人形も特大サイズであった) 特撮土壇場ではなく、本編でもアクション・シーンをたっぷり織り込み。キャスト同士のアクションのみならず、人間の倍サイズのクマソガミとの闘いは、本編と特撮の二人三脚の意欲的なシーンと言えよう。 衣装にも凝り、美術も大掛かり。 昔何かの本でスタッフが、「こっち(『ヤマトタケル』)が大変で、今やってるゴジラ(『vsスペースゴジラ』)が楽で楽で」と言っていたのを読んだ事ある。 当時の東宝特撮スタッフにとって、色んな意味で労作。 東宝特撮としては異例の豪華キャスト。 高嶋政宏、沢口靖子、篠田三郎は常連組。 麿赤児、目黒祐樹、宮本信子は意外なキャスティング。特に、宮本信子が特撮映画に出るなんて…! 特筆すべきキャストは… クマソタケル役の藤岡弘、。レジェンド正義のヒーローが珍しく敵役。が、存在感はさすがのもので、パワフルなアクション・シーンも披露。ラスボスでもいいんじゃね?…とも思うが、極悪人ではなく、オウスの力を認め、“ヤマトタケル”の名を贈る結構印象的な役所。 ラスボスはヤマタノオロチに変化する邪神、ツクヨミ。演じるは、阿部寛。まさかこの時、この人が後に超売れっ子になろうとは思いもしなかった。それが分かってたら、製作陣もこんな無駄遣いはしなかっただろう。 ラスボスでありながら、強いんだか弱いんだかビミョーなツクヨミ。ヤマトタケルとの闘いにあっさり敗れ、さっさとヤマタノオロチに変化。もうちょっと見せ場欲しかったなぁ…。まあ当時はモデルとしては人気だったが、役者としてはまだまだ苦労時代。 そんなツクヨミもさることながら、他にもツッコミ所や難点が多々。 娯楽に徹した作りではあるが、演出も演技もステレオタイプ。膨大なエピソードのある『古事記』を大胆翻案した脚本・三村渉氏の苦労は察するが、ストーリーやドラマ性は簡素過ぎ。 見せ場は要所要所織り込み、展開はポンポン進んでいくが、却ってそれが“弁慶の泣き所”に。あっさりし過ぎ、もっと胸躍るアドベンチャー感やハラハラドキドキが欲しかった。 見せ場の一つであるヤマタノオロチ。火を吹き、どんなに大暴れっぷりを見せてくれるのかと期待したら、ウツノイクサガミにこれまたあっさりやられる。 そのウツノイクサガミ、見た目は完全に超合金ロボット。(←いえいえ、ウツノイクサガミはロボットではなく、神様。大魔神的な。それに、エヴァだって正確にはロボットじゃないでしょ) RPG風アドベンチャーに怪獣にロボット…もはや日本神話の欠片も無く。冷静に見ると、なかなかなトンデモ作品…!? そして主題歌はまさかのGLAY! 作風とはアンマッチなんだけど、歌自体はいいんだよね。 当時はやはりどうしてもゴジラシリーズの方が好きで…。 今久々に見て、特別面白い!ってほどではなかったが、楽しいのは楽しく、あの頃の懐かしさが蘇ってきた。 ゴジラ映画を毎年のように劇場で観ていたあの頃…。かつてのように東宝特撮を年に2本も劇場で鑑賞。 翌年は年末のゴジラを前に、新ガメラ映画も。 今思うと、何て夢みたいなあの頃であった。 3部作の予定だったが、ゴジラシリーズほどヒットせず、これ一本限りに…。 1作目のラストでヤマタノオロチを登場させて、次は…? Wikipedia情報によると、2作目では東宝特撮ファンなら誰もが知ってる幻の怪獣、バガンを登場させる予定だったという。 ゲームには登場したが、製作直前まで進んでいた『モスラvsバガン』も残念ながら幻に。 未だスクリーン・デビュー出来ずにいるバガン。いつか大スクリーンで、その姿を! 昭和、平成と『古事記』の映画化に挑戦してきた東宝。 令和版も見てみたい。

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共感した! 2件)
近大

3.5ヤマタノオロチを倒せ!

2018年10月11日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

興奮

ネタバレ! クリックして本文を読む
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共感した! 2件)
しゅうへい

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