弥太郎笠(1957)

劇場公開日:

解説

子母沢寛の原作を、「二十九人の喧嘩状」の八尋不二が脚色。監督は「朱雀門」の森一生、撮影は「大江戸人気男」の本多省三。主演は「二十九人の喧嘩状」の市川雷蔵、「曙荘の殺人」の木暮美千代、「赤胴鈴之助(1957)」の浦路洋子、「地獄花」の柳永二郎。ほかに、矢島ひろ子、夏目俊二、清水元、石黒達也など。白根一男と鈴木三重子が主題歌を吹き込んでいる。色彩は大映カラー。

1957年製作/94分/日本
配給:大映
劇場公開日:1957年7月2日

ストーリー

旗本直参の家柄に生れながら、武士をきらってやくざになった、通称りゃんこの弥太郎。足の向くままに、上州松井田の宿の親分虎太郎の家を訪れた。だが、意外にも虎太郎はやくざ渡世の足を洗い、つむぎの織工場という堅気な商売になっていた。堅気の家に旅烏が何時までもい続けは出来ないと、また草鞋を履く弥太郎だったが、虎太郎の娘お雪の強い思慕に、後ろ髪を引かれる思いであった。それに、同じ土地の十手を預る二足草鞋のお神楽大八の悪企みも気がかりだった。大八は、彼の妾の芸者お牧を色仕掛けに、虎太郎の織工場を乗取ろうとしているのだ。街道筋に出た弥太郎は、関東取締出役となって松井田へ向う、桑山に出会った。桑山とは、彼が武士時代、千葉道場の同門で大の親友だったのである。桑山は、平井久馬という殺人剣の兇悪浪人を探しているのだ。弥太郎は、彼に虎太郎一家が大八に狙われていることを話し、善処を頼んだ。その夜、松井田に到着した桑山は、挨拶に集った多勢の貸元たちの前で、大八とお牧の奸策を諌めた。それを根に持った大八は、偶然知合った浪人に頼んで、虎太郎を殺させてしまった。この浪人こそ、お尋ね者の平井久馬だった。みなし児となったお雪と弟の栗作とは、細々と織物作りを続けていたが、大八はことごとに彼女の商売の邪魔をするばかりか、妾になれとお雪に迫るのであった。そして、挙句の果て、暴力に訴えてお雪を拉致し去ろうとした時、姿を現わしたのは弥太郎だった。大八は、弥太郎現わるの報せに仰天、再び久馬に彼の暗殺を頼んだ。正邪両剣の鬼才の対決。だが、弥太郎の腕は冴えていた。大八も、弥太郎の刀に斬伏せられた。これで万事解決と、お雪の涙に送られて再び草鞋をはいた弥太郎だったが、お雪を愛している自分に気附くと彼は、再びいま来た道を引返すのだった。

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