宮本武蔵 二刀流開眼(1963)

劇場公開日:

解説

吉川英治原作を前作「宮本武蔵 般若坂の決斗」に引続き内田吐夢と鈴木尚之が脚色、内由吐夢が監督したもの。撮影は「この首一万石」の吉田貞次。

1963年製作/104分/日本
原題または英題:The Worthless Duel-Miyamoto Musashi Part 3
配給:東映
劇場公開日:1963年8月14日

ストーリー

般若野で不逞の浪人の群を倒した武蔵は城太郎をつれて柳生石舟斎宗厳の城に向い、この剣聖と剣を交えようとしたが果せない。吉岡清十郎の弟伝七郎もまた石舟斎に会おうとするが、お通を通して拒絶されてしまう。一方、武蔵は柳生四高弟と剣談を交えるところまでこぎつけたが、城太郎が紀州公より賜った柳生家の愛犬を打ち殺したことから、高弟たちと対立した。そのとき、お通の笛の音が流れ、ハッとした武蔵の袖口が相手の真剣に大きく裂けた。瞬間、武蔵は小刀を抜き放って両刀の構えとなっていた。翌日、右舟斎の庵の前に立った武蔵は庵内にお通の姿を認め、お通も武蔵に気付いた。が、次の瞬間、武蔵は逃れるように姿を消した。そのころ、吉岡の門弟祇園藤次は旅先で燕返しの秘剣を身につけた佐々木小次郎を知り、更にふとしたことから清十郎も彼の太刀さばきを見て、小次郎は吉岡道場の客となった。さて、伏見城の改修工事に従事していた本位田又八は、小次郎あての免許皆伝の状を偶然手に入れ、小次郎の名を騙って京に出たが、そこで、清十郎に体を奪われた上、母お甲は藤次と逐電、とう悲運に見舞われた朱実に逢い、それがもとで小次郎に化けの皮をはがされる。一方、清十郎ばついに宿敵武蔵との対決を決意した。「洛北の蓮台寺野で、九日の卯の下刻」五条大橋でこの高札を朱実も、お通も見ていた。そして武蔵も--。が、武蔵の眼は遠く枯柳に寄りかかっている小次郎にそそがれていた。二人は宿命的ななにかを感じたようであった。小次郎に止められたが、清十郎はひくにひけない。その日は来た。吉岡の門弟約四十人のとりかこむ中で、武蔵の一撃は清十郎の肩をくだいた。

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映画レビュー

5.0宮本武蔵・視覚化の決定版③

2023年5月20日
スマートフォンから投稿

泣ける

楽しい

興奮

内田吐夢監督の重厚な演出と、中村錦之助さんの熱演とダイナミックな殺陣で魅せる映像版・宮本武蔵の決定版‼️1年に1作ずつの5部作の第3部。見どころはやっぱり高倉健さんの佐々木小次郎‼️押しの強さと華やかさ、加えて不敵な冷酷さを感じさせて、武蔵生涯の最大の敵にふさわしい存在感ですね。

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活動写真愛好家

3.0若き高倉健の佐々木小次郎役が見ものです

2019年11月26日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

内田吐夢監督、プロフェッショナルに徹しています
第一作にやりたいことはやってますので、第二作同様仕事としてきっちりこなしている作品です
それ以上でもそれ以下でもありません

特に本作は後半の第四作、第五作への橋渡しの物語で宮本武蔵のシリーズを通底する、剣の道と人間を高める道との矛盾というテーマ性は冒頭の前作のラストシーンの紹介のみで、他には影も形もありません

タイトルの二刀流開眼は前半の柳生四高弟との闘いで早くも開眼してしまいます
前半の柳生編は、どちらかというと長めのプロローグです
佐々木小次郎が登場する、中盤より次回作一乗寺の闘いの前振りの物語が本編の扱いとなります

若き高倉健が佐々木小次郎役です
キャライメージが後のザ・高倉健ではないのが見ものです
本作の翌年1964年公開の日本侠客伝によって、私達の知る高倉健となるわけです

しかし、お通さんなんであなたそこにいるの?
独特の話方が素敵なので出番が多いのは歓迎ですけど
城太郎少年は、お通さんの姿に驚いて逃げた武蔵に柳生屋敷に置いてけぼりをくらいます
次回作一乗寺の決闘で、宮本武蔵と京都で再会する事になります

洛北の蓮台寺野は、京都市北区の旭丘中学校の辺りかと思われます
大徳寺から徒歩10分ほど
普通の住宅街です

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あき240

3.0シリーズ折り返しの第3弾。ライバルが登場

2015年3月24日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

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松井の天井直撃ホームラン

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