水の中の八月
劇場公開日:1995年9月9日
解説
異常現象と不思議な運命を背負った少女、そして彼女を見守る青年のひと夏の出来事を描いた魂のファンタジー。監督・脚本は「エンジェル・ダスト」の石井聰亙。撮影を「BOXER JOE」の笠松則通が担当している。主演は、写真家・篠山紀信のモデルをつとめていたところを監督に見出された小嶺麗奈と、やはり写真モデル出身の青木信輔。
1995年製作/117分/日本
配給:「水の中の八月」製作委員会
劇場公開日:1995年9月9日
ストーリー
高飛び込みのオリンピック候補選手だった泉は、高校の先輩にあたる真魚とイルカのプールで出会った。魅かれ合うものを感じた二人は、やがて恋人のような関係になっていく。その年の夏は超新星の爆発や2つの隕石の飛来などが影響してか、空梅雨が続く異常気象に見舞われ、“石化病”という奇病が流行していた。ユニバーシアード全国大会も危ぶまれていたが、何とか開催されることとなり、泉は優勝を目指して飛び込み台に立つ。だが調子の出ない彼女は最後の試技に失敗し病院に担ぎ込まれてしまう。生死の境を彷徨い奇跡的に生還する泉。ところが、それからの彼女は何かが違っていた。憑かれたように弥呼山の水源地や遺跡を訪ねたり、隕石の強奪犯と山中の遺跡で気を失って発見されたりした。どうしていいか分からない真魚は友人の浮谷や美樹から、インドの古書にある今回の事件とそっくりの話を聞かされる。それによれば、泉は多くの人民を身をもって救う使命を課せられていた。果たして泉は真魚の止めるのも聞かず“生き返った役目”のため、やがて夜の河にその姿を消し、人々は渇水や奇病から救われるのだった。そして、泉が興味を示していた遺跡を巡る研究家となった真魚は、一生をそれに捧げることにした。