ひみつの花園(1997)

劇場公開日:

解説

三度のメシより金が好きなOLが、5億円の入ったスーツケースを手に入れるためにあくなき挑戦を繰り広げる姿を描いた爆笑コメディ。監督は「裸足のピクニック」の矢口史靖。脚本は矢口と「裸足のピクニック」の鈴木卓爾の共同。撮影を「ゴジラVSスペースゴジラ」の岸本正広が担当している。主演は「学校の怪談2」の西田尚美。「渚のシンドバッド」に続く“YES(Young Entertainment Square)レーベル”の第2弾として製作された。スーパー16ミリからのブローアップ。

1997年製作/83分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1997年2月15日

ストーリー

幼い頃からお金を数えるのが大好きだった咲子は、短大を卒業後、銀行に就職した。これでたくさんのお金に囲まれて幸せな生活が送れると思っていた咲子は、突然の銀行強盗事件に巻き込まれ、人質になってしまう。ところが、彼女を乗せた犯人の車が青木ヶ原の樹海で横転爆発し、咲子は5億円の入ったスーツケースもろとも吹き飛ばされ、樹海の奥深くまで流された。奇跡的に生還を果たし、半年のリハビリを経て仕事に復帰した咲子は、すっかり怠け癖がついてしまい、毎日をのんべんだらりと過ごすようになる。そんなある日、盗まれた5億円が犯人の車と一緒に焼失したと報じていたテレビ・ニュースを見た咲子が、樹海での記憶を甦らせた。5億円は焼失などしておらず、彼女と一緒に川に流され、樹海のどこかに今も眠っている。生きる希望を見つけた彼女は、単独で5億円引き上げ作戦を開始した。銀行を辞め、樹海に詳しい森田教授の指導を受けるために多摩川大学に入学した咲子は、驚くべきバイタリティーを発揮して樹海の地質の勉強に励み、運転免許を取得して、水泳やロック・クライミングなどをマスターしていく。また、生活費がなくなってもくじけず、ランジェリー・パブで働いたり、賞金目当てで出場した水泳大会やロック・クライミングのコンペで優勝したり、彼女の勢いはとどまることを知らない。そして、満を持して樹海へ突入した咲子は、見事に5億円を手に入れた。数日後、そんな彼女の生き生きした姿に好意を寄せていた地質学研究室の江戸川が5億円の行方を尋ねると、彼女は自分だけのひみつの場所にそれを埋めてしまったと答える。あんなに苦労してつかんだ大金をどうして使わないのかと江戸川は呆れるが、すでに彼女は、バミューダ海域に沈んでいるという次なる目標へ向けて走り出そうとしていた。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

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映画レビュー

3.5誰でも楽しめる

2023年1月3日
iPhoneアプリから投稿

ギャグがちゃんと笑えて面白い

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aaaaaaaa

4.0守銭奴コメディ

2022年3月31日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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SpicaM

5.0ララ・クラフト?

2019年8月8日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

「同情するなら金をくれ」という安達祐実の名セリフは有名だが本作ではデートの喫茶店前で「奢ってくれるならお金で頂戴」、異常なまでのお金への執着だが貧乏エンターテインメントではなくお笑い満載の冒険ファンタジーなのだから奇妙きてれつ。
当初の東宝の企画では銀行強盗ものだったとか、それをちょっと残念なララ・クラフト(アンジェリーナ・ジョリー)もどきのトレジャーハンターに化けさせた若き矢口監督(当時30才)の発想と才気に脱帽だ。
人間、働くのはお金のため、だったらお金はなんのため?、生きるため、楽しい人生にお金は必要、老後は2千万円必要(金融庁)とか、お金は使っても使われるな、世の中お金で買えないものもある・・、手段と目的の交錯、人類がお金を発明してから幾星霜、歴史の殆どはお金にまつわる欲の物語だから本作のテーマもコメディ仕立てだが実は相当シリアス。
コメディ映画に舞台のコント芸を持ち込む安直な監督もいるが一過性の笑いでなくじわじわこみ上げる可笑しさは矢口監督ならではの真骨頂かもしれない。

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odeonza