緋牡丹博徒 お竜参上
劇場公開日:1970年3月5日
解説
「緋牡丹博徒 花札勝負」でコンビを組んだ鈴木則文と加藤泰が脚本を共同執筆し、加藤がメガホンをとった“緋牡丹博徒”シリーズ第六作。撮影は「江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間」の赤塚滋が担当した。
1970年製作/99分/日本
配給:東映
劇場公開日:1970年3月5日
ストーリー
お竜は数年前、死に追いやったニセお竜の娘お君を探しながら渡世の旅を続けていたが、長野の温泉町で知り合った渡世人青山常次郎から浅草にいると聞き、東京へ向った。浅草にやってきたお竜は鉄砲久一家に草鞋をぬいだ。鉄砲久は娘婿の鈴村が、六区に小屋をもっている関係で、一座の利権をにぎっていた。だが、同じ浅草界わいを縄張りとする鮫洲政一家は一座の興行権を奪おうと企んでいた。鮫州政一家の勘八のふところをねらったスリのおキイだが、しくじり危ういところを彼女に思いをよせる銀次郎に救われた。お竜は鉄砲久に彼女の詫びを入れる銀次郎からおキイがお君であることを知った。そしておキイは鉄砲久に養女として預けられた。ところで、鈴村は鮫洲政一家の博奕に手を出し、多大な借金を背負い、小屋の利権を渡すよう迫られていた。鉄砲久にこの片をつけるよう頼まれたお竜は、筋の通らない金は受け取れないと拒絶した鮫州政に差しの勝負を挑み、いかさまを見破り、証文を取り戻した。この夜、常次郎が浅草にやってきた。彼を追う二保は鮫州政一家に草鞋をぬいだ。ある夜、鉄砲久は鮫州政の謀略にかかり、殺された。翌日、下谷一帯の権力者金井が仲裁人となった和解の席上鮫洲政一家はお竜と代貸喜三郎に匕首を向けたが、お竜を尋ねきた義兄弟熊虎に救われた。一方、銀次郎は鮫州に人質にされていたおキイと鈴村を助けたことから、殺された。そしてその夜、常次郎を立会人に鮫州政と差しでケリを付けようとしたお竜だったが、約束に反し鮫州政は手下を引き連れてやってくる。常次郎の加勢で手下たちを斬って捨てるお竜。残された鮫州政は塔から落ちて死んだ。