反逆のメロディー

劇場公開日:

解説

「斬り込み(1970)」でデビューした新人、沢田幸弘の第二作。脚本は「橋のない川 第二部(1970)」、「日本最大の顔役」の佐治乾と蘇武道夫が共同執筆。撮影は「女の警察 国際線待合室」の山崎善弘が担当。

1970年製作/84分/日本
配給:ダイニチ映配
劇場公開日:1970年7月22日

ストーリー

淡野組が解散した翌日、哲は新興都市K市にいた。昔、K市は立花組が仕切っており、哲は立花の腹違いの弟だった。組が解散したのでK市へやって来たのだった。組長は刑務所に入っており、立花組は矢東会から乗り込んできた武沢、ドス建、宮坂の三人に押えられていた。哲は偶然、出会ったゲバ作と共に、矢東会に挑戦しはじめた。さらに立花組の再建に取り組んだ哲は、若い者を引き連れて暴れ廻った。そんなある日、淡野大次郎が関東の暴力組織を解散させるために、K市へやって来た。哲は空港に出迎えた。淡野の口添えで関東の暴力団が続々解散を表明したが、実はK市の新興都市に建設会社、観光会社、運送会社などの名称で流れ込んでいたのだった。淡野は哲にK市の建設会社には手を出すなと忠告した。折も折、立花が仮釈放で出所した。立花への義理から哲は組を出ようとしたが、ゲバ作等が建設会社に殴り込みをかけ、リンチを受けて殺されたと聞く。この事から、淡野と敵対するハメになり、仕返しに建設会社の仕事現場を破壊した。淡野は今度の事件をきっかけに立花組を警察に頼んで合法的に壊滅させようとした。たちまち立花組に警察が乗り込み、組員たちには手錠がかけられた。その間に立花は何者かによって刺し殺されていた。数カ月後、工場完成で賑わう祝賀会会場に、哲は以前から淡野をつけ狙っていた滝川と共に殴り込んでいった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.070年代の鹿島

2023年12月28日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

 年越しの帰省、家人不在の午前中、一本目。Prime Videoのオススメに従い原田芳雄の格好良さを確認の為鑑賞。原田芳雄にはインディー映画的な印象が強かったが、本作はきちんとしたスタジオ映画の基礎体力を感じ、地井武男、藤竜也、佐藤蛾次郎、美しい冨士眞奈美なども含め、70年代のプログラムピクチャーの安心感を感じた。

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またぞう

4.01970年当時の空気感が満載で、映画2作目ながら原田芳雄が有する大物感とカッコ良さに驚き

2022年10月27日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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Kazu Ann

2.5昭和の匂いがプンプン

2019年3月26日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

単純

組が解散したため、故郷に帰ってきた主人公(原田芳雄)、腹違いの弟の組が新興勢力にやられっぱなしなので、助太刀に入る。
監督は澤田幸弘、佐藤蛾次郎がいい味を出している。

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いやよセブン

2.0戦後日本の社会史的視点

2015年1月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

興奮

 高度経済成長期の日本社会が何を失ったのか。大資本が肥え太る陰で破壊されていったものが描かれている。
 まずは「ここは砂浜だった」土地が埋立てられて港湾施設やコンビナートに変わっていく。そして、撤去されつつある古い橋。自然を含めた古い風景が破壊され、失われいくのだ。
 そして、映画の冒頭で組長による解散宣言に象徴されているのだが、それまでの任侠を旨とするやくざ組織の破壊と消滅である。良くも悪くも貧しい人々の暮らしとともにあったやくざが消えて、大企業の下請けその他の合法非合法な活動を請け負う組織が残る。
 そうした大きな変化の時代を、若き日の原田芳雄が演じる青年が駆け抜ける。

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佐分 利信