バロー・ギャングBC
劇場公開日:1985年4月27日
解説
FMバロー・ギャングという海賊放送のDJをする三人の少年と一人の少女の青春を描く。脚本は橋本以蔵、監督は「愛獣 熱く凌す」の和泉聖治、撮影は杉村博章が、それぞれ担当。
1985年製作/100分/日本
配給:東映クラシックフィルム
劇場公開日:1985年4月27日
ストーリー
土曜の夜のバイキング・ストリートでは、若者達のサウンドが鳴り響いている。その中で青春を楽しんでいる八雲浩、染矢駿、勝目一郎は同じ高校の三年生。彼らはひょんなことから、海賊放送・FMバロー・ギャングを引き継ぐことになった。それはチンピラに殴られている駿を救った武志が作ったものだが、彼は急に旅に出てしまったからである。廃船のだるま船の中での二度目の放送の夜、駿たちは乗りに乗っていた。そこに刑事・伊坂が乗り込んで来た。FMバロー・ギャングは電波法違反であるため、伊坂は以前から捜査をしていたのだ。MILK・ホールに逃げ込んだ三人は、駿の知り合いのツッパリ娘サツキに助けてもらう。一郎の提案でワゴンを買い、そこからFMバロー・ギャングを続けることになった。そして、サツキも混じえ、少年A、B、Cと少女DのDJが誕生した。ワゴン車のバロー・ギャングは若者の人気を得、告知板、電話ボックスにリクエストの葉書や手紙が貼られるようになる。彼らは同じ年頃の連中が受験、恋愛など様々な悩みを持っているのを知った。ある日、サツキが暴走族の果し状を読んでしまい、指定場所に行くと乱闘が起こっていた。浩はその騒ぎを取り巻く群衆の中に、かつての恋人トマトを見つけた。彼女は浩の子供を中絶し、それを機に別れてしまったのだ。騒動にもめげず、四人はバロー・ギャングを続ける。そして、一通の投書に心魅かれた。投書の主は松本という高校生で、二千人のダンス・フェスティバルを主催しようとしていた。父親の話では、松本はあと半年で失明するとのこと。駿たちはバロー・ギャングでダンス・フェスティバルのことを呼びかけるが、彼らの学校では、生活指導の唐沢が参加した者は一週間の停学と命令を出した。ある日の昼休み、校内放送からダンス・フェスティバルを賛同するバロー・ギャング、少年Cの声が聞こえてきた。放送室のドアを押しあげた唐沢は、そこに国立大合格確実の一郎の姿を見て絶句する。駿と浩もバロー・ギャング、少年A、Bと名乗り、唐沢を激怒させるが、以前から彼の弱身をにぎっており、それを告げたため唐沢は黙ってしまう。フェスティバルの日、三人はサツキを迎えに行く。だがサツキはかねてから彼女にチョッカイをだしていたジョニーとその仲間に連れさられてしまう。三人はバロー・ギャング・カーで追跡。駿はジョニーと対決し、傷つきながらも彼を倒した。そして、駆けつけたフェスティバルの会場は、2千人の若者たちの熱気に溢れていた。