博奕打ち 総長賭博

劇場公開日:

解説

「日本侠客伝 斬り込み」の笠原和男がシナリオを執筆し、「男の勝負 関東嵐」の山下耕作が監督した“博奕打ち”シリーズ第四作目。撮影は「博奕打ち 不死身の勝負」の山岸長樹。

1968年製作/94分/日本
原題または英題:Gambler Series: The Great Casino
配給:東映
劇場公開日:1968年1月14日

ストーリー

昭和九年。江東地区に縄張りを持つ天竜一家の総長荒川が脳溢血で倒れ、跡目相続が問題になった。六人衆中井組組長信次郎は二代目を推挙されたが辞退、兄弟分の松田を推した。しかし、松田は服役中で、荒川の舎弟分の仙波組長は荒川の娘婿の石戸を指名し、信次郎の反対を押し切って、石戸が二代目を継ぐことを決定した。その二代目披露の大花会が行なわれる一ヵ月前、松田が出所した。事の次第を聞いた松田は兄貴分の自分をさしおいての石戸二代目決定に怒り、信次郎の妹で松田の女房である弘江や、子分の音吉の制止もきかず、石戸に殴り込みをかけたのだった。このため松田は謹慎に処せられてしまった。仙波は松田を失脚させ、石戸を抱き込んで荒川一家を乗っ取ろうという腹づもりだった。松田の気持ちを理解できる信次郎は花会を取仕切るという責任があり、女房のつや子が、松田と音吉が再度石戸組に殴り込むのを阻止できなかった責任を取って自害した時、ついに松田と兄弟分の緑を切らねばならなかった。だが、松田はそうした信次郎の気持ちを知りながらも、石戸の二代目披露を叩き潰すのが最後の意地だと言った。やがて花会の日。石戸は信次郎から、仙波が荒川一家を政界のボス河島の握る国志会に組込もうとしているのを知らされ、反対した。そのため、松田に襲われて傷を受けながらも跡目相続を済ませた石戸は、その直後に仙波組代貸の野口に殺されてしまった。仙波を鋭く追及した信次郎は、逆に自分が松田と結託して石戸を殺したと濡れ衣を着せられ、荒川一家存続のために松田を斬って身の証しを立てねばならなかった。松田を斬った信次郎は、その刀をひっさげて、荒川一家を売ろうとする張本人の仙波に迫った。信次郎が仙波を倒した時、彼の顔には満足気な笑みが浮んでいた。

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映画レビュー

5.0笠原和夫の脚本が兎に角物凄い

2020年4月15日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

強烈でした、正に呆然自失 見終わってしばらく動けなくなる程 三島由紀夫がギリシャ悲劇に例えて絶賛したというのは大いに頷けるものです 脚本が兎に角物凄い なにも憎くもないのに殺し合い、自殺しどんどん死んでいく 自ら相手の向けるドスに刺されに身体をぶつけにいく人間までいる 殺したくないのに殺していく 脚本は笠原和夫 本作の5年後には仁義なき戦いを書く人です 12年後の1980年には二百三高地を書いた人です その実力が既に本作で爆発しています 鶴田浩二、藤純子、桜町弘子、はじめどの出演者も端役まで皆すばらしい演技を見せます 若山富三郎の頭部の刀傷の特殊メイクは素晴らしいもので感嘆しました 演出も撮影もうなるものです 特に早朝の神社での襲撃シーンは白眉です 痺れました、名作です

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あき240

4.5美学

2016年10月8日
iPhoneアプリから投稿
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