ハイティーン・ブギ
劇場公開日:1982年8月7日
解説
たのきんトリオ主演シリーズ第4作目。暴走族から足を洗い、少女との愛に目覚めた主人公と、仲間達の青春群像を描く。「プチセブン」に連載中の後藤ゆきお、牧野和子による同名劇画の映画化で、脚本は「獣たちの熱い眠り」の永原秀一と「大日本帝国」の舛田利雄の共同執筆、監督も舛田利雄、撮影は「地震列島」の西垣六郎がそれぞれ担当。
1982年製作/130分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1982年8月7日
ストーリー
藤丸翔は、父や再婚した家族と離れて暮し、その孤独を、ハマの暴走族スケルトンズのリーダーとしてスピードでまぎらわしていた。ある日、八木の率いる敵対する暴走族ブラックウルフに喧嘩を売られ翔は大ケガを負う。血を流す翔は通りかかった桃子に助けられ、一目惚れしてしまう。翔につきまとわれ迷惑する桃子は、リーゼントを切って暴走族を辞めたらつきあってやると言うと、彼女に夢中な翔は言う通りにしてしまう。親友の重やサミーのショックは大きかった。翔が好きだった未樹は桃子を憎み、スケルトンズを使って襲わせた。サミーも重もメンバーを止めることはできなかったのだ。現場に駆けつけた翔は重にとびかかる。プロボクサーの重がパンチを返すと、それは空を切り固い壁に叩きつけられ鈍い音をたてた。一方、翔は桃子と同棲を始めるが怒った父、幸一郎がマンションを売り払ってしまう。坊っちゃん育ちで高校中退の翔には仕事もなく、二人は苦しい生活を続ける。その頃、重はスケルトンズを解散、ボクサーの夢を捨てて、ライダーを目ざしていた。やがて、サミーが翔にガソリンスタンドの仕事を見つけアパートも紹介し、ささやかだが平和生活が訪れた。そして、桃子が妊娠していることが分った。あの事件のときに出来たのだ。「堕ろすんだ!」と叫ぶと、外へ出た翔を八木たちが見つけ殴りかかってきた。そこへ、重が現れ、翔を助けた。一晩中看病していた桃子に、翔は子供を自分の子として育てる決心をする。サミーはガソリンスタンドをクビになった翔を自分のバンドに誘い、ロックコンテストに向けて始動した。その頃、幸一郎は桃子を訪ね、翔を二年間アメリカ留学させ、それから結婚を認めると話す。その夜、桃子は翔の元をそっと去って行った。ロックコンテストの会場で、翔は満員の客席に桃子を見つけ、ステージで「MOMOKO」を熱唱する。会場の裏ではステージを壊そうとやって来た未樹や八木たちと重が一人で闘っていた。そして、重の拳はまたしても不吉な音をたてた。歌が終り、席を立つ桃子を追い、翔は強く抱きしめた。翔のバンドはグランプリを受けた。数日後、全日本グランプリサーキットで、重は先頭を走っていた。だが、右手の利かない重はコーナーリングに失敗、マシンから放り出された体が飛翔していく。