野良猫ロック セックス・ハンター
劇場公開日:1970年9月1日
解説
野良猫ロックシリーズ三作目。脚本は「金瓶梅」の大和屋竺。監督は「あしたのジョー(1970)」の長谷部安春、撮影は同作の上田宗男がそれぞれ担当。
1970年製作/85分/日本
原題または英題:Sex Hunters
配給:ダイニチ映配
劇場公開日:1970年9月1日
ストーリー
星条旗が降され、米軍が引き揚げた基地の町、立川はガランとして静かだった。逆に「日本人も大歓迎」というネオンをつけたバー街は華やかさを増していた。その華やかさの片隅にマコを中心とした不良少女グループとバロンをリーダーとする非行少年グループ「イーグルス」、それにハーフたちがいた。ある夜、バー街の外れにある空き地で、不良少女グループの番長の座をめぐりマコとミキが対決していた。勝負はマコの圧倒的な勝利に終り、マコたちは傷ついたミキを取り残しその場を去る。ミキを助けたのは通りすがりの男、数馬だった。数馬は十年前に別れた妹のメグミを捜していたが、立川の「ママブルース」というスナックに行けば解ると人づてに教えられ、向かう途中だった。翌日、数馬は「ママブルース」を尋ねるが、店内でハーフとイーグルスの喧嘩に巻き込まれ、ハーフに加担したことからイーグルスから狙われるはめになってしまう。また、スナックのママからは妹に会ってもガッカリするだけだから捜さない方がよいと言われる。ある日、ボーリング場で数馬はメグミと会うがメグミは堕落した姿を兄に知られたくないために妹だと言わなかった。しかし、確信のある数馬は自動車修理工場に務めながらメグミの変心を待つことにした。一方、バロンは姉が黒人兵に犯されたことからハーフや黒人に対する怒りをたぎらせ、彼らを町から締めだそうとする。同時に目障りな不良少女グループを暴力団を通じて、白人に売り飛ばそうと計画、彼女らをパーティーに誘い出す。しかし、密かに想いを寄せていたマコだけを助けようと彼女をホテルに連れ込む。ホテル内でのバロンは日頃の彼に似合わず意気消沈してしまい、そんなバロンに厭気がさしたマコはバロンを突倒しパーティーの会場に向う。そこではユカたちがバロンの策略によって、外国人たちに手篭にされようとしていた。マコはバロンの仕組んだ罠に気づき、火焔ビンを投げて仲間を救った。翌朝、丸焼けになった邸宅を見た暴力団員はバロンに、このおとしまえは必ずつけるようにと命令を下した。マコを数馬に取られたと感違いするバロンは数馬を襲うが相手にされず、最後の手段として妹のメグミを犯した。翌日、怒りに燃えた数馬はバロンに挑むが、多数の「イーグルス」が相手では勝目がなかった。カービン銃の一斉掃射の前に数馬の身体は敢えなく地に伏してしまった。