風に逆らう流れ者

劇場公開日:

解説

小林旭の“流れ者”シリーズ第五篇。「早射ち野郎」の山崎巌の脚本により「大暴れマドロス野郎」の山崎徳次郎が監督、「処刑前夜」の横山実が撮影した。

1961年製作/81分/日本
原題または英題:Rambling in the Wind
配給:日活
劇場公開日:1961年4月9日

ストーリー

ギターを抱えた流れ者野村浩次は、赤鬼祭りで賑わう豊橋市へやってきた。塩沢火薬に勤める親友の瀬沼に会いにきたのだ。ところが瀬沼は昨夜工事場を爆破して失踪したというのだ。その夜、浩次はキャバレー“ブルースカイ”に流しに入った。突然、フロアに酔いつぶれた中年の男がやくざに投げ出された。その男は、近くの島にある造船所を経営する瀬沼の父だった。旅館で、「あの事件以来毎日毎日酒びたりで……」と語る娘の杏子と信夫は、やくざの松本たちのいやがらせから昼間浩次に助けられた二人だった。翌朝、瀬沼の溺死体が上った。そのころ、塩沢火薬の社長は踊子ユミを連れた外国人の隆栄昌と密談していた。隆は瀬沼が作った火薬とまぜれば三倍の効果があると耳うちした。塩沢は最初から造船所を乗取る目的で瀬沼に金を貸し、担保に島までとりあげようとしているのだ。浩次はまた“ブルースカイ”に現われた。流れ者拝島のイカサマから、塩沢はどちらか一人を用心棒にすると言った。浩次は拝島のそでを射抜いてイカサマ・カードを取り出した。浩次は塩沢の用心棒になった。塩沢は杏子を欲しいと言いだした。塩沢は瀬沼から奪った島を火薬の密造所にしようとしていた。取引きの時間と場所を書いた紙を杏子に渡し、帰らなかったら警察に届けるように言って浩次はくれない丸に乗った。船上で清次は拝島と対決した。松本らもハジキを構えた。拝島が「署のものだ」と叫んだ。浩次は松本に躍りかかった。すでに隆が爆薬をしかけていた。くれない丸は爆発した。塩沢は火薬庫に火をつけて逃げ出そうとしていた。塩沢と浩次の死闘。塩沢の背中に弾丸が炸裂した。息子の仇をとったと叫ぶ瀬沼の父だった。その夜、杏子の許に手紙のついたギターが届けられた。“もう何も心配がなくなったので、お別れを告げずに行きます。お幸せに”--。

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