仲間たち
劇場公開日:1964年3月14日
解説
「川っ風野郎たち」の中島文博、「いつでも夢を」の吉田憲二が共同でシナリオを執筆、「虎の子作戦」の柳瀬観が監督した青春もの。撮影は「悪太郎」の峰重義。
1964年製作/92分/日本
配給:日活
劇場公開日:1964年3月14日
ストーリー
バスの車掌節子がトラックの運転手光弘と知りあったのは彼のトラックがエンコしたことからだった。東北の田舎から出て来た光弘は、どうしても節子が忘れられなかった。だがある日節子が中年の客にからまれているのを助けたことから若い二人は或る愛情を持つようになった。その晩光弘は節子を同村出身の親友和吉の餃子屋に案内した。和吉は前から節子を知っていて、秘かに思いを寄せていた。だが友達思いの和吉は二人の仲のよさを見てとるとなにもいわずにいるのだった。二人の楽しいデートが続いた。運転手の職が不安定なことを知った光弘は自分のトラックを持ちたいと思い今迄以上に働いた。彼の貯金はぐんぐん増したが疲労は激しかった。丁度その頃、節子の兄繁一と同僚の冴子は婚約していたが、冴子が妊娠したことからバス会社と問題が起り、その金策のことで、節子は光弘と気まずい空気が流れていた。そして光弘は、気負ってやった仕事が失敗し、貯金の半分ちかく弁償しなければならなくなった。がっかりする光弘に、和吉が中古のいいトラックがあることを知らせた。光弘はまた仕事に没頭した。が、ハンドルを切りそこね商店に突こんだ光弘は、苦しい病院生活に入った。そして将来に絶望し節子のなぐさめにも耳をかそうとしなかった。やけになって病院をぬけ出した光弘は、彼をみつけにきた節子と和吉の温い思いやりにあい、胸がいっぱいになった。光弘は黙って病院に戻って行くのだった。