翔んだカップル

劇場公開日:

解説

不動産屋の手違いで同じ家に住むことになった高一の男女と、二人をとりまく教師やクラスメートたちの心の揺らめきを描く。『週刊少年マガジン』に連載中の柳沢きみおの同名漫画の映画化で、脚本は「処刑遊戯」の丸山昇一、監督はこの作品がデビュー作となる相米慎二、撮影は「背徳夫人の欲情」の水野尾信正がそれぞれ担当。

1980年製作/106分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1980年7月26日

ストーリー

田代勇介は弁護士になることを夢見て、九州から東京の名門校、北条学園高校に入った。勇介は海外に行っている叔父の留守宅に住むことになったが、一人で住むには家が広すぎるため、男に限るという条件で不動産屋に間借人を頼んだ。ところがなんと、不動産屋の手違いでやってきたのは学校一の美少女と評判のクラスメート、山葉圭だった。次の仕送りが来るまでということで、彼女は勇介と住むことになった。勇介の入部したボクシング部のキャプテン織田やクラスの秀才中山も圭を狙っており、勇介は二人の同居生活がいつバレるかとヒヤヒヤの毎日。一年生の遠足の日、学校一の才女、杉村秋美が他のガリ勉生徒と一味違う勇介に興味持ち、近づいてきた。日頃、圭に挑戦的な勇介も、理知的で大人の雰囲気を漂わす杉村には素直な気持で接してしまう。約束の一ヵ月が過ぎたが、織田キャプテンの居候騒動などで、二人の共同生活は、訳が分らなくなってくる。二人とも充分、意識しているのにお互いに好きという言葉が出ない。そして、勇介は杉村と、圭は中山とデートを重ねる。意地の張りあいのまま夏休みを迎え、「季節がかわれば……」と勇介は九州へ帰った。新学期、圭は帰省中に知り合った大学生の星田に夢中になり、杉村はアメリカ留学を決意していた。一方、圭との素直な生活を夢見て東京に戻った勇介は、新人戦を控え、織田にシゴかれる毎日を送っていた。やけくそになった勇介は二人の同居生活を中山に話してしまう。圭を慕う中山は、逆上、そのことを教頭に密告してしまった。新人戦を翌日に控えたある日、勇介、圭、杉村、中山の四人が集まった。杉村は明日アメリカに発つ予定だ。過ぎ去った事を四人は、暗黙のうちに許し合うように見つめあった。勇介のまわりは何かが急激に変ろうとしていた。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第4回 日本アカデミー賞(1981年)

ノミネート

話題賞 作品部門/俳優部門  
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映画レビュー

3.5瑞々しい

2024年1月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

公開時にはまだ子供だったのですが、家電や洋服や街の感じは何となく覚えてます。作品がウキウキした感じなのは、日本もウキウキしていた時代だからでしょうか?薬師丸ひろ子も鶴見辰吾も尾美としのりも皆んな可愛らしく、石原真理子は美しくすぎました。本当瑞々しい作品ですね。何となく疲れている日にも気軽に鑑賞できました。

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ミカ

1.0薬師丸ひろ子って

2022年8月12日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

若い頃の明るい役は演技上手いと思えない。無理して元気よくしてる感じ。可愛いけど。物真似でよくやるエヘッというのはこの映画から来てたのか!

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映画苦手な人

4.5薬師丸ひろ子と石原真理子

2021年11月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

既に現在に至る片鱗が溢れていました。
大好きな作風の青春映画でした。
満足度MAXでした。

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tuna

3.0ハートスランプふたりぼっち

2021年11月23日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

原作既読
原作は『特命係長只野仁』の柳沢きみお
柳沢きみおのアシスタントが村生ミオ
村生ミオのアシスタントが遠山光
遠山光の姪が遠山えま
流れ的になるほどなって腑に落ちる

80年公開作品だが鑑賞したのは82年にVHSが販売され83年に劇場公開されたディレクターズカット版
薬師丸ひろ子が学業優先で休業中ということもあり『ラブコールHIROKOオリジナル版』と銘打っている

相米慎二監督デビュー作
薬師丸ひろ子鶴見慎吾初主演映画
石原真理子映画初出演
今から40年前の作品ということもあり当たり前だがみんな若い!
初々しい
わりと相米慎二監督は演技経験がそれほど豊富ではない俳優を中心に映画を撮る傾向があるがそれはデビュー作から早くも出ている
プロデューサーの証言によると冒頭脚本では勇介が地方から上京してくるシーンが長々とあったらしいがバッサリとカットして撮影すらしていないそうでそこは相米慎二監督らしくないと言っていた

脚本は『野獣死すべし』『晴れ、ときどき殺人』『紳士同盟』『いつかギラギラする日』『REX 恐竜物語』『犬、走る DOG RACE』『走れ!イチロー』『凶気の桜』『鳶がクルリと』『カメレオン』『一度も撃ってません 』の丸山昇一

九州から東京の高校に進学した田代勇介
留守中の叔父夫婦の自宅を間借りすることに
家賃で小遣いを稼ごうと男の同居人を不動産会社に依頼したが入居してきたのはクラスメートの女子山葉圭だった
彼女も地方出身者で礼金敷金を払ってしまい殆どすっからかんで勇介は仕方がなく同居を受け入れることに
高校生2人の同棲生活が始まった
甘酸っぱい青春ラブコメディー
2人のやりとりというか言葉遊びが楽しい
ちょっとエッチな展開が期待できそうだが肉と肉がぶつかり合うドスケベなシーンは一切ない
プロレスの技をかけるところからああいう展開はそのままうまくいくかどうか別としてその手があったか上手いなと感心した

勇介はボクシング部に入部
圭はテニス部

尾身としのりも石原真理子も劇中で眼鏡をかけていたが石原真理子は途中から眼鏡をかけなくなった

石原真理子演じる杉村秋美も勇介に想いを寄せる三角関係
三角関係どころか2マタ3マタ当たり前
バーの娘と朝を迎える勇介はわりと女の子にモテる

田代も山葉も杉原も高校生なのに親は一人暮らしOKの方針ってありえないがそれは作品を楽しむうえで野暮ってもんだろう
とにかく親がでしゃばる韓国の作品だとなかなか無いような設定
太古の昔からポリコレ棒を振り回すムラ社会の日本だがそんな社会に反発する左翼が多い芸能界らしい産物である

やっぱり薬師丸ひろ子って物真似みたいに「エヘヘ」って笑うんだね
デニムのオーバーオール姿が可愛い
自転車でゴミ集積所に突撃する本当の体当たり演技

そのほか印象的なシーンは徐行しているとはいえクルマが行き交う路上で座り込む尾身としのり

本編スタートからオープニングロール
エンドロール無し
なんか尻切れトンボの感あり
デビュー作とはいえ物足りない
いい意味でも悪い意味でも青臭い作品

興味があるなら古本屋のチェーン店かスマホで原作を読もう

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野川新栄

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