ドレイ工場

劇場公開日:

解説

労働旬報社の原作「東京争議団物語」を、「にっぽん泥棒物語」の武田敦と、PR映画畑の小島義史、それに監督新人協会砧支部が協力してシナリオ化し、「座頭市牢破り」の山本薩夫が総監督となり、武田敦が監督した実話。撮影は劇映画初の義江道夫と、「証人の椅子」の上村竜一。この映画の製作費は資金カンパにより労働組合、民主団体、個人で構成されたドレイ工場製作上映委員会によって作られた。

1968年製作/467分/日本
劇場公開日:1968年1月25日

ストーリー

関東鉄工の労働者は、低賃金と劣悪な労勧条件の下で、ひそかに組合の結成準備を進めていた。ある日、会社の新体制運動で慣れないグレーンを動かした若い林が墜落死するという事故が起こった。この事故は労働者間に団結心をうえつける契機になり、林を連れて遊び回っていた谷山も、組合に入って会社側と闘う決心を固めた。非公然組合の委員長大村は、組合結成宣言は時期尚早と情勢判断していたが、林の死で強まった組合員の声に押され、ついに全金こと全国金属労働組合傘下の組合結成を会社に宣言して交渉に入った。しかし、結成宣誓に最も熱意を示した副委員長の大塚が、会社側に寝返って第二組合を作ったため、全金の力は弱まり、会社側から様々な圧力を受け始めた。首切り、暴力団によるテロ行為、警官隊による弾圧が組合員に加えられた。労働者たちは、中立を守る者、第二組合に走る者、また、独自に会社と交渉する者と、様々な動きを示した。闘争は次第に長期化の様相を見せ、組合員たちには弱気になって脱落する者も出てきた。だが、第二組合の中でも、会社の合理化案に不満が出てきて、全金に同情する者が増えていた。大村委員長や谷山たちは、こうした事態を迎えて、全国の組合が参加する支援大会を計画し、各地の組合に呼びかけた。やがて支援大会が大々的に開かれ、各種の組合から強い励ましの言葉が贈られた。だが谷山たちを最も感激させたのは、第二組合からの激励電報だった。谷山や組合員たちは、もはや勝利を信じて疑わなかった。

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