どっこい生きてる
劇場公開日:1951年7月7日
解説
河原崎長十郎の主催する前進座とソビエト映画の輸入紹介をしている北星映画社とが共同で製作したもので、脚本と監督は、「また逢う日まで」の今井正が当たっている。出演者は前進座一党とそれに飯田蝶子、岸旗江、木村功などが加わっている。
1951年製作/102分/日本
劇場公開日:1951年7月7日
ストーリー
毛利修三は自由労働者で僅かな稼ぎでようやく妻と子供二人を養っていたが、、大家から立ち退きを迫られ、妻と子供を田舎へかえし自分は木賃宿で寝泊まりすることにした。しかしようやくある町工場で旋盤工に雇われることに話がきまり、給料日までの食いしのぎの金は、親切な秋山婆さんが、戦災者寮の連中から集めてくれたが、その夜同宿の花村からすすめられた酒に寄って寝た間に誰かに盗まれてしまった。おまけに給料の前借りを頼んだことから、町工場の口もふいになった。途方にくれて、つい花村にすすめられ、鉛管切り取りの手伝いをして留置場にほうり込まれ、そこで田舎から無賃乗車で東京へ出て来ようとして留置されていた妻子と一緒になった。一緒に釈放されたが、どうする当てもなく、花村から貰った僅かな分け前を持って一日遊園地へ遊びに行き一家心中を計ろうとしたが、子供の雄一が池へはまって溺れようとしたとき毛利はやはりとび込んでこれを救わずにはいられなかった。やっぱり生命は貴いものだった。その翌日から毛利の悲壮な決意を持った顔が、再び職安の窓口へ現れるようになった。