天使の欲望

劇場公開日:

解説

津軽から東京に出てきた二人の姉妹のセックスをめぐっての愛と憎しみを描く。脚本は「女教師」の中島丈博、監督は「処女監禁」の関本郁夫、撮影は「赤穂城断絶」の仲沢半次郎がそれぞれ担当。

1979年製作/80分/日本
配給:東映
劇場公開日:1979年10月6日

ストーリー

津軽から東京に出て来た二人の姉妹は看護婦として働いていた。姉の涼子は有名な大病院に勤め、豪華なマンションに住んでいるが、妹の久美は下町のきたならしい鬼丸産婦人科に見習い看護婦として住み込んでいる。二人の家庭は貧しく、父は二人が幼い頃蒸発、母は二十歳以上も若い男を連れ込んだりしている。ある日、前に子供を堕ろしに来た女が、男を連れて鬼丸の所へ来た。手術のとき、鬼丸が変なことをしたのがバレてしまったのだ。脅かされた久美はメスでその男の腕を刺してしまい、パトカーが来る大騒ぎとなった。表へ逃げだした男を追って久美も外へ出た。久美は男をつかまえると、血を止めてあげるうち、彼に魅せられてしまう。男は熊谷といって北海道からの出稼ぎ者で土方をやっていた。ある夜、久美か熊谷の工事現場を見ていると、彼はある女に連れていかれてしまった。彼は女に身体を売って故郷の妻子を養っているのだ。数日後、熊谷にお金を払っても抱いてもらおうと、姉に金の相談に行くが、冷たくあしらわれてしまう。一方、姉の涼子は聖女のような顔をして、陰では男から男への肉欲に狂っていた。ヤケになった久美は姉の勤める病院で彼女の男関係をぶちまけ、病院をお払い箱となってしまう。涼子はそのあてつけに、熊谷に抱かれているところを久美に見せつけた。彼は以前工事現場で怪我をして涼子の病院に入ったときから、彼女と肉体関係があったのだ。久美は張り裂けそうな心で鬼丸病院に戻ると、その時、道路をメジャーで計っていたボーイフレンドの晴夫が、笑いかけたとたんに、暴走して来たトラックにハネられ死んでしまった。久美には何もかも無くなってしまった。熊谷も取られてしまった。久美はメスを握りしめると姉のマンションに向った。

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映画レビュー

3.0中島丈博作品として見ると面白い

2024年8月6日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

『津軽じょんがら節』や『祭りの準備』の脚本を手がけた中島らしく、ふるさとの親に対する恥の感覚が語られている。姉妹たちは、一人の男を巡って争うだけでなく。自分たちの姿に恥ずべき母親の面影を見出してしまうために激しく憎み合うようになる。 痛烈なビンタを食らった久美(妹)が水溜まりに滑り込むように倒れるシーンや、なかなかかっこいいディスコシーン、ラストの格闘など、見どころはある。

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言伝

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