ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌

劇場公開日:

解説

さくらももこ原作の同名の人気漫画の2度目の映画化。絵かきを目指すお姉さんと出会ったまる子が人生の機微に触れて行く様を、多様な音楽とキッチュな幾何学模様にのせて描く。監督は1作目も担当した須田裕美子と芝山努、脚本はさくらももこ、撮影は伊藤修一が担当。

1992年製作/92分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1992年12月19日

ストーリー

学校で「めんこい仔馬」という歌を習ったまる子ことさくらももこは、それを図工の時間の絵のテーマにするがどのように描いたらいいか分からなかった。ある日、静岡の祖母の家近くで似顔絵描きのお姉さんに出会い、「めんこい仔馬」は、実は戦争で馬と少年が別れなければならない悲しい歌なのだと3番の歌詞まで教えてもらう。まる子は少年の気持ち、いつまでも忘れないよという心を描く。絵が賞をとった事をお姉さんに知らせようと訪ねると、お姉さんにその歌詞を教えたボーイフレンドが、田舎に帰って牧場をするので一緒に来て欲しいとプロポーズしていた。絵を描きたいから行けないと断るお姉さんに絵はどこでも描けると諭すおませなまる子。そして結婚式の日、そっと学校を抜け出し、絶対忘れないからねと叫ぶのだった。しばらくしてお姉さんの絵が掲載された本が届く。それはまる子が、にわとり小屋の掃除と引き換えに手に入れたばかりの宝物の本と同じものだった。

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映画レビュー

4.0《 まる子達の妄想ミュージカル 》

2024年3月14日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

幸せとは「夢を叶えることか?」と問う物語でもある。
誰かも言ってたがビートルズのアニメーション映画『イエロー・サブマリン』(1968)みたいなサイケデリックな所もあって驚いた。

「ちびまる子ちゃん」を全く見てなかったので まる子が意外とシッカリ者で、その行動に感動した名作。

※原作者:さくら ももこ(1965年 生まれ〜 2018年 53歳)自身の少女時代をモデルとした代表作のコミックが「ちびまる子ちゃん」で主人公の名前でもあり、あだ名がまる子。

※「ちびまる子ちゃん」は、集英社の月刊誌「りぼん」で1986年8月号から連載が開始され、1990年1月7日からフジテレビ系列でテレビアニメが放送されて今作は1992年制作の2度目の映画化。

さくらももこ(まる子)
さくらひろし(お父さん)
さくらすみれ(お母さん)
さくらさきこ(お姉ちゃん)
さくら友蔵(おじいちゃん)
さくらこたけ(おばあちゃん)

「めんこい仔馬」
「1969年のドラッグ・レース」大瀧詠一
「ダンドゥット・レゲエ」Campur DKI
「ヒロシの入浴」近藤達郎
「はらいそ」細野晴臣
「買い物ブギ」笠置シヅ子
「星を食べる」たま
「B級ダンシング」はまじ・関口・ブー太郎
「大好き」高橋由美子

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ナイン・わんわん

3.5TARAKOさんを偲んで

2024年3月10日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

楽しい

ちびまる子ちゃんで有名のTARAKOさん
3月4日63歳で他界
亡くなった原因と本名は公表せず
もう60過ぎとは知らなかった
オッサンの自分より随分と年上だったんだな
そりゃ幼い頃に見てた『戦闘メカ ザブングル』のチル役として既に活躍していたから当然といえば当然
ファンから貰ったタラコのおにぎりを食べたら体温で菌が大繁殖していてお腹を壊して苦しんだ「トホホあたしゃタラコのおにぎりは懲り懲りだよ」というエピソードは好き

なぜかNetflixで鑑賞
過去数回鑑賞
テレビとかレンタルDVDとか

原作既読
原作は『ちびまる子ちゃん』『コジコジ』『ちびしかくちゃん』のさくらももこ
監督は『ちびまる子ちゃん 大野君と杉山君』の須田裕美子
監督は他に『がんばれ!!タブチくん!!』『まことちゃん』『映画ドラえもん のび太の海底鬼岩城』『おじさん改造講座』『ちびまる子ちゃん 大野くんと杉山くん』の芝山努
脚本は『ちびまる子ちゃん 大野くんと杉山くん』『映画ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年』のさくらももこ

粗筋
音楽の授業で『めんこい仔馬』という歌を知ったまるこ
図画の授業で「わたしの好きな歌」をテーマに絵を描くことになったまる子ら3年4組
金曜日になると静岡市の路上で似顔絵を書いているお姉さんと仲良くなったまる子は「めんこい仔馬」には5番まであり歌の全容を知ることとなる

絵描きの木村しょうこには彼氏がいて北海道の実家に帰り牧場を継ぐという
彼女は画家になるため上京したくさんの出版社に絵を見てもらいたいため一度はプロポーズを断ったしょう子
しかしまる子の説得で迷いを振り切りあっさり結婚を決意する大人のしょう子の人生
それでいいのか
まあたしかに北海道でも絵は書けるし結婚後佐藤しょう子として絵のコンクールに入選し注目されたのでこの選択肢は正解だったのかもしれない
まる子は葛藤の末に春休み期間中玉葱頭の代わりに学校の小屋で飼っている鶏の世話をすることになるがしょう子さんが同じ本を送ってきたので大失敗トレードだった
人生とはわりとそういうものだ

「めんこい」と言えば岩手めんこいテレビ
「めんこい」とは標準語で「かわいい」を意味する東北地方全般の方言のようだ
かなりの高齢者となれば普通に使うが若い人たちというかそれほど若くなくても日常で「めんこいわらすだな」と言う人は僕が知る限り存在しない

さくらももこといえばヘタウマ
原作では描ききれない幻想的な妄想シーンの数々はアニメとなって大いに生かされている
手塚治虫や藤子不二雄にしたって自分の絵に動き音がついたらなんて素敵だろうと思いアニメ作りにも熱心だったな
趣里主演の朝ドラ『ブギウギ』で最注目されている笠置シヅ子も登場している
はまじの子守歌のエピソードは笑える
仔馬が軍馬として出発するシーンはいい意味で御涙頂戴モノ

コメディーリリーフとしてはほぼ毎回MVPのまるちゃんのお爺さん
若い頃に集会でみんなの前で披露した『めんこい仔馬』は替え歌だと知り今更ながら後悔するお爺さん
僕的には1番の名句と評価している友蔵心の俳句「恥という 字はどうして みみごころ」が生まれたシーン大好き

知らない人には気をつけないといけない
まあ当たり前の教育である
僕なんか若い女性なら良いだろと思ってはいたが世の中には宮崎知子死刑囚のような人も稀にいるので油断できない

基本的にさくらももこは良い意味で差別主義者で人望がない知性に欠けたキャラほど不細工に描きそれとは真逆の人は綺麗に描く傾向が強い
それは漫画家としては当たり前で小林よしのりもよくやる手口
漫画の神様手塚治虫にしたって例外ではなく偏狭な活動家からすれば誤解を招くおそれが有りトラブルを避けるための注意書きはすっかりお馴染みだ

関口とはまじとブー太郎の3人がバンドを組み派手にコンサートを開く妄想シーンがある
原作では渾名を悲しむはまじとブー太郎に対し自分は変な渾名がなくて良かったとつくづく思う関口の描写がアニメにはない
それが残念でならない

歌とは1番だけでなく最後まであり最後まで知ると歌の印象はだいぶ変わることは多い
『蛍の光』『お祭りマンボ』『ヨイトマケの唄』『プレイバック Part2』など枚挙に暇がない
自分は子供の頃インターネットがあまりない世代だったし周りに博識をひけらかす大人がいなかったためそれらのほとんどは30を過ぎてから知ることとなる
その点ではまるちゃんは3年生で知るのだから素晴らしい環境である

ゲストの高橋由美子はわりと馴染んでいた
卑屈な性格のアニメオタクは毎度のことながら彼ら彼女らを客寄せパンダと詰るわけだが
彼らはいい年した大人のくせに物事を知らない傾向が非常に強い
特に興味があること以外は無知で浅く広くってことはない
声優養成学校出身者やレジェンド以外認めないが有名どころの多くは元々声当て専門で芸能界入りしたわけではない
アンパンマンの戸田恵子はその代表格
『タッチ』のキャッチャー松平光太郎役の林家こぶ平(林家正蔵)にしたって『うる星やつら』のサクラ先生の鷲尾真知子にしたって名演である
客寄せなどとアニメ好きなのにアニメ作品を卑下してることに気づいてないとは愚かなことだ
偏見は無知から生まれる
自分は彼らを反面教師にして常日頃から己れを律したいものだ

エンディングテーマは高橋由美子
作詞はさくらももこ

声の配役
さくら家の次女のまる子ことさくらももこにTARAKO
まる子のお姉ちゃんに水谷優子
まる子のお父さんに屋良有作
まる子のお母さんに一龍斎貞友
まる子のおじいちゃんに富山敬
まる子のおばあちゃんに佐々木優子
街頭似顔絵師の木村しょう子に高橋由美子
木村しょう子の彼氏の佐藤良一に松本保典
まる子のクラスメートで親友の穂波たまえに渡辺菜生子
まる子のクラスの「ズバリ〇〇でしょう」でお馴染み学級委員の丸尾末男に飛田展男
まる子のクラスメートでキザだが嫌味がない大金持ちの花輪和彦に菊池正美
まる子のクラスメートでムードメーカー的存在のはまじこと浜崎憲孝カシワクラツトム
まる子のクラスメートでやんちゃな性格の関口しんじに津久井教生
語尾に「ブー」をつけがちなブー太郎こと富田太郎に松井摩味
まる子のクラスメートで比較的仲が良い伊藤由美子に三浦雅子
まる子のクラスメートでおっとりとした眼鏡っ子の土橋とし子に川田妙子
まる子のクラスの学級委員で乙女チックな眼鏡ブスのみぎわ花子にならはしみき
まる子のクラスメートで性格は陰険で玉葱頭の永沢君男に茶風林
まる子のクラスメートで一番背が高く目が三角で唇が青めで根暗の藤木茂に中友子
まる子のクラスメートで大野と親友の文武両道モテ男子の杉山に真山亜子
まる子のクラスメートで杉山と親友の文武両道モテ男子の大野に山口勝平
まる子のクラスメートで比較的裕福な家庭で育った上杉マリに折笠愛
まる子のクラスメートで女子のリーダー的存在の牧村マキに浦和めぐみ
まる子のクラスメートでいちばんバカの山田笑太に山本圭子
まる子の小学校の音楽教師の大石に山本圭子
まる子のクラスの担任教師の戸川に掛川裕彦
静岡市に住んでいるまる子の母方の祖母に江森浩子
文鳥を飼っている静岡市に住んでいるまる子の母方の祖父に田中亮一
落語家に古今亭志ん輔
ナレーションにキートン山田

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野川新栄

4.5芸術

2023年8月2日
Androidアプリから投稿

左と右
芸術と社会
子供と大人
アートの用な心のまま大人になるためには恥をかいたり皆とは違うから大変な道のりだけど、それこそが人間だしそれを伝え残したい!
でもいろんな考え方があるからこその今の自分だし世の中だよねを、絵で見せてくれるのが上手すぎ!

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ikarun

3.0ホント?だが沁みるっちゃ沁みる。

2023年4月6日
iPhoneアプリから投稿

念願の初見。
家族友人他人と無防備に触れ合い、ぬくもりを通わせたあの頃。
ってホント?だが沁みる。
感動装置然とした昭和描写を冷静に疑いつつ、クレしんオトナ帝国ケンとチャコの誕生譚と見立てるか。
楽曲シーンの奔放は良し。
高橋由美子、お懐かしい。

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きねまっきい

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