大学の山賊たち
劇場公開日:1960年7月31日
解説
「電送人間」の関沢新一と、岡本喜八の共同脚本を、「暗黒街の対決」の岡本喜八が監督したもので、冬山を背景にした青春もの。「落語天国紳士録」の飯村正が撮影した。
1960年製作/94分/日本
原題または英題:Girls Behind the Bars
配給:東宝
劇場公開日:1960年7月31日
ストーリー
北アルプスの処女峰“天狗の壁”をめざして進むのは、三年間“天狗の壁”をアタックして敗れた大学山岳部山賊グループの面々だ。が、自然は四度彼らの壮挙を退けた。カンのいい「胃袋」が吹雪の襲来をつげたのだ。途中で出合わした五人の令嬢は山賊グループにひきかえいたって呑気。彼女らは、東京の丸久デパートの店員だった。山賊グループは彼女らを強引に引張って下山した。途中、スキー場を経営するため山小屋丹羽荘を買収しに軽装で登山した丸久デパートの社長を発見した。丹羽荘には、三十年前に主人丹羽一作を雪崩で失った未亡人と忠僕六助とが二人で暮していた。一同はこの現代ばなれした山小屋に避難した。社長が故一作氏と瓜二つなので、未亡人は社長を一作氏の幽霊とまちがえたから小屋買収の交渉はチンプンカンプンだ。突如、山の平和が破られた。二人組の強盗ケンとサブが、南国の皇太子に化けて六助をだまし山小屋に侵入したのだ。警官隊に追われる途中彼らが撃った銃弾で雪崩が起き、山小屋に通じる唯一のルートが切断された。新ルート開通までには約二十日間。食糧は底をついた。「お頭」と「税務署」が頂上のカモシカ小屋にある緊急食糧を取りに行った。途中、「税務署」が山を滑り下りていった。「お頭」は無事に戻ったが、食糧はサブに取られた。皆もう我慢ができなくなり、立ち上った。その時、「税務署」の案内で救援隊がたどりついた。山は静寂をとり戻した。