駿河遊侠伝 賭場荒し
劇場公開日:1964年6月5日
解説
子母沢寛の原作を「傷だらけの山河」の新藤兼人が脚色「昨日消えた男」の森一生が監督した仁侠もの。撮影は「柔道名勝負物語 必殺一本」の今井ひろし。
1964年製作/90分/日本
配給:大映
劇場公開日:1964年6月5日
ストーリー
清水港の次郎は、相棒の髪常と組んで東海道を、得意のイカサマ博奕で渡り歩いていた。ある日二人は、次郎が将来を約した女お時を、女街に売りとばした富五郎に会い、争ううちに髪常は富五郎を刺してしまった。二人は人の来る気配にあたふたとそこを逃げ出した。なお旅を続けるうち二人は博奕に敗けて、裸にされた小金に会い、評判の高い女親分おとらが預かる賭場に行き、イカサマのサイをふるったが、おとらに見やぶられ、そこを逃げ出した。道中二人は、出会った浪人からすすめられて治助親分のところにわらじを脱いだ。そこで次郎は、イカサマを使う百姓上りの貸元太左衛門の賭場にいき、イカサマを見破ると賭場をさらい、男を上げた。しかし治助の一人息子間之助は、次郎が太左衛門から巻きあげた金を持ち逃げした。しかし治助を思う次郎はこのことを口に出さなかった。そんなうちに、次郎は治助の弟分吉左衛門の助っ人を頼まれ相手の七蔵の家に乗りこんだ。そこで次郎はお時に会った。お時は富五郎に売りとばされて、七蔵に身うけされたのだった。わびの言葉もなし家を辞した次郎は峠の茶屋で目ざす相手の七蔵に会い、今度の一件が、自分の勢力を伸すための吉左衛門の言いがかりであることを知り、治助に事の真相を話した。治助は次郎を信用して仲裁を次郎に一任した。しかし、ちょうど吉左衛門のところにワラジをぬいでいた富五郎は、仲裁を終って帰る次郎を待伏せした。怒った次郎の長ドスがひらめき、富五郎は足下に横たわった。