新・平家物語 義仲をめぐる三人の女
劇場公開日:1956年1月15日
解説
週刊朝日連載の吉川英治の原作を「新・平家物語」の成澤昌茂、辻久一、「婦系図 湯島の白梅」の衣笠貞之助が共同脚色し、同じく衣笠貞之助が監督、「藤十郎の恋」の杉山公平が撮影を担当した。主なる出演者は「俺は藤吉郎」の長谷川一夫、「新女性問答」の京マチ子、「見合い旅行」の山本富士子、「くちづけ(1955)」第三話の高峰秀子、「虚無僧変化」の大河内傳次郎、「あばれ振袖」の進藤英太郎、「虚無僧変化」の黒川弥太郎など。色彩は大映カラー。
1956年製作/121分/日本
原題または英題:Yoshinaka
劇場公開日:1956年1月15日
ストーリー
さしも栄華を誇った平家も清盛の歿後ようやく秋風落莫、頼朝はじめ諸国の源氏は平家打倒の狼煙をあげたが、木曽義仲は信越の精鋭を率いて北陸路を席捲、越中砺波山に平維盛の軍と対峙した。折しも頼朝からの急使和田義盛に嫡子義高を渡した義仲は、林の中で巴の手に属している女兵山吹の野性的な美しさにうたれ、思わず抱きしめるのだった。頼朝を憎んで鎌倉の陣を脱けた叔父新宮行家が義仲に合流した頃、本陣にひかれて来たのは義仲にとって命の恩人斎藤別当実盛で、義仲は鄭重に敵陣へ送り返した。戦機熟するとみるや、義仲は奇略を用いて敵の大軍を砺波山の谷間に敗走させたが、その戦さで巴は平家の一武将を斃した。それは髪を黒く染めた実盛であった。平家は安徳帝を擁して都落ちを決意し、猛火に包まれた都は大混乱に陥るが、平頼盛だけは動かなかった。かねて白河法皇に近づき、秘かに頼朝と気脈を通じていたのである。法皇は都へ真先に入る者は頼朝と期待していただけに、義仲の入洛には大きく失望された。褒賞のことで不満の義仲は、自分を欺いた関白基房の息女冬姫を塔の二階に幽閉した。最初はおののいていた冬姫も次第に義仲の真情にふれ、義仲に都を捨てて木曽へ帰るようにすすめるのだった。知らず、その頃頼朝の先鋒義経の軍兵はすでに宇治川を渡り、洛中に追っていた。そして、義仲の陣屋は鎌倉勢に囲まれ必死の防戦もむなしく、小勢の義仲方は次々と討死に、冬姫は塔上で焼死した。洛北不動の滝に逃れた義仲は数本の矢を浴びて仆れ、巴は捕えられた。たそがれゆく鳥辺野で、山吹は落葉をかき集め義仲の首級を茶毘にふしていた。その麓の道を巴は和田義盛らに警固されて、わが子義高のいる鎌倉へ向って行く。
スタッフ・キャスト
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木曾次郎義仲長谷川一夫
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巴京マチ子
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山吹山本富士子
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冬姫高峰秀子
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太夫坊覚明大河内傳次郎
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松殿基房柳永二郎
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新宮十郎行家進藤英太郎
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樋口次郎兼光黒川弥太郎
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斎藤別当実盛志村喬
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忍三田登喜子
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西浦七郎夏目俊二
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石田為久羅門光三郎
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和田小太郎義盛見明凡太朗
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平頼盛香川良介
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根ノ井小弥太山路義人
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今井四郎兼平細川俊夫
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猫間中納言十朱久雄
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保料次郎富田仲次郎
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楯の親忠春本富士夫
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義仲の幕僚晴定清水元
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寝覚の蔵人高堂国典
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平維盛南条新太郎
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老公郷小川虎之助
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弥兵衛宗清荒木忍
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皇后宮亮経正南部彰三
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木曾の兵光岡龍三郎
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越中次郎盛嗣水原浩一
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淡路守晴房寺島貢
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山伏一尾上栄五郎
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判官知康原聖四郎
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山伏二天野一郎
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堀の喜三太伊達三郎
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清水冠者義高滝口マサオ
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公郷の姫中村玉緒
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楢橘公子