人生劇場(1983)
劇場公開日:1983年1月29日
解説
東京に出て作家を目指す青年と、周囲の人々の人生を描く。尾崎士郎の同名小説の今回は十三度目の映画化で、脚本は「真夜中の招待状」の野上龍雄と、この作品を三人で共同監督する「蒲田行進曲」の深作欣二、「制覇」の中島貞夫、「未完の対局」の佐藤純彌の共同執筆、撮影は「コールガール」の安藤庄平、「遥かなる走路」の並木宏之、「冒険者カミカゼ」の北坂清がそれぞれ担当。
1983年製作/138分/日本
配給:東映
劇場公開日:1983年1月29日
ストーリー
大正七年、東京で早稲田の貧乏学生の日々を送る青成瓢吉にとって、故郷、三州吉良には、いろいろな想いがある。没落したとはいえ、男の誇りだけは失っていない父、瓢太郎の心意気、幼なじみ、おりんとの淡い初恋、そして、何くれとなくかばってくれた侠気の男、吉良常など。特にこの吉良常は、瓢吉が原因で起った喧嘩で人を殺め、獄窓につながれていった。その頃、瓢吉は吹岡や横井たちと知り合い、やがて大隈重信夫人銅像建設反対運動など、一連の学生運動に熱中していく。そんな瓢吉は、はじめての女であるお袖と知り合った。お袖も瓢吉の純粋さに惚れこみ、二人は急速に燃え上がる。しかし、学生運動は内部分裂を繰り返し、瓢吉は大学を捨てる決意をする。その頃、横浜、本牧の侠客、飛車角はおとよという女郎に惚れぬいていた。そして、おとよに身受け話が持ち上がり、二人は開港六〇周年の港祭りの夜、足抜けを実行し、兄弟分、奈良平に紹介され、小金一家に身を寄せる。一方、瓢吉は作家を目指しながらも、お袖との愛欲の日々からも抜け出せず、イラ立ちも感じていた。そして、中学時代の名物先生、黒馬と再会、女流作家を目指す小岸照代と出会う。その頃、出所した吉良常は故郷、三州に戻ると、瓢太郎は瓢吉に遺書を残して自殺してしまう。父の死の報せを受けた瓢吉は帰郷、久しぶりに吉良常、母やおりんと再会する。飛車角とおとよは小金の世話でささやかな世帯を持っていたが、丈徳一家と出入りが起り、飛車角は義理を果たすため、丈徳を斬った。しかし、出入りの最中に、奈良平はおとよを売ってしまい、怒った飛車角は奈良平も斬ってしまい、逃げこんだ近くの寺で、小説に取り組む瓢吉と吉良常に出会った。吉良常の説得で自首した飛車角は懲役七年の刑を受け前橋刑務所に入った。文学にいそしむ瓢吉と照代は懸賞小説の一席、二席を分ち合い、これを機に同棲生活に入る。瓢吉と別れて以来、流浪の生活を送っていたお袖は、玉の井の「鱶野」の女郎になるが、そこで、やはり売られてきたおとよと知り合った。そのおとよは、小金一家の宮川と再会、飛車角に通じるものを感じ、深い仲にはまりこんでいく。一方、瓢吉に中国大陸取材旅行の話が入り、出版社に打ち合せに向かうが、その時、変り果てたお袖と出会った。逃げ出したお袖は、その後、行方不明となる。お袖の身を案じ、中国行を断念する瓢吉。再びさすらいの旅に立つ吉良常。道ならぬ愛に苦しむおとよと宮川。そして出所し、おとよを探す飛車角。人々の様々な想いをからませ、年月が過ぎていく。
スタッフ・キャスト
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青成瓢太郎三船敏郎
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青成瓢吉永島敏行
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お袖松坂慶子
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おとよ中井貴惠
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小岸照代森下愛子
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おりん叶和貴子
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吹岡早雄奥田瑛二
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新海一八片桐竜次
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横井安太平田満
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おみね三條美紀
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丘部小次郎蟹江敬三
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自警団の男有川正治
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甚丹古母鬼馬二
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三平奈辺悟
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杉源藤岡重慶
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肘鉄梅津栄
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三平(十二歳)大小原繁
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学生A菅田俊
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学生B長谷川康夫
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学生C妹尾友有
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学生D石井洋充
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学生E高野嗣郎
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学生F杉欣也
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学生G石井茂樹
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学生H床尾賢一
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学生I中島俊一
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学生J高木吉治
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人夫頭岡路千
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労務者勝野賢三
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学務課員大木晤郎
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日本公論社社員野口貴史
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鳴戸館・少女松本恵子
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半助高月忠
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岩吉藤長照夫
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安池田謙治
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仁吉役者萩原流行
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塩治判官石丸謙二郎
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高師直中村錦司
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村人安東千恵夫
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巡査木谷邦臣
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瓢吉(八歳)伊勢将人
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おりん(九歳)高橋かおり
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お勝荒木雅子
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由造守田学哉
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リックニコライ・ラクチ・オオノフ
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大溝白堂成田三樹夫
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小金西村晃
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小金の女房三浦徳子
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寺兼小林稔侍
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熊吉市川好朗
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白鉄原吉美
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丈徳鈴木康弘
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でか虎岩尾正隆
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お玉岡本麗
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お種マキノ佐代子
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鱶野女将谷口サヨ子
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お香三島ゆり子
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娼妓A白礼花
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浅三成瀬正孝
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巡査A秋山勝俊
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奈良平室田日出男
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黒馬先生菅貫太郎
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宮川風間杜夫
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飛車角松方弘樹
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吉良常若山富三郎
受賞歴
第7回 日本アカデミー賞(1984年)
受賞
助演男優賞 | 風間杜夫 |
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