上意討ち 拝領妻始末

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劇場公開日:1967年5月27日

解説・あらすじ

「怪談」の小林正樹監督が三船敏郎と初タッグを組み、1967年・第28回ベネチア国際映画祭で国際映画批評家連盟賞を受賞した時代劇。同監督作「切腹」の原作小説「異聞浪人記」で知られる滝口康彦の短編小説「拝領妻始末」をもとに橋本忍が脚色を手がけ、武家社会の非人間性を描く。会津松平藩馬廻り役の笹原伊三郎は、主君・松平正容の側室いちを長男・与五郎の妻に拝領するよう命じられる。息子の幸福な結婚を願う伊三郎は断ろうとするが、藩命に背くことはできず受け入れることに。望んだ結婚ではなかったものの、与五郎といちの間には愛情が芽生え、子どもにも恵まれる。しかし正容の嫡子が急死したことから、新たな世継ぎとなった菊千代の生母であるいちを大奥へ返上するよう命令が下される。

1967年製作/128分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1967年5月27日

スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.5 続々 椿三十郎てはなかった

2025年9月5日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
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マサシ

4.0 殺陣以外は無駄のない描写

2025年8月7日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

 前半から丁寧に事の積み重ねが描かれているおかげで素直に感情移入できて、理不尽に耐えられない主人公に大いに共感できます。

 江戸時代の封建的な武士社会なので、理不尽だからと言って自分の筋を通し続けるいう選択肢が簡単には取れない背景も丁寧に描かれています。

 少しだけ気になったのは殺陣のシーンが長すぎることです。この時代の時代劇映画は殺陣が売りな所もあり長い殺陣シーンが本作だけでないのは知っていますが、いかんせん冗長です。

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クネーゴ

4.0 家政婦は見た

2025年8月2日
iPhoneアプリから投稿

乗り込む神山繁が収めようとする形。最初は三船に、次にしつこく司へと、是々非々を迫り続ける。全ては政体の護持のため。収まらぬ理不尽を個人に決裁させる。普遍性のある縮図を見事な構図で描く。
仲代との再戦。この辺りの台詞のやり取りも、互いの職命をかけていて面白い。赤子の食い初めの穏やかなやり取りからの決戦。引きのカットで観客に応える。
クライマックスに至って、斬りまくる三船。笹薮に潜って相手と白兵戦を繰り広げる。キャリア後半にあって、全てを出し尽くさんとしているようでもある。
ラストは驚きの市原悦子。危ない逃避行を隠れてついてきたというのか!

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Kj

4.0 単なる勧善懲悪を超えて

2025年6月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

興奮

どうしても許せないものとそれに立ち向かう男と女の物語。長年家族にもお家にも耐えてきた男が、何のための人生だったかと感じている男が、どうしても許せないもの、美しいものを見て命を燃やす姿には、アドレナリンが出ている感じが伝わってきます。「今ほど生きていると感じたことはない」というセリフが決まってます。2時間飽きずに見られました。

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FormosaMyu