清水の暴れん坊

劇場公開日:

解説

裕次郎が今回はラジオ・プロデューサーに扮し、麻薬密輸団に挑戦するというアクション・ドラマ。山田信夫・松尾昭典の脚本を、「ゆがんだ月」の松尾昭典が監督し、「男なら夢を見ろ」の横山実が撮影した。

1959年製作/85分/日本
原題または英題:The Wild Reporter
配給:日活
劇場公開日:1959年9月27日

ストーリー

全日本放送のラジオ・プロデューサー石松俊雄が、清水支局から転任して来た。彼を東京駅に出迎えたのは、本局の児島美紀だった。美紀は石松を連れて、ファッション・ショーの会場へ行った。石松はモデルの控室に飛びこみ、慌てて逃げ出した。ソバ屋に入り、ファッション・ショーのテレビに見入った。そのすきに、何を間違えたか、店員が白い粉の入ったビニール袋を石松のリュックに忍びこませた。麻薬だった。彼はこの麻薬団を追おうと決心した。--六年前、新劇俳優だった戸川潤が麻薬常習者となり発狂した事件があった。彼は妻を殺した上、令子と健司の姉弟を日本刀で追いまわし、石松が抱き止めると、割腹した。石松は麻薬の恐しさを自分の目で見たのだ。--この企画に、美紀の父である日本羊毛振興会の会長児島がスポンサーになることを約した。その夜、石松は暴漢に襲われた。その男は、意外にも健司だった。放送が二日後に迫った。しかし、石松が取材したものは放送できるような内容のものではなかった。健司が漁船に乗っていると聞かされた。石松は令子と清水へ行ったが喋ったら殺されるという健司の口からは何も聞き出せなかった。放送当日、石松はブツ運びの後をつけ、船越商会をつきとめた。一味を追った石松は、陸橋から列車に突き落されようとする健司を救った。健司の告白で番組は完成された。しかし、一味は令子を連れ出し、石松のテープの奪回を図った。石松と健司は船越商会へ駈けつけたが、手の出しようがなかった。健司は思いあまって交番を襲い、ピストルを奪いドヤ街へ逃げこんだ。石松はテープと交換に令子を救った。と、パトカーが来て一味は逮捕された。健司は警官隊に抵抗を続けたが石松の説得の声を聞き逮捕された。どこからともなく「健司の告白」の声が流れて来た。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.0赤木圭一郎が鮮烈!

2013年6月14日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

興奮

地方局から東京本局に赴任して来たTVプロデューサーの青年・石松。彼は麻薬の売人と間違われ、荷物の中に麻薬を紛れ込まされてしまう。石松は麻薬撲滅の番組を企画するが…。

石原裕次郎主演の1959年の作品。
報道の正義や麻薬撲滅など社会派テーマを散りばめてはいるが、麻薬組織との戦いを描いた娯楽アクション。

石松が麻薬撲滅に熱心なのは故郷でのある事件がきっかけ。
麻薬によって自殺した男を目の当たりにし、男の子供でまだ幼い姉弟を助けた過去があった。
石松は東京で成長した弟の方と再会するが…麻薬の売人になっていた。
赤木圭一郎が屈折した青年を鮮烈に演じる。
21歳の若さで他界し、“和製ジェームズ・ディーン”と呼ばれた彼のデビュー直後ながら、石原裕次郎と熱い男の絆を謳い上げ、儲け役。

石原裕次郎の役が、“清水”局から来た“石松”というのは、あの有名時代劇へのオマージュだろう(笑)

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近大

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