7月7日、晴れ
劇場公開日:1996年5月11日
解説
世界的に活躍するアーティストの少女と平凡なサラリーマンが出会い、愛し合っていく過程を、七夕伝説になぞらえてつづる恋愛ドラマ。監督はテレビ界出身でこれが劇映画デビューとなった本広克行。脚本はやはりテレビ・ドラマの脚本を手掛け、本作が映画デビューの戸田山雅司。撮影はCM界出身の袴一喜が担当した。主演は「走らなあかん 夜明けまで」の萩原聖人と「超少女REIKO」の観月ありさ。ドリームズ・カム・トゥルーの音楽が全篇に流れる。
1996年製作/109分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1996年5月11日
ストーリー
仲間たちとキャンプへやって来た健太は、ひとりで渓流釣りをしていた時、ひとなつこそうな笑顔の美少女と出会った。東京に戻った健太は、その少女が今をときめく世界的アーティスト・望月ひなただったと知って驚く。後日、再会した健太とひなたは、東京でのデートを通じて次第にひかれ合っていく。ひなたが7月7日生まれなのにまだ一度も天の川を見たことがないと知った健太は、彼女をキャンプに誘う。その夜、ひなたは生まれて初めて見る本物の天の川に感動し、来年の七夕も一緒に天の川を見ることを健太と約束した。健太の勤めるパシフィック自動車の宣伝部長・岸和田は、偶然に健太とひなたが懇意であると知って、新型RV車の発表会にひなたを担ぎ出そうと画策していた。そうとは知らない健太は何げなくひなたを発表会に呼ぶが、まんまと利用されて、ひなたは発表会のステージに立たされる。ひなたのマネージャー・三ツ木は、これまで築き上げてきたひなたのイメージを傷つけられたしたとして、ひなたの前から姿を消すように健太を脅した。健太の身を案じたひなたは、クリスマスの夜に自ら別れを告げるのだった。半年が過ぎ、約束の7月7日、ひなたは再び活動の拠点を海外へ移すべく、日本での最後の仕事となるFMの生番組に出演していた。あらかじめ用意された台本を淡々と読んでいたひなたは、都会の夜景を天の川になぞらえた話の途中で、突然、「本当の天の川はこんなものじゃない」と自分自身の言葉で語り始めた。涙声で健太との約束について話すひなたは、本物の天の川を見るために「明かりを消して」とリスナーに呼びかける。「会いたい…」とひなたが健太への想いを口にした時、奇跡が起きた。あらゆる明かりという明かりが一斉に消され、真っ暗になった大都会の夜空に天の川が浮かび上がったのだ。放送を聞いていた健太はひなたの元へ駆け付け、ふたりは都会の闇の中で再会する。まるで、牽牛と織女のように。