錆びた炎

劇場公開日:

解説

小林久三の同名の推理小説をもとに、血友病患者である子供の誘拐事件をサスペンスタッチで描く。脚本は原作者でもある小林久三、監督は「超高層ホテル殺人事件」の貞永方久、撮影は「友情」の川又昂のそれぞれが担当。

1977年製作/91分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1977年2月26日

ストーリー

四月十三日未明、東京世田谷にある種村総合病院から五歳の血友病患者、丸山和也が何者かによって誘拐された。通報を受けた警視庁警部遠丸は、種村家へ急行。種村家では、犯人からの連絡を院長の誠一郎、息子夫婦の光晴、登志子、そして誘拐された子供の両親、丸山正己と雅子が待っていた。そして、突然、電話が鳴った。犯人からの要求では、責任は病院長にあり、院長は三千六百万円を出し、お手伝いの比佐子に指定場所までとどけさせろというものだった。しかし、病院長の誠一郎は犯人の要求に対して、子供は自分の子ではないと言って拒否した。遠丸は調べを進めるうちに、種村家の複雑な家族関係を知った。誘拐された子供は実は、光晴と雅子の間にできた子供であった。遠丸は犯人を内部の人間と推理した。約束の時間と場所に比佐子が行く。折からのラッシュ時。地下鉄を利用した犯人。必死に見張る遠丸達ではあったが、まんまと犯人にしてやられてしまう。そして、その夜。一台のタクシーが種村家の前にとまった。中には和也がいた。上野毛署に近くのアパートに不審な男がいるとの通報。遠丸らがかけつけて見ると、男は死んでいた。この男は、医大に合格しながら、入学金三千六百万円が払えないために、入学を諦めたのである。誘拐犯の一人に違いない。その夜、遠丸は渋谷署の北原刑事からの連絡を受けとった。そして渋谷西急ホテルで起きた殺人事件の有力容疑者は、シャム猫を鳥カゴに入れてもち歩く女らしいと言うものだった。遠丸は緊張した。登志子がシャム猫をそのように持ち歩くからだ。しかし、登志子には完璧なアリバイがあった。ここに誘拐事件と西急ホテル殺人事件は何んらかの関連があると遠丸はにらんだ。また、種村家を徹底的に捜査した結果、意外なことが判った。誠一郎を恨む雅子。そして雅子の背後にはお手伝いの比佐子がいた。通丸は比佐子を洗った。その結果、比佐子の恋人は急性腸閉塞を起し、あげくは病院のたらい回しという目にあい、死んだのであった。しかも、西急ホテルに残っていた犯人の指紋が比佐子のそれとピッタリ一致。遠丸は、比佐子の逮捕状を申請するのだった。

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