真田風雲録

劇場公開日:

解説

福田善之原作を彼自身と「若き日の次郎長 東海道のつむじ風」の小野竜之助、神波史男が共同で脚色、「丹下左膳 乾雲坤竜の巻」の加藤泰が監督したアクション・コメディ。撮影は「薩陀峠の対決」の古谷伸。

1963年製作/90分/日本
原題または英題:Sasuke and his Comedians
配給:東映
劇場公開日:1963年6月2日

ストーリー

慶長五年関ケ原合戦のころ、戦場泥棒の浮浪児お霧、清次、伊三、六たちの底抜けの明るさに、落武者の根津甚八、筧十蔵らが加ったのも無理はない。十数年がすぎて天下が再び風雲急となったある日、一行は以前知り合ったはなれ猿の佐助というヘンな野郎と出くわした。彼は生れ落ちた時イン石の放射能が体に作用したとかで不思議な術を身につけていた。佐助をリーダー格とし、ぎたあるをかき鳴らして徳川家を諷刺する由利鎌之助を加えた一行は、大坂城に向った。ここで秀頼公から入城をすすめられて優秀な部下を探しまわっていた真田幸村と知りあい、彼に従うことになった。もし勝てばでかい夢がもてる、と佐助たちの心中もさまざまに穴山小助と望月六郎を加えた真田十勇士が出来上り、六文銭の旗があがった。いよいよ大坂冬の陣、しかし大坂城の幹部は篭城をとなえ、業を煮やした真田隊が勝手に出撃して徳川方忍者服部半蔵さえいなければ決定的勝利を得るほどの戦果をあげても叱られる始末。淀君は女、秀頼は若い、執権の大野修理の心はサッパリ判らぬときている。その間、お霧の愛を獲得した佐助は、同時に冬の陣が八百長だったという事実をつきとめた。やがて休戦、大坂城の外濠を埋めることで和議が成功したのだ。全くアタマに来た真田は俺たちだけでやろうと飛び出したが孤立無援、かえって味方の鉄砲隊に狙われ三人が死亡、お霧は流産した。城に舞い戻った佐助は修理に対決し、所詮彼らに闘う気がなかったことを知った。元和六年夏の陣が始まり、濠埋めの労役から解放された佐助達は、ただ自分達のために闘った。諸将は続々倒れ、天王寺の決戦で幸村も死んだ。燃える大坂城を仰ぎ、佐助は無事なお霧と小さな幸せを思わぬでもなかったが、服部半蔵との無意味ともいえる、しかし凄じい忍術合戦に体をブチ込んでいくのだった。

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映画レビュー

3.0一風変わった十勇士モノ

2024年10月3日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

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しゅうへい

3.0主人公はあくまでも猿飛佐助。そして恋仲となるのが雲隠才蔵だ!

2022年4月22日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 最初は昔ながらの映画作りの雰囲気だったが、途中からはミュージカル風コメディと一変してしまう。そして真田幸村(千秋実)は完全にお笑いキャラ。佐助の人の心を読んだり、消えたりすることのできる超能力は面白くもあり、ちょっとした悲哀のヒーローだ。

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kossy

3.0歌って踊って実は意外と本格派だったりして、カルト十勇士

2020年12月11日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

悲しい

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加藤泰監督1963年の作品。

関ヶ原の戦いの後に出会った一人の男と、少年少女たち…。
タイトルからも察する通り、本作は猿飛佐助を始めとする真田十勇士の物語。
加藤監督作だし、本格的な時代活劇を期待出来ると思いきや、何と何と、時代劇ミュージカル・コメディ!
いや~、びっくり。
加藤監督、こういうのも撮るんだ…。

とにかくハチャメチャな展開。
歌と踊りと、シュールな演出やギャグもいっぱい。
チャンバラや忍術シーンも独特の表現。
でもただの異色作ではなく、名優たちが演じる歴史上の人物と歴史上の出来事、一応らしく策略やシリアスな訴え、合戦や猿飛とお霧のロマンスも織り交ぜ、痛快なノリのエンターテイメントにまとめている。

調べてみたら、今や日本映画のカルト作と名高いが、当時は東映始まって以来の興行大惨敗。批評家筋からもコテンパンに…。当時の岡田東映社長から、ずっと言われ続けたという。
鈴木清順監督の『殺しの烙印』もそうだが、当時はそうでも、いずれ変わるかもしれないから面白い。
まあ、何ともヘンテコと言えばヘンテコ。
でも何処か、面白味があると言えば面白味がある。
そう意味ではやはり、これは成功ではなかろうか。

『真田幸村の謀略』のような本格派もあれば、2016年の『真田十勇士』のような同じくユニークな作風まで、いつの世もこの10人の勇士の活躍は千差万別。

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近大

2.0ミュージカル版真田十勇士

2016年8月30日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

楽しい

猿飛佐助が中村錦之助、霧隠才蔵が渡辺美佐子、真田幸村が千秋実、千姫が本間千代子(懐かしい!)という布陣。
加藤泰監督は戦国時代を戦争に明け暮れた不毛の時代ととらえているのか、みんなかっこ悪い死に方をする。
東映もこんな映画を作っていたんだ。

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いやよセブン