御用牙 鬼の半蔵やわ肌小判

劇場公開日:

解説

権力者の恥部を握り、体制の壁を突き破る江戸町奉行所の同心“かみそり半蔵”こと板見半蔵の活躍を描く。原作は小池一雄・作、神田たけ志・画の同名劇画。脚本は「御用牙 かみそり半蔵地獄責め」の増村保造、監督は「君は海を見たか」の井上芳夫、撮影は「新座頭市物語 笠間の血祭り」の牧浦地志がそれぞれ担当。

1974年製作/84分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1974年2月9日

ストーリー

江戸城の御金蔵に面したお堀端に毎夜出没する若い女の幽霊を捕えた北町奉行所隠密廻り同心“かみそり半蔵”こと板見半蔵は、堀の中から、吹きたての小判をつめた大量の竹槍を発見した。半蔵は、何者かが御金蔵から盗み出し、竹槍につめて堀の中に投げ入れた小判の見張り役として、幽霊を仕立てたに違いないとにらんだ。ある日、半蔵は幼な友達の武井兵助に出会った。兵助は、家宝の槍の献上を拒んだために、老中・堀田備中守から役をもらえず貧乏暮しをしている。その兵助が盲目の高利貸石山検校から借りた、という小判を見て、半蔵は驚いた。これも吹きたての小判だったのである。検校は高利貸しだけではなく、おえら方の奥方に琴を教えたり、彼女たちを月に三度梅屋敷に呼んで、賑やかに遊んでいる、という。早速梅屋敷に忍び込んだ半蔵は、座頭を相手に乱交している奥方たちを目撃した。一方、借金を返済できなかった兵助は、検校の用心棒戸波伴作に殺され、家宝の槍を持ち去られてしまった。半蔵は、堀田の奥方を鍛えあげた金看板のイボマラで口封じをし、堀田邸に忍びこみ、堀田と検校の悪事をつきとめた。そして、半蔵は梅屋敷に乗り込み、検校の御用金盗み出しを暴露し、金貸しの証文を全て焼き捨てさせたのだった。また、半蔵は西洋学問を学び謀叛人とされた杉野玄庵という医者をかくまっているのだが、梅屋敷の銅瓦を頂戴し、玄庵にその銅で大砲をつくらせた。そして、その大砲を堀田の行列に容赦なくブッ放すと、ついに堀田は西洋文明を取り入れることを約束した。兵助の墓まいりをする半蔵。そこに戸波伴作が現われ、半蔵に斬りかかった。体をかわした半蔵は、堀田から取り戻した兵助の槍で、戸波の胸に深々と突き刺した。

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映画レビュー

2.5半蔵対悪盲

2022年11月9日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

単純

興奮

シリーズ3作目。1974年の作品。

江戸で若い女の幽霊騒ぎ。シリーズ3作目にして遂に現実離れ?…これにはからくりあり。江戸で頻発する御金蔵から盗まれた小判を竹槍に隠す見張り役。半蔵の幼友達もこれに関与し、殺される。黒幕には老中と盲目の高利貸が…。

見応えあった前作と比べると、ちと薄味。
黒幕二人を追い詰める様もあっさり。用心棒との闘いも緊迫感に乏しい。
見せ場のエロや拷問はインパクトに欠け、アクションも豪快さ足らず。
亡き友を偲ぶ半蔵の哀愁のドラマチックさも今一つ。
何かもう一見せ場あるのかと思いきや、型通りに終わる。
エロかアクションか笑いかドラマか、どれか突出したものがあれば良かったのだが…。

盲目キャラが登場して、あちらのシリーズがついつい頭に浮かぶ。
あちらとこちら、強いのはどっち…!?

レギュラーメンバーは安定。
舎弟二人は半蔵より先にお馴染みの文句を言ったり。
相変わらず嫌味な上役。でも段々憎めなくなってきた。

基が漫画とは言え、邦画史上に残るイチモツキャラ。
それを堂々と演じた勝新はやっぱり、唯一無二のスター!

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近大
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