ゴジラ(1954)のレビュー・感想・評価
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抗う術のない存在
ハリウッド以降の近年ゴジラとは比べちゃいかん!
ゴジラが好きな人ならその原点なので見るべきだと思います。逆にそうでもない人、ハリウッド盤やシン・ゴジラ、や-1.0など近年のゴジラしか知らない人ならどうでしょう?
今の映像技術に慣れてしまった人にはいくら70年前の当時の技術であることを割り引いても物足りなさはあるかもしれません。ただゴジラがハリウッドに上陸する前のゴジラ対○○とか、怪獣大戦争的なタイトルの子供の夏休み映画的な位置付けの時代がありましたがその頃と比べたら比べ物にならないくらいの迫力があり高い完成度だと思います。もちろんその頃のモスラやキングギドラ、メカゴジラが好きだという人もいますがこのシンプルなゴジラを一番にあげる人の気持ちは頷けます。
ハリウッド以降とは比べてはいけないのかな、どちらも良い所があります。
昭和29年で白黒なのに…
やはりオリジナル
ゴジラの原点にして重厚なSFドラマの極地点
単純に怪獣映画として観てきたゴジラシリーズの捉え方が一変する、衝撃的な作品でした。人類が制御できない科学技術を発明してしまった芹澤博士の激しい葛藤と苦悩は、単なる反核ではなく今も普遍的な人類の課題だと思います。芹澤博士の思想と行動は、先日公開された『オッペンハイマー 』にも通じると同時に,ある意味超えた、強いメッセージ性を感じました。一方、モンスター映画としての本田猪四郎監督の演出は、ドラマ作品のように重厚かつ手堅いものがあり、感服しました。なかなかゴジラの姿を見せず、土着の呪術的存在のようでいながら、業火をバックに銀座を蹂躙する姿はまさに魔王のような禍々しさです。映像においても、荒れ果てた漁村の風景は銅版画のようだし、街を破壊し尽くすゴジラの姿は墨で描いた戯画のようにも感じられ、様々な表情が見えるモノクロ画面が素晴らしいです。役者では、宝田明の若い時のイケメン振りもさることながら、平田明彦のインパクトには敵わず。
70年の歴史の原点を味わえる最高に贅沢な体験でした
TOHOシネマズで今日から始まったゴジラ生誕70周年記念上映イベントの「ゴジラ・シアター」、その幕開けとなるのが1954年製作の輝かしきシリーズ1作目の本作
とにもかくにも本作が劇場の大スクリーンで観られるというだけでも相当に貴重な機会、全国でたったの5ヶ所でしかやってないのにラッキーな事に勤務先からすぐ近くのTOHOシネマズでやっていたので観ないわけにはいかないでしょう、と仕事帰りに鑑賞
これまで何度か観てきましたが劇場で観たのは初めて。
やっぱり劇場で観るとこれまでとは全く違う印象を受けます、最高の没入感を味わえ文句なし!本当に素晴らしい体験でした
シリーズ最近作の「ゴジラ−1.0(以降マイゴジと記載)」で素晴らしい感動を覚えたのが記憶に新しいですが、こうやって観るとマイゴジは第1作をこよなく愛する人々が敬意を込めて70年のVFX技術の進化をフル活用して作った究極のリメイク作品なんだと理解しました
ゴジラが銀座をぶっ壊しまくり東京を火の海にしたり、そんな中TVレポーター達が命がけの実況中継はするわ、戦闘機はゴジラの頭上をグルグル回るわ、と70年前に作られたとは思えないマイゴジでも再現された現代にも充分通用する手に汗握る大興奮の名シーンの数々に圧倒されました
制作自体がリアルな戦後間もない状況下での見ごたえのある強いドラマ性、そしてキャスティングも良かったですね、尾形を演じる宝田明さんがカッコよかったし、ヒロイン山根恵美子を演じる河内桃子さんは清楚で上品な素敵な女優さんでした、そして“芹沢博士”をエネルギッシュに演じる平田昭彦さんも素晴らしく、彼ら若手を包み込むように名優・志村喬さんが静かに力強く山根博士を演じ作品に深みを持たせています
その後70年、日本国内だけでもマイゴジで通算30本が作られることになる日本が世界に誇る一大エンターテインメント・シリーズの礎の極致をまざまざと見せつけられ、本当に感動的で至福の時間を過ごしました
TOHOシネマズさんの素晴らしい企画に感謝です、11月まで続く本企画、全作品制覇しようと思います
まさに原点にして頂点
ゴジラ生誕70周年記念上映「ゴジラ・シアター」が全国のTOHOシネマズさんで実施中。
本日は日比谷の259席の巨大スクリーンでデジタルリマスター版『ゴジラ』(1954)を堪能。
すでに本作品を数十回は鑑賞しているが今回は『ゴジラ-1.0』『オッペンハイマー』の鑑賞後。
デジタルリマスター上映のおかげで公開当時スクリーン再現できなかった円谷英二監督の細部のこだわりやミニチュアを駆使した遠近感は改めて「さすが!」と唸ったが、今回は特に本編パート(ドラマ)の素晴らしさを再認識しましたね。
単なる怪獣映画、特撮パニック映画ではなく反戦映画としてのしっかりとした人間ドラマ、ゴジラが大戸島で出現するまでの緊張感、特撮とドラマのバランスの良さは本多猪四郎監督、脚本の村田武雄さんの力量に寄るところが大きいですね。
改めてキャストにも注目して鑑賞しましたが、フレッシュな演技の宝田明さん、河内桃子さんをはじめ、芹沢博士役の平田昭彦さん、山根教授役の志村喬さん、新聞記者役の堺佐千代さん、
婦人代議士役の菅井きんさんなど当時の東宝常連スターが総出演、群衆が逃げまどうシーンも何百人ものエキストラを動員して臨場感もあってゴジラの特撮パートがなくても本編パートだけでも惹きつけられましたね。
上映後には富山省吾プロデューサーのトークコーナーもあり産みの親の一人田中友幸プロデューサーとの思い出話や制作秘話、田中プロデューサー、本多猪四郎監督、円谷英二監督、伊福部昭さんの4人の天才を集めた森岩雄さんの話も聞けて大変貴重でした。
まさに原点にして頂点。堪能いたしました。
今になって最初のゴジラ
すべての元となった作品。
存在し得ない物を創り出した先駆者たちの才覚
監督は本多猪四郎。
撮影は特撮の神様・円谷英二。
【ストーリー】
小笠原諸島大戸島近海で、巨大生物による貨物船沈没事故が相次いで発生、調査団が結成される。
調査の結果、ゴジラはアメリカの度重なる核実験によって生み出されたと空前絶後の巨大な生命体と結論づけられる。
隠蔽しようと奔走する政府だが、ついに本土上陸し、その巨大な姿にパニックにおちいる民衆たち。
奮戦する国防軍だが、あらゆる現有兵器を受けつけず、圧倒的な攻撃力になすすべなく蹂躙されてゆく。
絶望のさなか科学者たちは、秘密裏に開発された悪魔の発明、オキシジェン・デストロイヤーを武器に、ゴジラ討伐にいどむ。
ファーストゴジラです。
和製キングコングとして生み出され、それ以上の存在として今なお君臨する、誰もがみとめるモンスターの王です。
元祖ゴジラは人間の愚かしさと悪意の集合体で、とにかく不気味に描かれてます。
黒々とした着ぐるみを大きく見せるためのアイデアが、これでもかと詰めこまれ、町も村もひたすら潰されてゆく絶望感。
ゴジラはディザスター・ムービー(災害映画)だと思っている自分のような人間にとって、やはりこの視点から作った物語こそ至高に思えます。
大きくて頑丈ってだけでどえらい存在感なんですから、早く動いたりしないでいいんですよ、ゴジラとロボコップは。
※あくまで個人の感想です
ストーリーは陰鬱で音楽も恐怖をあおる息ぐるしいスリラーですが、人物や物語は重厚に作られており、今に至るまでその影響はありありと分かります。
たとえばオキシジェン・デストロイヤーの開発者・芹沢は『機動警察パトレイバー』OVA版第3話『4億5千万年の罠』にも出てきた「シメサバ定食ご飯大盛り」平田博士にそのまんまパクられてます。
ちなみにこちらでは水中酸素破壊装置オキシジェンデストロイヤーこと「ドライアイスを詰めただけの筒ッポ」が、クライマックスへの引き金になっています。
まったく同じカット割りで、本当あの世代は怪獣好きだなー。
傑作を超えた名作、時間を超えて支持されるべき一大叙事詩、ゴジラ・サーガの第1作目。
人類の映像史における古典であり、オールタイム・ベストの一本ですよ。
今観ても充分に楽しめる
今になって観ておもしろいはずはないけれど、シン・ゴジラやマイナスワンの原点も観ておいた方がいいかなあ、無料だし、ぐらいの軽い気持ちで観はじめましたが、あまりにも面白くて、一気に観てしまいました。もちろん特撮は今の基準ではチャチと言うか、子供だまし程度のものですが、それ以外の、もしゴジラが現れたら人々はどんな反応をするかという面での緻密な描写、納得のいくストーリー展開、そして志村喬の言葉以上に表情で語る厚みのある演技で本当に面白い映画に仕上がっていました。どんどん続編ができていったのも当然だと思います。
あと、マイナスワンがいかにこのゴジラをリスペクトして作ったものかというのもわかりました。マスコミはマイナスワンではかなりコミカルに描かれていましたがw
歴史的初代ゴジラ
「新たなる帝国」が
戦争を生き抜いたスタッフと出演者。
全てのゴジラ映画を見てきた。
カラーになりシネスコになりステレオサウンドになりCG、VFX全盛になり特撮技術ばかりが注目されがちだがそれ以上に人間ドラマが重要。
戦争で傷つき生き抜いた人が多くいたからこその登場人物の台詞と感情、あの時代だからこその世相。
現代人と戦前戦中を生きていた人の演技はやはり何かが違う。そういう意味ではあの時代が生んだ傑作だと。
水爆大怪獣映画‼️
ゴジラ‼️怪獣王ゴジラ‼️日本、いや世界で "怪獣" という単語を初めて認知させた偉大なるゴジラ‼️建物を破壊し、戦闘機や戦車と大戦闘を繰り広げるゴジラ‼️怪獣なのに子供たちのヒーローでもあるゴジラ‼️怪獣映画なのに反戦・反核を訴える素晴らしい映画「ゴジラ」‼️今では数々の共演怪獣(巨大な鳥、蛾、ロボットのゴジラ、3本首の宇宙怪獣、超巨大なゴリラ)も有名になり、ハリウッドの最新映像でも描かれる一大フランチャイズと化してしまったゴジラ‼️ただやはり1954年に公開された第一作「ゴジラ」は格が違う‼️この作品は太平洋戦争を経た我々日本、ポスト・ヒロシマ、ポスト・ナガサキ時代の日本社会が生み出した不吉な不吉なお伽話なのである‼️相次ぐ水爆実験により太古の眠りから目覚めた体長50メートルの大怪獣ゴジラは、口から放射能線を吐き東京を焼土と化すが、芹沢博士が発明したオキシジェン・デストロイヤー(水中酸素破壊剤)の前に敗れる・・・‼️この作品が素晴らしいのは、ゴジラ襲撃において描かれる人間ドラマで、大勢の家族が病院で泣き叫ぶシーンや、炎に包まれた街中で3人の子連れの母のセリフ「もうチョットでお父ちゃんのところに行けるからね」、最後まで実況を続けたラジオクルーの「皆さん、さようなら」‼️そしてこの作品の人間ドラマの核を成す芹沢博士‼️自らが発明したオキシジェン・デストロイヤーの威力を恐れながらも、ゴジラを倒すためと苦悩し、自らの命も道連れにゴジラを海中に没させる‼️平田昭彦さんが素晴らしい名演で魂を吹き込んだ、眼帯がトレードマークのこの天才科学者は、映画史上に残る名キャラクターですね‼️また山根教授を演じる我らが志村喬さんも、ゴジラへの警戒心と興味心を巧みに演じ分けていてサスガ‼️同じ年に「七人の侍」と「ゴジラ」に出演してるなんてスゴい‼️山根教授のセリフ「私は見た!確かにジュラ紀の生物だ」には心躍るし、シメのセリフ「あのゴジラが最後の一匹だとは思えない。このまま水爆実験が続けば、ゴジラの同類が世界のどこかにまた現れるかもしれない」‼️何たる反戦のメッセージ‼️素晴らしすぎる‼️特撮面に関しても着ぐるみのゴジラは今観てもメチャクチャ怖いし、東京湾から上陸、品川駅を叩き潰し、列車は放り投げられ、銀座のデパート、時計台、国会議事堂もペチャンコ‼️中でも高圧5万ボルトの高圧線の鉄塔をゴジラが一気に引きちぎり、溶かし去る‼️スゴいです‼️加えて、高らかに鳴り響く伊福部昭さんのテーマ曲もホント忘れられない‼️そして最も重要な事は、この作品が世界唯一の被爆国が、その9年後に水爆実験の恐怖に晒されながら必死になって作った怪獣映画であるという事‼️いろんな面で大変だったと思います、意義深いと思います‼️いろんな世代の方に観て欲しいですね‼️まぁ、ハリウッドの最高のモンスターであるキング・コングとの対決、コンビも実現した今、我々怪獣映画ファンに残された夢はあと一つ‼️ズバリ「ゴジラvsガメラ」‼️東宝と大映の英断‼️期待してます‼️
舐めてました…
怪獣もの好きじゃなくても面白いと思うよ
この作品は面白い。50年代の作品なので演技が大袈裟なことや、映像が粗いこと、特撮の限界など、問題点はあるけれど、それを抜きにしても面白いのだ。
映画は光と音の総合芸術と言われたりする。つまり、映像と音楽、サンウドエフェクトで娯楽性や芸術性を創出するものということだ。
本作の場合は作中で使われているゴジラのテーマ、誰でも聞いたことがある馴染みのテーマ曲が実に効果的なのだ。
さすが、いまだに続くゴジラ作品群の一番最初の作品だけのことはある。
思っていたよりもスゲーな、と低能な感想しか沸かないほどに、なぜ面白いのか解き明かせない。
やはり高揚するテーマ曲の力なのだろうか。
自分もそうであったが、有名作品だけど古いしな、なんて思って観ることを躊躇っているあなた。観たほうがいいよ。
懐古主義的に評価されてるだけじゃない面白さがここにはある。
全91件中、21~40件目を表示















