極道兇状旅

劇場公開日:

解説

第一作の「極道」以来、このシリーズ四本を手がけた山下耕作にもどっての七作目。脚本は「舶来仁義 カポネの舎弟」の原田隆司、監督は「日本女侠伝 鉄火芸者」の山下耕作、撮影は「関東テキヤ一家 天王寺の決斗」の赤塚滋がそれぞれ担当。

1970年製作/89分/日本
原題または英題:Desperate Journey
配給:東映
劇場公開日:1970年10月3日

ストーリー

“釜ケ崎のカポネ”こと島村清吉は一家のナワ張り内で賭場を開帳した黒崎組と乱闘し西城署に留置されるが、越が谷竜蔵が身元引受け人になってくれたためにすぐ釈放された。越が谷の狙いは、釜ヶ崎をふくむ大阪一区の選挙で、腹黒い保守党の小山田を勝たすため、釜ケ崎住民に絶大な人気のある島村を利用することにあった。政治にうとい島村は、小山田と越が谷の“釜ケ崎に立派なビルを建て住民を住まわせるから、相手候補の革新党の谷村を支援する者を痛めつけろ”という口車に乗せられ、ドヤ街で出版業を営む氏原の印刷場に殴り込み機械類をぶちこわしてしまう。選挙当日、島村一家の大奮闘が功を奏し小山田は当選するが、島村に選挙違反の嫌疑がかかったことを幸いに二人は島村一家を四国に旅立たせてしまう。島村を利用するだけ利用した越が谷は島村がいなくなった釜ケ崎のナワ張りを一手に独占し、住民を立退かせ、黒崎組に命じて娯楽センター建設工事を急がせた。釜ケ崎の危機も知らず越が谷の息のかかった四国有浦の兵頭組にワラジを脱いだ島村は、毎夜酒と女に遊び呆けていた。そんな時、釜ケ崎の危機を知らせにかけつけたのが愛妻ミネ子である。事の一部始終を聞かされ怒り狂った島村は、兵藤組を倒し、釜ケ崎に乗り込んだ。そこで氏家から、越が谷と小山田が結託している証拠メモと娯楽センターの青写真を見せられ、まんまと悪徳政治家の罠にかかったことにはっきり気づいた島村は釜ケ崎を救うため、一家を賭けて越が谷、そして黒崎組に立向っていった。

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