続雲の上団五郎一座
劇場公開日:1963年7月28日
解説
菊田一夫原作を「ガンパー課長」の矢田良と蓮池義雄が共同で脚色、「風流温泉 番頭日記」の青柳信雄が監督した喜劇。撮影もコンビの安本淳が担当。
1963年製作/93分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1963年7月28日
ストーリー
東京の場末の朝日劇場では、雲の上団五郎一座が今日も珍舞台を展開している。座長は交通事故で片足を失い療養中なので、市川雲丹之丞、仁木のり蔵、輪破太志、守山音弥、尾上新月、名和通、沢井俊夫らの留守部隊だ。小屋主の千代は小屋をパチンコ屋に改造しようとしているが、これには息子の孝一が猛反対。彼は団五郎の一人娘菊子が好きなのである。一方、のり蔵と太志は安アパートで共同生活をしているが、そこへそれぞれの恋人ユカとさゆりがのり込んで来、一部屋でギューギューいっているうちに、互に恋人がとりかわってしまうという一幕もある。さて、初志貫徹を目ざす千代は団五郎に引退をすすめるが、これを聞いた団五郎の主治医福原先生は大フンガイ、団五郎の再起を強く呼びかける。千代は金融業者山内と結び、転業にますます積極的。あわてた孝一は、中学の先輩でやはり菊子にホの字の中華ソバ屋恭介に相談する。恭介の活躍で山内は千代への金融をお盆興行の成果が出るまで延期した。更に恭介は旅役者の大物花村菊十郎に、団五郎再起興行に客演してもらう交渉にも成功した。さて、その演し物は「珍版四谷怪談」。千代の策略で舞台は大混乱だが、これが逆に受けて拍手大喝采。そのころ楽屋では、恭介の骨折りで、孝一は菊子と団五郎に愛を告白、千代との仲も円満に解決した。そして、座員一同に福原先生も加え、舞台から団五郎の全快口上が行われた。客席からは万雷の拍手が鳴りひびく。