キングコングの逆襲

劇場公開日:

解説

「フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ」の馬淵薫がシナリオを執筆し、「お嫁においで」の本多猪四郎が監督した怪獣もの。撮影は「フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ」の小泉一。東宝創立35周年記念映画。

1967年製作/104分/日本
原題または英題:King Kong Escapes
配給:東宝
劇場公開日:1967年7月22日

ストーリー

ネルソン司令官、次郎、スーザンの三人は国連調査船の原子力潜水艦で海底油田の調査を行なっていた。ある日、南海のモンド島近くで艦が故障し、三人はその島に上陸した。ネルソンは陸上動物の研究者でもあり、モンド島が巨大な類人猿キング・コングの住んでいる場所だと知った。案の定コングが現われスーザンに親し気な素振りを示して次郎たちを驚かせた。コングにはスーザンの言葉が分るらしかった。一方、このコングを生け捕りにしようと狙っている一味がいた。ドクター・フーとマダム・ピラニヤである。彼らは北極近くの地中に眠り、ウランよりも強い放射能を持つエレメントXを掘るために、コングを使おうと考えていたのだった。フーはメカニーコングというロボットでやってみたが、放射能に邪魔され失敗していた。スーザンがコングを動かすことが出来ると分ると、フーはコングを捕獲し、彼女をも狙った。一方、コングがフーに捕ったと知ったネルソンたちは国連の許可を得て北極に向ったが、途中東京に寄った時、フー一味に捕われ極地に連れてこられた。そこではコングがエレメントXを掘り出そうとしている姿が見られた。しかし、鎖を切って逃げ出したコングは、海を泳ぎ、東京に現われたのである。フーは早速メカニーコングとネルソンたちを連れ、東京に向った。やがて、コングとメカニーコングの戦いが東京の真中で始った。その頃、マダム・ピラニヤはフーとエレメントXの所有権を争って負け、ネルソンたちを逃がした。マダムは某国の秘密諜報員で、フーを利用してエレメントXを手に入れようとしていたのだった。一方、コングの巧妙な作戦で電線に触れたメカニーコングは焼けてしまい、勝ち誇ったコングは、フーの乗った船を沈めると、南の島をめざして泳ぎ去っていった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.5某国って北朝鮮?東京タワーをよじ登るコング

2024年4月14日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

怖い

初鑑賞

監督は『ゴジラ(1954)』『空の大怪獣ラドン』『地球防衛軍』『大怪獣バラン』『鉄腕投手 稲尾物語』『宇宙大戦争』『ガス人間第一号』『モスラ』『キングコング対ゴジラ』『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』の本多猪四郎
脚本は『空の大怪獣 ラドン』『地球防衛軍』『ガス人間第一号』『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』『ゴジラ対ヘドラ』の馬淵薫(木村武)

粗筋
地中に眠る核兵器素材「エレメントX」を手に入れるため某国工作員マダム・ピラニアの要請で発掘作業を開始した悪の科学者ドクター・フー
作業に使用するのは重機ではなくロボット
国連の科学委員のカール・ネルソンと野村次郎のアイディアである設計図を盗みゴリラ型ロボットを完成させたドクター・フー
しかし1号機はエレメントXが発する強い磁気で作動停止に追い込まれた
メカニコングがダメならと代打にキングコングを捕獲
催眠術でエレメントXを発掘させようとしたが失敗
ネルソンと野村そしてコングお気に入りの看護師のスーザン・ワトソンを誘拐したドクター・フー一味は彼らを利用しエレメントX発掘作業再開を目論んでいた
スーザンの悲鳴に興奮したキングコングは檻を破壊し脱走
海を泳いで渡りなぜか東京に上陸
キングコングを捕獲するためメカニコング2号機も東京に上陸
2体の対決が始まる

1933年の『キングコング』のオマージュ的作品
『キングコング対ゴジラ』に続く日本版キングコング映画第二作目でタイトルは逆襲だがゴジラは登場しない
恐竜や大蛇も『キングコング(1933年)』のオマージュ
今回のキングコングにしたって1933年とそっくりの間抜けヅラ
メカニコングだって権利を持ってるアメリカ企業がデザインしたものが元になっている
クライマックスはエンパイヤーステートビルではなくて東京タワー
実質的にも日米合作

ハリウッドが『キングコング』のリメイクを制作するずっと前に日本がリブート作品を制作するとはね
明らかに合成だし明らかに人がミニチュア人形だけど当時のレベルを考慮したらもっと高く評価されても良い作品
人間ドラマも悪くなかった
スーザンの「カラーテレビがないわ」ってジョーク好き

官僚を目指した天本英世を失望させた日本政府が悪いのか天本英世を俳優の道を進ませた日本政府が良いのか
悪役天本英世が好演
ただあの程度でフーが死ぬとは意外

汚れ役浜美枝も良い

配役
国連の原子力潜水艦エクスプロアー号の乗組員で三等海佐の野村次郎に宝田明
某国の工作員のマダム・ピラニアに浜美枝
国連の原子力潜水艦エクスプロアー号の艦長のカール・ネルソンにローズ・リーズン
ローズ・リーズンの声に田口計
国連の原子力潜水艦エクスプロアー号の乗組員で看護婦のスーザン・ワトソンにリンダ・ミラー
リンダ・ミラーの声に山東昭子
国際指名手配中の悪の科学者のドクター・フーに天本英世
フーの助手に田島義文
フーの助手に堺左千夫
フーの助手に桐野洋雄
フーの助手に草川直也
フーの手下に黒部進
フーの手下に鈴木和夫
フーの手下に伊吹徹
警備本部長に北竜二
モンド島の老人に沢村いき雄
エクスプロアー号乗組員に広瀬正一
国連新聞記者にアンドリュー・ヒューズ

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野川新栄

3.5文脈に則った良質な怪獣映画

2023年6月14日
iPhoneアプリから投稿

この頃から量産されるようになる東宝怪獣映画はとにかく怪獣が暴れ回るまでに長い長い時間を要する。最近見た中だと『モスラ』なんかは宣伝用ポスターをデカデカと飾るモスラの成虫が登場するまでに1時間半ほどかかっている。つまり最後の10分ほどしか成虫モスラが活躍していないということだ。その圧倒的不在を幼虫モスラとザ・ピーナッツとフランキー堺がうまいこと誤魔化しているのが『モスラ』の面白さなのだが、それはそうと怪獣が見たいという幼心は退屈してしまう。

その点本作の歓待ぶりはすごい。常にコングかメカコングが画面にいるし、概ね暴れている。それでいて単なる怪獣プロレスに留まることなく、策謀渦巻くサスペンス・スリラーを同時に展開している。温暖な南の島から南極へのダイナミックな空間移動も面白い。

キング・コングの造形は当時の国内特撮映画らしくおどろおどろしいものの、一方でどこか愛嬌があって憎めない。このあたりは本家『キング・コング』のエッセンスをうまいこと看取している。

また、東京を舞台にしたコングとメカコングの一騎打ちでは、コング・メカコングの東京タワー登攀は本家コングのエンパイア・ステートビル登攀と重なり合う。しかし本家のような惨劇は起きず、心優しいコングはメカコングの手から美女を救い出す。コングの代わりに地面へ激突するのはドクター・フーのメカコングだ。その後コングはドクター・フーの根城である船舶を発見するや否や容赦ない攻撃を加える。そして元気よく南の島へと帰っていく。

この手の国を跨いだリメイク怪獣映画は往々にして文脈もへったくれもないプロレス映画に陥ることが多い(『GODZILLA』『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』など)なか、本作はきちんと本家『キング・コング』を範型としたうえでそこに新たな文脈を築き上げることに成功している。そのうえ頭でっかちになりすぎることなくプロレスも披露してくれる。『ゴジラ』レベルの傑作とまでは言わずともなかなかの秀作であるように感じた。

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因果

2.5ドクター・フー

2022年5月9日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ドクター・フーはメカニコングを作り、戦略鉱物を取り出そうとしていた。
しかし、賢いキングコングにやらせよう、となり、捕まえて・・・。
オリジナルに敬意を表したストーリーで、キングコングは完全な善玉になっている。

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いやよセブン

3.5コングvsメカニコング

2021年12月22日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

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単純

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近大

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