岸和田少年愚連隊

劇場公開日:1996年3月16日

解説

喧嘩ばかりを繰り返す少年たちを主人公に、大阪・岸和田の個性的な人々の姿をノスタルジックに描いた青春コメディ。監督は「突然炎のごとく」の井筒和幸。中場利一の同名小説を、「平成無責任一家 東京デラックス」の鄭義信と「復讐の帝王」の我妻正義が脚色。撮影を「女優霊」の浜田毅が担当している。主演は吉本興業の人気若手漫才コンビ“ナインティナイン”の矢部浩之と岡村隆史。全篇を70年代の流行歌が彩る。96年度キネマ旬報ベストテン第6位。1996年3月9日より大阪・松竹角座にて先行上映。

1996年製作/106分/日本
配給:松竹=松竹富士
劇場公開日:1996年3月16日

あらすじ

1975年、大阪・岸和田、リョーコは恋人のチュンバを鑑別所まで送るためにバスに揺られながら、昨年の夏からのことを想い出していた。中学生の悪ガキコンビ・チュンバと小鉄は、仲間のガイラやアキラとつるんでは喧嘩を繰り返す毎日を送っていた。ある日、岸和田西中の安藤たちと大乱闘を繰り広げたチュンバたちは、安藤に加勢した高丘中の宿敵・サダから付け狙われるようになる。チュンバたちがバラバラになったところを待ち伏せたサダは、数の力にものを言わせてチュンバたちを痛めつけるのだった。翌日、チュンバはサダを待ち伏せると、カバンに仕込んだ鉄板でキッチリと借りを返すが、サダはまたしても数で圧倒し、チュンバと小鉄、ガイラと間違われた双子のサンダ、鑑別所から戻ったばかりのサイの4人にヤキを入れる。チュンバたちはお礼参りにサダの学校に乗り込んで、今度こそ徹底的にサダをぶちのめした。この一件でチュンバは家庭裁判所の世話になったが、おかんの泣きの芝居で鑑別所送りだけは免れた。リョーコは飽きることなく喧嘩を繰り返すチュンバに呆れていたが、それでも内心では心配せずにいられないでいた。そんな彼らもなんとか卒業を迎え、チュンバと小鉄は工業高校へ進学し、リョーコはスーパーに就職、ガイラとサイはヤクザの仲間入りをする。入学初日に喧嘩を売ってきたゴリを叩きのめしたチュンバは、ある日、小鉄とつまらないことから仲たがいをしてしまい、小鉄が岸和田の町から姿を消した。ひとりになったチュンバは、サイたちの誘いを受けてヤクザになろうかと迷っていたが、そんなころ、おかんが家を出てしまう。人生に思い悩んだチュンバは偶然再会した小鉄とともに、現状を打破するために住み込みでレストランで働くことにした。しかし、弟の仇を取るために現れたゴリの兄・ダイナマイトの薫に喧嘩魂を再燃させられたチュンバと小鉄は、薫を見事返り討ちにするのだった。こうして、チュンバはついに鑑別所送りとなったのである。リョーコは、いつまで経っても反省しないチュンバを残して、ひとりバスを降りた。遠ざかるバスを見送りながら、リョーコはいつまでもチュンバのことを思っていた。

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映画レビュー

1.0大根役者コンビ!

2025年7月1日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

驚く

ナインティナインは、台詞棒読みの『大根役者』!!
特に矢部が酷い大根!!
何故とんねるず、ウッチャンナンチャン、ダウンタウンに比べ、
ナイナイは役者の仕事が少ないかが、コレを見て納得!
元々、向いてなかった
映画内容は、昔の大阪には治安が無かったかの様な
乱闘!乱闘!!乱闘!!!に、終始する
公開当時の1996年、時は既に「K1」が開催され翌年に、あの
高田延彦vsヒクソン・グレイシーの「第一回・プライド」が開催される
正に「格闘技ブームの夜明け!」である!!
…それで、当時の自分の反省も含めてなのだが、時代が「男と男が
暴力で、ぶつかるが良い事をしている!」という『勘違い』が横行
していた状況である
この映画は「スポーツマンシップ」や「格闘家精神」そして、もちろん
「武士道」なんて物は無い、鉄パイプで無抵抗の1人を、一方的に
殴打するリンチ…「暴行傷害の刑事的・犯罪」である!!
そんな物が「面白い」と、刷り込まれたナイナイが、後に自分達の
TV番組で「イジメの暴走」を、やらかしたのではないのか?
むしろ、この映画で美味しい所を持って行ったのは、出演俳優より
井筒和幸監督がTVに沢山出て「タレント」として、ブレイクした事である
見てはいないが、続編は監督が変わり、主演もナイナイから千原兄弟に
変更で、面白さスケールダウンと聞いたが、コレよりツマラない映画って
どんな物だ?

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共感した! 2件)
777

2.5うんざりするほど暴力がいっぱい

2024年11月13日
PCから投稿
鑑賞方法:その他

暴力と言っても、棒切れで頭を思い切りどつくような、原始的な立ち回りで、ナイフとか、銃を使うような暴力ではありません。岸和田のごみごみした雰囲気と、若いころのナインティナインの雰囲気が妙にマッチした、不思議な映画でした。でも、はっきり言って、岡村が出る必要はなかったと思うし、逆に彼がいなかったらもっと映画の雰囲気も落ち着いたものになったと思いました。ブルーリボン新人賞もコンビで受賞するという、前例のないもの。話題性を狙ったとしか思えませんでした。

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共感した! 0件)
うそつきかもめ

5.0世紀の大傑作だと思います。

2023年2月7日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

僕は何度も観なおせる映画を傑作だと思っています。
邦画であれば、「仁義なき戦い」、勝新最後の「座頭市」、小津監督作品群、黒澤作品群、「男はつらいよ」シリーズ、角川初代「犬神家の一族」、「残穢 住んではいけない部屋」、「ツィゴイネルワイゼン」、「女優霊」、「リング」、「呪怨」・・・そしてこの井筒監督の「岸和田少年愚連隊」です。
まあ主演のナイナイがいい味出していますね。この時の尖がった矢部浩之はサマになってます。岡村も良いし、石倉おとん・秋野おかん・松之助おじいも最高です((´∀`))ケラケラ、そして木下ほうかのサダや、兄ゴリラの山本太郎、それから小林稔侍のカオルちゃんは、その危ない雰囲気・迫力から、最も岸和田の故人モデルに近かったのではないかと思えるほどです(昔はこんな危ないオッサンいました!!)。お好み焼き屋のかしましオバちゃんにも吹き出してしまいました。
まあ本当に愛すべき登場人物たちが繰り広げる堂々たる庶民の映画です。大傑作間違いなし!!保証します✨✨✨

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共感した! 2件)
黒黒

3.5何度観た事か。

2022年10月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

初めて観たのは確か高校3年の時、
観た翌日は自分もやんちゃになった気がして
気が大きくなったもんだ。

今観ると、なんか台詞がギクシャクして
気持ち悪いところもあったけど、
それでも懐かしさもあって面白かった。

主人公が最初と最後で何も成長してないというのは
青春物として逆に新しい気もしましたが、
当時の僕の親世代の頃の青春の生々しさが感じ
られて、何より生きる事の活力がみなぎってて
元気になれたのだけど、
あまり評価はよろしくないようで、
今からしたら引くのかな?
鉄板が入った学生カバンでど突くところとか、
ボロ屋の中の追いかけっことか、
カオルちゃんの電車止めとか最高なんだけどな。

ヤンチャで主人公はその場その場を生き生きとしてる
のだけど、何故か寂しくなるのは、
この登場人物たちの行く末が絶対明るくないから
なんだろうと思う。

こうはなっちゃいけないけど、
青春を目一杯楽しもうぜ!
って10代の僕は影響を受けたのだと思います。

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共感した! 1件)
奥嶋ひろまさ