喜劇 陽気な未亡人
劇場公開日:1964年4月4日
解説
「ミスター・ジャイアンツ 勝利の旗」の八住利雄がオリジナル・シナリオを執筆、「新・夫婦善哉」の豊田四郎が監督した喜劇。撮影もコンビの岡崎宏三。
1964年製作/98分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1964年4月4日
ストーリー
尾形俊次が突然死んでから、幾月か経った或る日のこと、未亡人圭子と、母の浜子が墓参に来た。そこへ、生前俊次が愛したバーのマダムお良が、墓標にぬかずいた。ショックをうけた圭子だが、生命保険を資本にアパートを残していってくれただけでも、感謝しなければと、適当にあきらめている。一方マンモス団地に住む島道禎子は、二万八千円の給料を取るサラリーマン準二の妻。どうやら彼ら夫婦は、生活に疲れているらしいようすだ。その妹修子と恋人の稔は二人とも対照的に、ピチピチしたカップルだ。野菜を積んだオート三輪で団地を廻っているのは、未亡人の伸枝、一人息子の京一連れて、同業者の治男と、恋仲の働き者だ。田辺くめは未亡人になってから保険の外交を始めた。夫が、“唯一つ残していってくれるもの”と、禎子に、巧みに、勧誘している。正子は、夫の死後料亭を経営するすべてを知りつくした女。そこへ学校で同級だった圭子がやって来た。クヨクヨ、夫の浮気を悩む圭子に、正子も浜子も加わって、未亡人の自由を認め合おうと大酒宴を催おした。そんな頃、圭子は、俊次がその愛情をめんめんと綴った日記を発見した。圭子は新しい恋人木田助教授との再婚を考えていた時だけに悩んだ。それを見た幽霊の俊次も、胸をいためた。が、圭子は木田との再婚を決意、修子も転勤した準二と特制憲法を守り自動車のセールスに精を出した。皆、未亡人達が逞しく生きている姿に、俊次も安心して成仏していった。