怪竜大決戦

劇場公開日:

解説

「大忍術映画 ワタリ」の伊上勝がシナリオを執筆し、「主水之介三番勝負」の山内鉄也が監督した忍術特撮もの。撮影は「続・兄弟仁義」のわし尾元也。

1966年製作/85分/日本
原題または英題:Jiraiya/Grand Duel in Magic
配給:東映
劇場公開日:1966年12月21日

ストーリー

家老結城大乗の謀によって殺された近江の城主、尾形左馬亮の若君雷丸は、飛騨の国に逃げた。そこで雷丸は仙人、がま道人から忍術を仕込まれ青年になったが、がま道人は昔の悪弟子、大蛇丸に殺害された。その大蛇丸が父をも殺したことを知り、雷丸は自雷也と名乗り仇討ちのため近江に旅発った。途中、幼い時に別れた父を探し近江に向う綱手という少女に出会った。少女綱手も、父を探して自雷也の後を追った。大蛇丸から自雷也のことを聞いた結城大乗は、忍者を配し警戒網を張った。自雷也は百姓、善兵衛の娘お咲の婿に化け市中潜入に成功したが、大蛇丸は善兵衛を殺した上にお咲までさらって逃げた。一方綱手も一度は、大蛇丸の配下の忍者に襲われるが、、やはり忍者の一人の百々兵衛に救われ、無事に近江に入った。時あたかも、尾形家再興に現われた自雷也の噂でもちきりで、この混乱に乗じ大蛇丸は大乗を失脚させ、さらに自雷丸を倒し城主におさまろうという腹だった。百々兵衛のおかげで自雷也に再会できた綱手も、その百々兵衛から大蛇丸こそ探していた父だと聞かされ、連れていかれた。綱手は父大蛇丸より自雷也毒殺を命じられた。綱手から薬を飲まされた自雷也は大蛇丸の思うツボ、昏々と眠り続けた。すでに自雷也が死んだものと早合点した大乗が、酒宴を催している只中に躍り出た自雷也は、一気に大乗を倒し、さらにその裏切りを怒った大蛇丸は百々兵衛を殺し、それから自雷也の“がまの妖術”と大蛇丸の“昇竜の術”の決戦となったが、この大格闘に城は破壊された。自雷也があわや!と思われた時、綱手が蜘蛛婆からもらったかんざしを大蛇丸に投げつけると、大蜘蛛が現われ、すさまじい落雷とともに、すべての妖術が解け、自雷也は大蛇丸を一刀のもとに斬り倒してしまった。無事仇討ちを果たした自雷也と綱手は大鷲に乗り、お咲姉弟と別れて元気に飛騨の国へと飛立った。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

映画レビュー

3.5児雷也と大蛇丸

2024年3月23日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

興奮

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 0件)
しゅうへい

3.5怪獣!忍者時代劇! どろんと化け出た面白さ!

2022年1月17日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

単純

興奮

東映特撮1966年の作品。
東映特撮で本格的に“怪獣”が登場する初の作品。
登場するのは…

大竜!
大蛙!
大蜘蛛!
大鷲!
四大怪獣大決戦!
時は怪獣映画ブーム真っ只中。まさにド直球!
…と思いきや、基本は東映お家芸の時代劇。
つまり、時代劇×特撮怪獣モノ。
その時代劇も生真面目な時代劇じゃなく、忍者モノ。
ベースは忍者モノの古典と言われる“自雷也”。
登場する怪獣も“三すくみ”から。キャスティング事情でナメクジがクモに変更されているが、どろんと大ガマに化け、大竜はTHE怪獣。
古典忍者時代劇と特撮怪獣映画の忍法“合体”はうってつけであり、贅沢な娯楽味わい。

話は…
悪徳家老と家臣の忍者・大蛇丸の謀反によって無念の死を遂げた城主。
その遺児・雷丸にも刃が向けられるも、ガマ道人が遣わした大ワシに助けられる。
ガマ道人の下で忍術を学び、立派な若者に成長。
が、かつてガマ道人の弟子でもあった大蛇丸の手により師は殺される。
死の直前、出生や素性を打ち明け、“自雷也”と名を変え、雷丸の仇討ちの旅が始まった…!

特撮や忍術要素があるのは当然だが、話自体はオーソドックスな仇討ち時代劇。
主演は松方弘樹、仇に大友柳太郎。一本の上々の時代劇映画のような面子。
先述したように、堅苦しい時代劇ではない。
所々特撮技術がチープだったり、アクションが拙かったり、少年漫画的。
でもその分、テンポ良くて飽きはしない。
怪獣決戦は実はクライマックスくらい。
だけど、そこに至るまでの話が単純に面白い。寧ろ、怪獣云々よりこっちの方が面白かった。
童心に返って素直に楽しめたし、ツボを抑えた喜怒哀楽もある。
THEヒーローの雷丸=松方弘樹、悪役=大友柳太郎の存在感、ヒロイン・小川知子の美しさ、百兵衛さんの好助演…キャラもメリハリあって魅力。
確かに天下の東宝にゃあ敵わないが、特撮も頑張った方。特撮を駆使した忍術演出はユニーク。
クライマックスは怪獣決戦でたっぷりの見せ場。

実は見るのは20数年ぶり。その昔WOWOWで、東宝以外の特撮作品特集放送で見て以来。今回、U-NEXTにて。
その昔見た時も普通に面白かった。
今となっちゃあ誰も知らないマニアックな特撮作品かもしれないけど、これが娯楽ですよ、娯楽。

『モンスターズ』はこれを見て勉強しなさい!

コメントする (0件)
共感した! 3件)
近大

4.0金目教のガマがこんなところに

2022年1月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

YouTubeの東映チャンネルで偶然発見。初期の「仮面の忍者赤影」の特撮がいやにレベル高い(ミニチュアの屋根瓦が一枚一枚めくれるという東宝ラドンレベルの精巧さ)と思ったらこの映画の使い回しだったのか。というかこの映画が赤影の原点なんだね。松方弘樹、小川知子の美男美女ぶり。大友柳太朗や天津敏の安心して見てられる悪役ぶり。正月休みにノスタルジーにどっぷりハマりながら観れるなかなかの快作であった。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
あっきゃん

4.0当時、観たかったな

2022年1月3日
Androidアプリから投稿

特撮娯楽時代劇と銘打つ一本だけあって、遜色無い内容です。

こういう作品は公開当時の劇場の、でっかいスクリーンで観た時が最高なのだと感じる(私は生まれる前なので不可能ですが)。

あらためて思うのは映画にとって、しっかりした脚本は大切なのだな、と。
その上での、クライマックスの大活劇が活きて来るわけで。
そこに至るまで飽きさせない、演者&スタッフの手腕も見事なものです。

あと、千葉敏郎さんのキャラが良かったと思います。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
K・M