大空のサムライ

劇場公開日:

解説

第二次大戦中、大空に自らの意地を燃やし、戦うために生きぬいた撃墜王を描いた戦争映画。原作は坂井三郎の同名の自伝。脚本は須崎勝弥、監督は「商魂一代 天下の暴れん坊」の丸山誠治、撮影は「東京湾炎上」の西垣六郎がそれぞれ担当。

1976年製作/102分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1976年10月2日

ストーリー

坂井三郎一飛曹の所属する台南航空ゼロ戦隊は、太平洋戦争開戦から四カ月後、南太平洋のラバウルへ進出した。坂井はすぐれた視力で、常に敵より先に相手を発見し、ゼロ戦得意の格闘戦に巻き込み確実に敵機を撃堕した。着任したばかりの笹井中尉が第三中隊長として初出撃し、危くスピットファイヤーに撃堕されるところを坂井に救われた。以来、笹井は坂井から実戦の厳しさと空戦の技を教えられ、名指揮官となっていった。敵の爆撃は日増しに激しくなったある日、半田飛曹長が強行偵察に出撃したが、列機の太田二飛曹を失った。同じ戦地で看護婦として働く太田の姉・幸子は、坂井についていれば安全だ、と言っていた弟を思い出して泣いた。滝一飛曹を機長とする一式陸攻が、不時着して捕虜になったことを軍令部から追求されたため、自爆しようと出撃した。坂井、笹井らが追って護衛し、無事帰還したが、逃れようもない自分たちの運命に進んで殉じようとしたのか、翌朝、再び発って帰って来なかった。やがて、坂井、笹井の名コンビは、敵機を撃墜しつづけていったそんなある日、B17との戦闘中、野村機のミスで中川機が敵の銃弾を浴びて墜落した。戦友を死なせて責任を感じた野村は、B29に体当り、一挙に二機を墜落させた。司令部はこの戦果に喜んだが、戦果に目が眩んで下士官搭乗員の命を忘れている参謀に坂井は怒りに燃えた。ガダルカナルに押し寄せた敵を爆撃に出た坂井は、途中、複座SBOドーントレス爆撃機の八機編隊に出くわし、攻撃された。重傷を負ってやっと水平飛行を保っている坂井を睡魔が襲う。スコールに突入して視界ゼロの雨中突破行。やがて、スコールを抜けるとラバウルの遠景があった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.0軍事マニアだけでなく、特撮ファンも観てない訳にはいかない作品

2021年2月25日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

元ゼロ戦エースパイロット坂井三郎の自伝の映画化したもの
大昔、その原作を貪るように読んだ記憶が蘇った

内容はその自伝の内、対米戦争に突入しラバウルに進出してから、ガダルカナルの戦いで被弾し奇跡的に帰還するまで扱っており、概ね原作に忠実に手際よくまとめられている

自伝を読んだ当時は、彼のことをあまり知らずこの自伝をそのまま信じ込んでいたので改めて、近年の彼の評価を調べてみて驚いた
というか残念な思いだ

64機撃墜というのも怪しいし、どこまで本当なのかも分からない
しかし20数機以上撃墜しているエースパイロットであることは揺るがないことだ

戦艦大和とゼロ戦は鉄板の人気アイテムであるから、昔からその二つの映画は多い
ゼロ戦ものをざっと思い出すままに挙げてみると

1963年 太平洋の翼
1966年 ゼロ・ファイター 大空戦
1976年 大空のサムライ (本作)
1984年 零戦燃ゆ
2013年 永遠の0

こんなところだろう
本作が軍事マニア的に満足できるのは本作が一番だろう
ゼロ戦の戦いを存分に観ることができる

なのに今では殆ど忘れられた作品になってしまっている
それはこの坂井三郎が戦後元部下が始めたねずみ講に関わりその宣伝塔になっていたこと
本作製作の大観プロダクションというのも、そのねずみ講が直接かかわるものであるからだろう

但し映画自体は全くねずみ講も胡散臭い宗教も全く関係はないので安心して観て頂ける

戦闘機が好きな軍事マニアなら、観ていませんでは肩身が狭い
是非観ておくべきだ

特撮ファンも、本作が川北紘一の特技監督としての初作品であることに注目すべきだ
平成ゴジラシリーズ、ミレニアムゴジラシリーズのファンを自任するなら、本作は当然踏まえていないいと、これまた肩身が狭い思いをするはず

DVDには川北紘一のメイキングについてのインタビューが特典映像に収録をされている

1976年の日本の特撮
モーションコントロールカメラによるスターウォーズの空中戦は1977年のこと
その1年前、川北特技監督はアナログによる特撮の頂点を示したと思う
100機に及ぶ大編隊の吊り繰演、ラジコン飛行機を高速度撮影する技法
どれも見事
これを観てないで特撮ファンとは言えないと思う

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あき240

3.0本人は、立派な人と尊敬するが、この映画は少しガッカリ

2020年10月25日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

1.派手な空戦もあるが、説教みたいな話が捗捗出て来る
2.こんな話をしてたら、10時間あっても足りない → キリがない
3.坂井が上司と話する時の言葉使い → 部下らしくないのでガッカリ
4.主役の話し方が、常に上から目線 → 主役が下手過ぎてガッカリ
5.結局、この映画、説教じみた話が多く、面白くない、 心が躍らない

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KEO
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