喜劇 駅前茶釜
劇場公開日:1963年7月13日
解説
駅前シリーズの第六作。前作「喜劇 駅前飯店」についで長瀬喜伴が脚本を執筆、久松静児が監督。撮影もコンビの黒田徳三。
1963年製作/95分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1963年7月13日
ストーリー
呑福茶釜の伝説で名高い呑福寺はー観光バスも乗れる大繁昌で、住職の日孫和尚は笑いがとまらぬ。これをよく思わないのが、せっかく探してきた甚五郎直筆という軸を和尚に値切られた上、断られた古道具屋森田と、境内のショ場代を値上げされた記念写真屋の三室勘次、赤城の山の勘太郎坊やの子孫だという彼は、和尚の娘さつきを追いかけまわして振られッ放しだから恨みも深い。二人は共謀して日孫和尚をだまし、タヌキ汁を喰わせたりする。ある夜、痴話喧嘩のあげく女房お熊に家出された森田の枕元に、例の甚五郎の掛軸の狸が色っぽい年増に化けて現われ、呑福寺の茶釜はニセモノで、本物は土地の名家の未亡人おけいさまの邸の物置でゴロゴロしていると告げた。喜んだ森田は早速おけいさまから茶釜を手に入れ、なお軍資金も借りて勘次と組み、呑福寺に対抗するお宮を建てることにした。ここで面くらったのはTV作家と自称し、美人芸者染太郎らにもてていた茶釜泥棒の石山で、、寺と古物商の間を右往左往。彼は近く催される石川五衛門の四百年忌供養に茶釜を供えようと思っているのだ。さて、お堂も建ち、染太郎や勘次の友だち中山ミエ、大男の庄平らも動員して盛大な茶釜の遷座祭を行うことになったが、そのため大いに賑わう駅前で、土地の与太者を使ってなぐり込んできた和尚組と、庄平を主力とする森田、勘次組が大乱闘、肝心の茶釜はペシャンコになってしまった。