いつでも夢を(1963)

劇場公開日:

解説

「渡り鳥故郷へ帰る」の下飯坂菊馬と「激しい河」の田坂啓と「黒い傷あとのブルース(1961 野村孝)」の吉田憲二が共同で脚本を執筆、「あすの花嫁」の野村孝が監督した純愛ドラマ。撮影もコンビの横山実。

1963年製作/86分/日本
配給:日活
劇場公開日:1963年1月11日

ストーリー

ここは東京下町の工場地帯、ピカちゃんの愛称で呼ばれるひかるは貧しい人たちの味方三原医院の看護婦さんだ。今日も健康診断で森田製作所を訪れたひかるは工員たちの人気者。なかで人一倍ひやかされるのは、ひかると夜間高校で机を並べる勝利だ。そこへ乗りつけた新入り運転手の留次もひかるに目をつけた。その夜、定時制高校の帰り道、肩を並べて歩くひかるにいつもの勝利の口ぐせが始まった。「オレはスカッとしたサラリーマンになるんだ」しかしひかるはちがう。「幸せってもっと身近に転がっているんだわ」一方、留次は休診の日を狙ってひかるを誘いに行ったがものの見事に振られた。ひかるは勝利と先約があったのだ。折も折、留次の母親花子がひとり息子のために、見合い写真をゴッソリ持って上京してきた。留次に三拝九拝されて、ひかるは花子の東京見物の案内をした。ところでひかるが、母親につきそって田舎に帰る留次を送ったことから、今度は勝利が二人の仲を誤解した。そのうえ、念願の一流会社を受験した勝利は、定時制ということで不合格になった。悲観して工場を休んだ勝利を訪ねたひかるは、不機嫌な彼の手を引っ張って裏の土手に連れだした。不貞腐れる勝利にさすがのひかるも怒った。争う二人に、土手の上から声をかけたのは留次だった。「留さん、少しカツ入れて!」ひかるが叫んだ。勝利と留次の間に激しいパンチの応酬が始った。とその時、家出していた勝利の父が車にはねられたという知らせ。病室でうめく父の姿に勝利の目もうるんだ。「これからモリモリ働くぞ!」「元気を出してピカちゃんをはり合うか」留次やひかるの明るい笑いのなかで、三人の手がシッカリ握り合わされるのだった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.0昭和ノスタルジーに浸る。 歌先行の駄作映画だと思ってた。なかなかど...

2024年6月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

昭和ノスタルジーに浸る。
歌先行の駄作映画だと思ってた。なかなかどうして、とっても素敵な作品だった。いつもは浜田光夫だけなのだがそこに橋幸夫がいい感じで絡む。小百合様をめぐる2人のさわやか対決が心地よい。
貧困ゆえの定時制高校、そしてその悲哀。に比して今の定時制ときたら…
世代はやや後だけど私もローラースケート買ってもらえなかったなぁ。
そんなこんなで昭和のたくましさ、生きる力を大いに感じた。世代なので刺さりまくった。元気をもらえました。

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はむひろみ

4.060年前の日本は希望に溢れています 眩しいくらいです

2020年6月13日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

1963年1月の公開
今風にいうならメガヒットした同名の歌謡曲は前年の9月の発売
それの映画化という訳です
橋幸夫と吉永小百合のデュエットです

橋幸夫は既に何曲もヒットを出しているスター
吉永小百合はキューポラの街で注目を集めた若手スター
どちらも忙し過ぎてスケジュールが合わず別々に録音したとのこと
10年後の米国のスーパースター歌手、マービンゲイとダイアナロスのデュエットのアルバムもこれですから業界的にはよくある手のようです
発売していきなり大ヒット、年末の日本レコード大賞まで受賞してしまいます

これはもう映画化するしかない!
こういう流れのようです

というか9月発売で1月には映画公開ですから、発売して1ヵ月以内に映画化と企画内容を決定して、超人気者の二人のスケジュールを押さえ、10月に脚本完成、諸準備をして11月中に撮影を始めないと年末年始を挟みますから間に合いません
それほどレコードの初動のセールスが猛烈な動きだったのでしょう

当時の日本レコード大賞は紅白歌合戦並みの人気イベントで大晦日開催でしたから、映画のプロモーションとしてはこれ以上ないものです

これ1963年4月公開の山田洋次監督の下町の太陽と同じ流れです

本作での日活の大成功
今でいうメディアミックス企画が大当たりなら、松竹も同じことができるはず!というノリではないでしょうか?

下町の太陽の主題歌も、主演の倍賞千恵子が1962年9月に発売した同名のヒット曲です
レコードの発売までほぼ同時です

そして同年の日本レコード大賞は大賞がいつでも夢をで、下町の太陽は新人賞を受賞しているのです

松竹は日活に対抗して、本作に遅れること3ヵ月で下町の太陽を映画化したといわけです
本作が大ヒットしているのをみて急遽製作決定してのではないでしょうか?

本作は下町を舞台にしており、しかも底辺で暮らす人々達の日常を愛情のある視線で見つめて、健全な上昇志向、明るく健康的な恋愛にテーマにおいています

正に下町の太陽の元ネタというか原形と言うべき映画です

本作の様々なモチーフが、下町の太陽でも数多く出てきます

下町の太陽が、男はつらいよの原点と思っていましたが、、実は本作までさかのぼるべきかも知れません

60年前の日本は希望に溢れています
眩しいくらいです

登場人物達は、今やみな80歳くらいになっています
彼ら、彼女達が今の日本を作ったのです

あれから様々な進路に進み、恋愛をし失恋もし、挫折もし、就職、昇進、結婚、出産、子育て、リストラ、転職、子供の進学、学費の心配、単身赴任、病気、夫婦の不仲、そして定年退職、雇用延長、再就職

いまはもう自宅で本作のDVDを観て昔を懐かしむだけの日々かも知れません

そんな事を登場人物達の若い笑顔を観ながら思うと、涙が出てきそうになりました

おじいちゃん、おばあちゃんの青春はなんて豊かだったんだろう!
物的には発展途上国のような貧しい暮らしですが、心の豊かさは21世紀の今の日本よりずっと豊かです
濃密な人間性があったようにみえます
当時は当時でそれがうざかったのかも知れません
それでも、なんかうらやましいです

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あき240

3.5涙あり...

2017年6月17日
iPhoneアプリから投稿

涙あり、笑いあり。爽やかな青春ドラマ。夢に向かって頑張ろう!

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さゆっこ

5.0昭和は日本映画の青春時代!

2011年10月15日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

興奮

幸せ

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漫画史研究家の本間正幸

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