イグナシオ

劇場公開日:

解説

衝動的に残虐な殺人を繰り返す少年の愛と孤独を描いた異色ドラマ。花村萬月の小説『聖殺人者イグナシオ』を原作に、「Spanking Love」の田中昭二と山田吐論が共同で脚本化、田中が監督もつとめた。撮影は「スーパースキャンダル」の石井勲。主演は「ユーリ」のいしだ壱成で、共演に「北斗の拳」の鷲尾いさ子のほか、菊池隆則、田口トモロヲ、石橋蓮司、中島陽典といった個性派が脇を固めている。

1996年製作/日本
配給:パル企画
劇場公開日:1996年12月14日

ストーリー

両親を失い、世間から隔絶された教護院で育った前田和夫は修道士ガダローラによって洗礼を受けた。洗礼名はイグナシオ。自分の居場所を見いだせない息苦しさに耐えかねたイグナシオは、ある日突然、親友をバットで殴り殺す。シスター・カタリナは一部始終を目撃していたが、彼を愛するがゆえに嘘の証言をし、それは事故ということで片付けられた。イグナシオは教護院を飛び出し、歌舞伎町の小さなクラブで新たな生活を始めるが、彼を拾ってくれたホモセクシュアルの店長の度重なる誘いに嫌悪感を覚え、ついには半殺しの目にあわせてしまう。偶然その場に居合わせた暴力団組長の大谷は、衝動的な凶暴性のなかに淋しさを秘めたイグナシオに興味を抱き、自分の妹・茜に面倒を見させることにした。茜は過去に受けたレイプにより心に深く傷を負い、今はコールガールに身をやつしている。イグナシオの純粋さに魅かれ、茜は次第に明るさを取り戻していった。イグナシオもまた茜への気持ちを深めていたが、一方でカタリナに対する想いも薄れてはいなかった。そのころ、カタリナは同僚からのプロポーズに思い悩み、ガダローラに促されてイグナシオの元へと向かった。ふたりは再会を喜び、愛を確かめあうが、カタリナは「同僚と結婚する」とイグナシオに告げた。喪失感に陥った彼に、大谷は妹・茜への異常なまでの愛情を打ち明ける。自暴自棄のイグナシオは大谷を射殺し、茜にやり場のない怒りをぶつけた。明け方、大谷の手下に追われた彼は、十字架に磔になったキリストのように両腕を広げて、銃声に倒れた。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

映画レビュー

映画レビュー募集中!

この作品にレビューはまだ投稿されていません。
皆さまのレビューをお待ちしています。
みんなに感想を伝えましょう!

レビューを書く

他のユーザーは「イグナシオ」以外にこんな作品をCheck-inしています。