怪異談 生きてゐる小平次

劇場公開日:

解説

一組の夫婦と、その妻に想いを寄せるようになった男の三人の間で生じた三角関係から起きる怪事件を描く。鈴木泉三郎の同名の戯曲の映画化で、脚本・監督は「妖艶毒婦伝 お勝兇状旅」の中川信夫、撮影は桶口伊喜夫がそれぞれ担当。

1982年製作/78分/日本
原題または英題:The Living Koheiji
配給:ATG
劇場公開日:1982年9月4日

ストーリー

役者の小平次、囃子方の太九郎の若い二人は、今はしがない緞帳芝居に身を任しているが志は大きい。小平次、太九郎とその女房のおちかの三人は幼馴染の仲だが、以前から小平次はおちかに想いを寄せていた。そんなある日、小平次はおちかに「おれの女房になってくれ」とつめよる。すでに太九郎の妻であるおちかには答えようがない。旅芝居の暇に、沼で釣をする二人。小平次は太九郎に「おちかをくれ」と迫り、もみ合ううちに、舟から水に落ちた小平次を、太九郎は棹で打った。小平次を殺したと思った太九郎は、あわてて家に帰ると、何とそこに小平次がいる。小平次は再び「おちかをくれ」と迫り、太九郎は今度は三味線の撥で小平次を動かなくなるまで、滅多打ちにする。人目を恐れて江戸を逃れた太九郎とおちかの二人。そして、小平次の姿がこびりつき、怯えきる太九郎の様子におちかは愛想をつかし始めた。そして、太九郎は小平次との亡霊との戦いに死んでしまうのである。

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映画レビュー

4.5二回目の鑑賞。わかりやすくてよかった。

2024年12月11日
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鑑賞方法:VOD
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When I am 75♥️

1.5ちゃんとATGらしさも感じる「理不尽ホラー」

2024年6月29日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

単純

寝られる

1982年公開、78分の和製ホラー映画。 監督と脚本は中川信夫。 原作は鈴木泉三郎の戯曲。 1957年には東宝が『生きている小平次』というタイトルで映画化している。 青柳信雄監督、二代目中村扇雀、芥川比呂志、八千草薫主演という顔ぶれだ。 機会があれば見てみたい。 「非商業主義的な芸術作品」を売りにした、日本アート・シアター・ギルド(ATG)製作。 当時は、ATG作品を褒めれば ”映画通” みたいな空気もあった。 大胆な性表現に挑戦したり、シュールな脚本もあり、いま振り返ると、良作も多い。 本作もタイトルから、 ”怪談” ではなく、”怪異談” としているあたり、なかなか肩にチカラが入っている感じだ(笑)。 登場するのは3人のみ。 小幡小平次:藤間文彦 那古太九郎:石橋正次 おちか:宮下順子 おや、 石橋正次って、こんなにイケメンだったっけ? 歌手もできるし、悪役もできるし、刑事や正義の味方にもなれる。本当に芸域の広い役者さんだ。 藤間文彦演じる小平次がまさに ”怪異” だ。 幼なじみの太九郎(石橋正次)に対して、 あくまで真顔で、至って正々堂々と、 「おまえの女房が好きだからオレにくれ」、 と言い募るのだが、繰り返し迫る「まじめイカれっぷり」が気味が悪いのを通り過ぎて、笑えてしまう。 怖がるべきだろうが、なぜか怖くない。 この理不尽さ、気味の悪さが意図したものなら見事なものだが。 ラストの着地の仕方もよく分からない。 おちかは、妖艶な宮下順子が演じている。 撮影時、33歳のはずだが、もっと歳上に見えてしまう。 宮下順子さん、好きな女優だが、本作は違う気がする。 1952年に東宝が製作したバージョンでは八千草薫が演じたらしいが、そちらはイメージしやすい。 冗長に感じるカットが多く、78分がとても長く感じてしまったので、☆1.5

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Haihai

2.0仮名手本忠臣蔵

2019年3月28日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 近松門左衛門を目指す太九郎と団十郎を目指す小平次。そして太九郎の妻との三人しか登場人物がいない。しかも幼馴染で仲の良い三人組の旅芸人一座。「おちかさんを俺にくれ」となかなか切り出せない小平次は芝居遊びをしながらだとハッキリ言えそうなのに、太久と釣りに行った時にボソボソとしゃべるだけだった。ついに、そのボヤキに耐えられず、頭にきた太久が釣り舟の上から突き落とした。てっきり死んだと思っていたが、家に帰ると小平次が生きてやってきたのだ。  舞台劇でもやれそうなくらいセットの中が中心だったけど、旅の途中、古い廃屋の前で遊んでいた「仮名手本忠臣蔵」のシーンがよかった。幽霊になってからは、怖さを強調せずに淡々と、ぶつぶつと語るだけなのが面白くなかった。

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kossy

2.5幼馴染みの三角関係のもつれ

2018年6月14日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

単純

・殺しても殺しても目の前に現れる旅役者の小平次 ・太九郎とおちかの逃避行で男の株がどんどん下がり続けるのが面白い ・おちかの裸体が艶かしい ・ラストは男二人が相討ちで横たわるなか、おちかがひとり河原で佇むショットで幕

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mimiccu