生きたい
劇場公開日:1999年1月15日
解説
日本の古い民話「姨捨て伝説」と、現代の老人問題を交錯させて描く人間ドラマ。監督・原作・脚色は、「午後の遺言状」の新藤兼人。撮影に「午後の遺言状」の三宅義行があたっている。主演は、「花のお江戸の釣りバカ日誌」の三國連太郎と「学校III」の大竹しのぶ。芸術文化振興基金助成作品。
1999年製作/119分/日本
配給:日本ヘラルド映画
劇場公開日:1999年1月15日
あらすじ
長野県にある姨捨駅にひとりの老人・山本安吉が降り立った。だが、近くに望む姨捨山の不気味な雰囲気に恐れをなした彼は、逃げるようにしてその場を去る。妻と死別して15年、齢70になる安吉は最近下のしまりが悪く失禁することもしばしばだ。今日も姨捨駅からの帰り、立ち寄った馴染みのママさんの店で粗相してしまい追い出される始末。その上、糞まみれで道端に寝ているところを医者である君塚に助けられ、病院に担ぎ込まれるのであった。君塚の電話で安吉を迎えに来たのは、嫁き遅れの長女の徳子だ。長男と次女はさっさと家を出てしまい、躁鬱症を抱える徳子が父の面倒をみている。「迷惑ばかりかけて」と、徳子になじられながら家に帰る安吉。彼は、衰えゆく体と崩壊した家族を憐憫し、遂に老人ホームへの入居を考え始める。果たして、そこは現代の姨捨山なのだろうか。不安ばかりが募る中、安吉は「姨捨て伝説」の本を読み始める----。70歳になったオコマは、村の古くからのしきたりによって間もなく・お山まいり・を迎えようとしている。役に立たなくなった老人は、山の奥に捨てられるのだ。そして、いよいよお山まいりの日が来た。長子・クマに背負われて、山の奥へ運ばれていくオコマ。ところが、母を山の中に置いていくことの出来ないクマは、彼女を家に連れ帰り床下へ隠してしまう。そんな折、隣国の殿様から無理難題が押しつけられ、村は危機に見舞われる。だが、オコマの知恵で村は救われ、以来、老人は大切にすべきだとしてお山まいりが廃止される---、というのが姨捨て伝説であると安吉は思っていた。だから、もしかしたら徳子が連れ戻しに来てくれることを期待して、老人ホームへも入居したのだ。しかし、彼の読んでいた本の結末は違っていた。そこには、オコマは一緒に家に帰ろうと言うクマを拒み、姨捨て山でひとり静かに死んでいくと書かれていた。ショックを受ける安吉は、ホームの部屋で忍び寄る死の恐怖に震え上がる。ところが、そこへ徳子がやってきた。厄介者だった父がいなくなってせいせいした筈の彼女であったが、その実、独り暮らしは心が落ち着かなかったのだ。安吉を背負い、ホームから家へ帰る徳子。だが家に帰っても、安吉は死の象徴であるカラスたちがつきまとっていた。そんなカラスたちに、徳子は物置で見つけた猟銃を発砲する。
スタッフ・キャスト
-

山本安吉三國連太郎
-

山本徳子大竹しのぶ
-

君塚長太郎柄本明
-

オコマ吉田日出子
-

ママさん大谷直子
-

クマ塩野谷正幸
-

ウシ羽村英
-

オキチ中里博美
-

烏丸長者津川雅彦
-

トモコ宮崎美子
-

側近の女渡辺とく子
-

院長観世榮夫
-

看護婦水野あや
-

姨捨駅長馬場当
-

山本幸子広岡由里子
-

山本輝夫草薙仁
-

鳥津あけみ都山逢
-

老人ホーム所長麿赤兒
-

病院の賄婦絵沢萠子
-

気どった男高橋長英
-

坊主頭の男六平直政
-

大学生大森南朋
-

高校生菊地凛子
-

作業所の美青年村治学
-

作業所の指導者前沢保美
-

作業所の女中島陽子
-

可愛いおばあさん原ひさ子
-

スーパーの店員正名僕蔵
-

スーパーの店員曽我部あきよ
-

マッサージの女夏目玲
-

じじい江角英明
-

じじい須賀不二男
-

じじいうえだ峻
-

じじい北村大造
-

じじい下飯坂菊馬

漁港の肉子ちゃん
後妻業の女
鉄道員(ぽっぽや)
復讐するは我にあり
オカンの嫁入り
阿修羅のごとく
飢餓海峡
麻雀放浪記
死んでもいい
旅立ちの島唄~十五の春~









