如何なる星の下に
劇場公開日:1962年4月15日
解説
高見順の原作を「愛情の系譜」の八住利雄が脚色、「明日ある限り」の豊田四郎が監督した三人姉妹の物語。撮影もコンビの岡崎宏三。
1962年製作/117分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1962年4月15日
ストーリー
江戸の名残りを漂わす下町の一角に、おでん屋惣太郎がある。おでん屋の亭主惣太郎は、以前は鳴らした曲芸師だったが、今は傷痍軍人で酒と麻雀に明け暮れている。そんな惣太郎でも、惚れて養子にした女房のおまきは亭主に弱い。この二人の間に美しい三人姉妹がある。長女の美佐子は結婚に破れて家を手伝っている。彼女は、初めての男但馬の印象を捨て切れずにいたが、いつしか店に通って来る倉橋に淡い思いを寄せ始めた。次女の玲子は歌手志望、同じ歌手の大屋五郎に惚れているが思いのままにならない。やがて妹の三女雅子と大屋との関係を知って愕然とする。三女の雅子は若い踊り子で、倉橋は美佐子の妹とも知らず雅子の出る劇場へと通いつめる。こんな小さな町の小さな家にもつぎつぎと事件が起こった。金にがめつい雅子は、そのがめつさ故に香港へ売られ、父の惣太郎は卒中で倒れたのだ。美佐子は、こんな小さな家にさえも押し寄せてくる人間の運命を感じないわけにはいかなかった。「誰が可哀そうって、人間は皆んな可哀そうよ、人間皆んなが可哀そうなのよ」とすすり泣く美佐子には、倉田のなぐさめの言葉も耳に入らないかのようであった。
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