AKIRAのレビュー・感想・評価
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今でもこのクオリティには驚かされる
2019年12月劇場鑑賞
オリンピックを控えた2019年、シネマシティがこの奇跡のタイミングで極音上映にラインナップ。なんて粋なことするんでしょうか。
約2週間ほどの公開なのですが、初日とかでも無なく平日月曜のレイトタイムなのにほぼ満席。未だ衰えぬ人気の程が伺えます。
やはり皆んなもう一度でかいスクリーンで観たかったんでしょうね。
改めて振り返ると当時としては破格の10億という制作費、アフレコでなくプレスコ、会話の口の動きは通常3種に対して日本語の母音に合わせた5種類、総セル枚数15万枚に色彩数327色(もののけ姫 97年:14.4万、200色※もののけも相当な枚数です)、3DCGにシンクラヴィアの採用など物凄いこだわりがあります。
さらにメディアにする際には監督自ら200カットの修正に音響を向上させる為、追加費用1億投入するするなどとんでもない事になっています。
それにしても今観てもこのクオリティには驚かされますね、冒頭からゾクゾクします。
バイクチェイスとか本当格好良い、当時テールランプの再現にびっくりした記憶があります。
そして流石はシネマシティです音が素晴らしい、特に山城組の音の粒が実にクリア。
とても臨場感がありました。
今回鑑賞して感じたのは、未だAKIRAよりよく動いている日本のアニメーションは出てきてないのでは?と感じるほどでした。
スクリーンで観るネオ東京崩壊のシーンとか、もう圧巻でしたね。
いや本当に面白かったです。
上映後なんですが、会場で拍手がおこったのは驚きました。
壇上に誰かいるわけでも無いんですよ?純粋に作品に対して拍手が湧き出たんですね。ちょっと感慨深かったです。
来年には4Kリマスターのソフトが出ますし、新アニメプロジェクトなど再び動きが出てきたアキラ(ハリウッド版は再び企画凍結のようです)、色々楽しみが増えました。
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「4Kリマスター版」
2020年6月劇場鑑賞
昨年末のシネマシティに続いて「AKIRA 4Kリマスター版」も観てきました。
2020年の東京オリンピック開催決定、オリンピック開催できず、終焉を匂わせるようなコロナウイルスの爆発的な感染、最近はどうしてもアキラを意識してしまいます。
そんな中で4Kリマスターの公開、初日に行ってきました。
(この頃コロナが急激に加速してきていて、映画館に行けるのもこれでしばらく無理だろうな…って足どりだったのをおぼえています。)
昨年末観たばかりなのに何でしょうこのソワソワした気持ちは。
もうIMAXなのが最高でしたね。
映像のつぶが立っていてより細かい部分が見えるようになりました。
そして一番の変化はその音響でしょう。
とんでもなくクリアな音には本当にびっくりしました。
シネマシティのも素晴らしかったのですが、元をリマスタリングしているので別物のような音響なんですね。
エンドロールなんて、コンサートを聴いているかのようでした。
さすが山城組といったところでしょう。
山城組といえばAKIRA公演が予定されてましたが、コロナ騒動で流れてしまい残念です。
とはいえ延期公演が予定されているので、こちらも楽しみでしょうがありません。
これからも色々な展開と共に、楽しみでしょうが無い作品です。
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「ドルビーシネマ版」
2020年12月劇場鑑賞
さて、今年のとりを飾るかのようなドルビーシネマ上映の決定、これは嬉しかったですね。
何しろ初めてのドルビーシネマ鑑賞です。それが「AKIRA」なのですから期待せずにはいられません。
会場に着くと始まる前からドキドキしてました。
何というか、シートや空間が実にリッチ。
こんな環境で映画が観れるのが嬉しいですね。
AKIRAは前回4Kリマスター版で驚いたばかりなので、さてどんなもんだろなって感じでした。
が、始まるとたまげました。
とにかく音響が素晴らしい、特に山城組の音が冴に冴まくってました。
少し前に観たばかりなのですが、こうして新しい感動があるのは素直に嬉しいです。
いや本当ドルビーシネマすっごいですね、最初から最後までその音に圧倒されてました。
新作も発表されたことですし、まだまだAKIRAは広がりを見せそうです。
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「芸能山城組AKIRA公演『逢燦杰極譚』」
2021年5月公演
コロナ禍により二度の延期を経て、先日やっと公演された芸能山城組AKIRA公演です。
チケットは一階5列目。
これは結構良い席何じゃない?と会場に向かうと何故か5列が一番前になっていたのです。
座ったものの意味がわからず、また席を立ち二度見しました。
それでもやっぱり最前列でしたよ。
公演は三部構成になっており、一章でアキラのルーツとなった楽曲を、二章ではジェゴクという楽器の説明、三章ではそれら全てが集まったアキラの楽曲の演奏でした。
一章の演奏や二章の説明はとても興味深く、正直最初は微妙な感じがしていたのですが始まるととても面白かったです。
特にオリジナルのジェゴクを改良(1本増やしてる)した物を使用していたのには驚きました。いや、そこまでするのかと。
休憩を挟み、待望の三章の始まりです。
音質的には昨年末ドルビーシネマ版アキラの良かったと思うのですが流石ライブ、音圧が違います。
パフォーマンスからして並々ならぬ熱を感じるのですね。
あと最前列だとイマイチ確認できなかったのですが、これ完全に譜面無しで演奏してますよね?いや、これには驚きです。
終焉時には拍手が全く鳴りやまなく、そんなオーディエンスに隙をつかれたのか代表?の方は思わず涙していました。
最初から最後まで圧倒されるうような音の渦で、今回本当に観に来れて良かったです。この感動は生でないと知り得なかったでしょう。
コロナで延期につぐ延期の末での開催、本当に大変だっと思います。
この様な機会があれば必ずまた観に行きます、身震いする様な感動をありがとうございました。
原作はみてないけど
シネマシティは音が良すぎる
あの音響でみるAKIRAは間違いなく最高でした
あの時代のああいうアニメは
個人の問題と大きな問題(戦争とか人類滅亡を示唆するような)がなんともいえないバランスで同時に成立しているのが美しいなあと思う
もうはじまっているからね
幼稚園のころ、親のダビングした小型テープで、映像が擦り切れるほど鑑賞した作品。
まさか、劇場で観れるとは!それだけでも幸せ!
大人になってからしっかり観ると、子どものときには理解出来なかった会話や背景をしっかり把握できた(大佐が査問会議にかけられるあたりの話、反乱分子内の関係性など)。
この作品で一番好きなキャラは、大佐だ。大佐ほどよくできた人間はいないと思う。事態を冷静に捉え、的確に指示を出す。幹部に屈しないで正義を貫く姿勢。強大な力に自分1人でも立ち向かう勇敢さ......
そういった先入観を排除してレビューするが、満点をつけざるを得ない。
・作画力
キャラとか背景の美しさは、現代のアニメの方が上。しかし、そういった要素がどうでもよくなるほど、物理表現が優れている。
何が起きているかを、頭に直接伝えてくるような圧倒的な描写力。非現実な現象でも、見入ってしまうほどの説得力。これらは、現代のアニメをはるかに凌駕している。予算の問題だけではなく、作画者の観察力と表現力が常人離れしているからこそ生み出せるものだと思った。あとは、とにかく、金田のバイクがカッコいい。
・シーンの見せ方
冒頭のオープニングで一気に観客の目を引きつける。あのオープニングを超えるアニメを観たことがない。
また、何巻もある原作の内容を1つの映画で完結させるための編集努力が感じられる。当然だが無駄と思われるシーンはない。逆に、ただシーンをはりつけてるだけでもない。シーン終了時ズームアウトさせる技法を使ったり、キャラが驚いたりするシーンに余韻をもたせることで、観客を引きつける。ただ、一部グロい表現があるため、そこは注意。
・ストーリーの構成
上述の通り、長い作品を1つにまとめているため、展開はスピーディ。1場面の後にどの場面を持ってくるのが効果的か、緻密に計算されているような気がした。原作とは違うオリジナルの展開が用意されているが、結末に至るまでの流れは自然。結末は賛否両論あるが、個人的にはOK。作品のテーマ的に、抽象的な部分を残すべきと感じられるからだ。最後の問いかけに対する正解は、何度観てもわからないが、それでも良いのかなと。
・音楽、効果音、セリフ
芸能山城組が、オープニング、エンディングを盛り上げる。重低音、ミステリアスな効果音もオリジナリティがある。金田の名台詞は何度聞いてもかっこいい。
この映画には様々な要素が詰まっている。
驚き、喜び、怒り、恐れ、悲しみ、友情、慈しみ、愛など。
とても見応えのあるアニメーション。
多くのアニメの原点としてふさわしい作品。
これはやばい…
なんてカルト的だろう。
これが1988年に作られたとは到底信じられない。というかその年代に作られたことがまたカルト的である。
映像、物語、すべてにおいてアニメの常識をぶち壊したことだろう。
「金田のバイク」アニメ好きの中ではかなり名の知れたワードだが、本当に金田のバイクはかっこいい。なにあの走ると蛍光の跡できる感じ。めちゃくちゃ格好いい…。
あとブレードランナー的な「ネオ東京」。ディストピア的世界なのに、どこか近代的。
どこまでも丁寧に作ってある。どれだけ時間をかけて作ったろうか。
ただ、前半に比べ、後半失速しているように思う。
目的が、少し現実離れしてきたあたりから、割とどうでもよくなるというか。
金田等のキャラクターについていけないのもひとつにある。昭和独特の話し方なのか。
タカシ、キヨミらの存在に関しては、面白い。思い出したのは、マイノリティリポート。
あの容姿にあの声はずるいわあ。
ラストについては、なんかなあ。ああなるなら、意味あった?って思ってしまった。
軍人のボスだけが一貫していて格好よかった。
アニメを超えて世界最高峰の映像体験を約束します
呆然自失、驚異の映像体験とはこのこと
世界最高峰のイマジネーションと映像表現を体験できます
原作のあの細密な書き込みが恐るべきことにアニメで再現され動くのだから、あり得ない次元のクリエイティブティーが発揮されています
これを超えるイマジネーションと映像表現は現代に至るまで未だにありません
ブレードランナーチルドレンであることは確かですが、模倣などひとかけらもなく、完全に独創的なイマジネーションです
そのイマジネーション自体だけでなく、それを表現する映像も極めて独創的であり、21世紀の何でもありのCGですら表現できない圧倒的なクオリティと迫力で提示されるのです
つまりクリエイターの頭の中にある映像自体が世界最高峰であり、これを超えるものが未だに無いということなのです
テクニックとかいうものでは絶対にない
天才とか異才という人にしかないものなのです
その上でそれを表現しうる画力を有しているということなのです
2017年に日本で開催されたブリューゲル展で、細密な事で世界的に有名な名画『バベルの塔』が展示されました
その際、その絵画を元に大友克洋先生が内部を元の絵画より細密なぐらいに描かれたものも展示されており、自分も時を忘れて食い入るように見いったでした
それくらい先生のイマジネーションと画力は世界的名画家の代表作にも匹敵し遜色もなく一体化している程の恐るべきレベルなのです
時は31年が過ぎ去り本作と同じ2019年
来年は東京オリンピックです
ジャパンクールとは本作を抜きに語ることは出来ません
これ程のイマジネーションの異才を日本は擁してしたのに、日本の映画界は宝の持ち腐れで31年もの間何をしていたのでしょう
美術(プロダクション・デザイン)に先生が活躍して頂く場は沢山あったはずです
あのEVバイクはシド・ミードよりも上を行くインダストリアル・デザインなのですから!
プアーな美術は、大道具さんの力ではなく、美術のイマジネーションのプアーさなのです
援用すらもできていません
これは日本映画のプロデューサーの責任です
先生のイマジネーションがあれば、どれ程日本映画の美術クオリティが上がったかことかと思うと本当に残念で仕方ありません
今からでも遅くは無いと思います
大友克洋先生の力をもっと発揮して頂くべきです
本当にもったいないことです
昔からぶっ飛んだ表現はぶっ飛んでたんだなぁ。
塚口サンサン劇場さんの重低音ウーハー上映で見ました。
2019年に映画館でこの作品が見れるなんてー。
トランスを誘うトライバルなBGMだったり、幻覚症状のサイケ感だったり……いまの時代に触れてる表現とほぼ同じなのが興味深かった。
昔からぶっ飛んだ表現はぶっ飛んでたんだなぁ。
人間の原始的な部分なのかもしれない。
おー、これがあの名シーン!ってなる素晴らしいカット割りの数々には興奮!!
視覚”表現”のエネルギーの連打。
空想を思い巡らせる世界観。
それを支える音楽/音。
ついでにストーリー。
”体験”でしたなー。
映画館で見れてよかった!
マイルストーン
原作…読んでなかったー!?
劇場公開時鑑賞。なんか凄そう、というだけで観に行った。
SF映画史/アニメ映画史に残る作品になったと思うが、なんか凄いけど凄さをうまく説明できず消化不良のまま現在に至る。が、『レディ・プレイヤー1』の金田のバイクを観てちょっと感動しただけで良かったのかも。
こういう感じだっけ…?
キチンと劇場で観たかすら怪しい「AKIRA」を目黒シネマにて。
前半の疾走感はさすがで、「こんなに面白かったっけ?」と。一方で後半は「こんなにグダグダ言ってたっけ…?」とまるで「おめでとう!おめでとう!」って言い出しそうな印象で「こういう感じだっけ…?」と。
しかしあの時代にコレは凄い(リアタイ世代です)。エポックだったのは間違いない。後続は呪縛を断ち切れてないね…
こんなものではない
AKIRAの世界は、たった2時間の映画では表現できない。全くの期待外れだった。元々、原作が完結していないのに中途半端なストーリーで映像化して失敗した作品。リメイクの話が有るようだが、次は原作ファンを唸らせるような作品になることを期待しています。原作を読まずに、この映画がAKIRAだと思っている人は、是非、原作を読んで下さい。
2020年には東京オリンピックが開催されるらしい。
アキラ100%という人物も正月番組でポロリしたことだし(アニメでのポロリはカオリ)、大友克洋の予言は凄いと感じる。さすがに第3次世界大戦は起こってないので、荒廃した東京の描写は当たってはいないが、貧富の差は拡大しているようだし、毎日のように反政府デモが起きていたり、あちこちで爆破テロがあったりと、世界情勢を見ても未来描写は当たっているような気もします。
急に再び見たくなったのは『レディ・プレイヤー1』のせい。鉄雄が憧れていたように、あの金田バイクは模型でもいいから欲しくなるのです。そうした魅力的なキャラだらけの今作品も『鉄人28号』へのオマージュがあったりしてなんとも楽しいのですが、ストーリーは破壊という点で世紀末思想にも影響を与えていたのかもしれません。
超能力を兵器として利用する設定も現代SFの世界では当たり前になってるのかもしれません。しかし、その強大な力を持つAKIRAを封印したり、謎めいた展開にすること。さらには誰でも力を持つことが可能であるというメッセージも不気味です。
腕が取れてしまったり、大気圏突破して衛星兵器をぶち壊したり、痛々しい描写やディテールもすごい。日本アニメの金字塔として君臨する作品でもあるのですが、今一つ満点をつけられないのが女の子に魅力がないことだろう。最初に登場したケイなんて、変テコなヘルメットに半ズボンだったし、カオリにしても栄養が行き届いてない雰囲気だし、むしろ金田や鉄雄が魅力的すぎたのだろうか。
スケール感、魂を揺さぶる音楽
徹底した破壊とディストピア。今見てもあの躍動感には引き込まれる。
ガムランとパイプオルガンの響きはこの映画の肝だろう。80年代っぽい人物の動きが気になって⭐️4。
オリンピックが決まった時にもアキラが話題になったが今年は2019年。見ないわけにはいかない。
上映会場はこの2日間は計6回全て満席。音が良ければ更に0.5点あげても良かったが‥。
観た。最高だ!
ようやく観た。原作は単行本発売で読み、のめり込んでいたが、映画は1988年だから30年めにしてようやく観たわけだ。
映画はソルの後にこんなにあったのね。原作があとは自分で考えろスタイルとすれば、映画はもう少し誘導してあげるねって感じ。いい意味で。
原作の魅力の一角と思っている、バイクによるスピード感かつ一人で進む感が、映画でも見事に描けていたので、売れるわけだなと思う。
2004年の「スチームボーイ」で見事な蒸気の描写をした大友さんは、この映画ですでに感動的なアニメーション(動き、描写)を作りあげていたんだね〜。
----2020/4/6追記
前回はキネカ大森での通常版だったが、今回は川崎109でIMAX版を鑑賞。
最高〜! 本作、IMAXにぴったりじゃない⁈
映像ももちろんだけれど、自分がきわめて感心したのは音量。音が大きけりゃいいってものではないが、本作には何回か、あえて無音にしているシーンが数回ある。IMAXの大音量の中では、その無音が、見事に際立つ。シーンとは関係なく、まるで宇宙を漂っているかのような感じにしてくれる。いやあ、最高でした!
揺らめくテールランプ、山城組の音楽、言い古されたことだけれど、そこかしこでかっこいい!
2020/5/13 追記
ふうん。本作の音には、あえて超高周波を混ぜているらしい。それは、聞こえない周波数だが、感じとれるもので、心地よくなるらしい。(NHK「ヘウレーカ」でやってた情報) たしかに、心地よかったな。
さあ、みんなも、"ハイパーソニックエフェクト" を浴びに行こう‼︎
斬新! 超絶ダイナミック!
特別上映にて30年の時を経て2度目の鑑賞。
人間も宇宙の子。その遺伝子を発動させたなら。
テーマの発想がそもそもトンデいる。
だが最後まで空回りすることなく、みあう豪快な物語が、縦横無尽と駆け巡る快活なキャラクターたちと共に繰り広げられる。
10分に1人死んでそうで、5分に1回は爆発、崩壊が起きていそうな、瞬き禁止の手に汗握りまくり映画。
圧巻なのは、まだCGもない時代に手書きのセルでよくここまで、と思うほどの作画、作画、作画。全くもって古さを感じさせない世界観に、ふともすると一周回って真新しささえ感じてしまうアイテムの数々。
この作品に影響を受けたんじゃないか、と思える作品も頭をよぎるほどいまだ踏襲される技法、演出に、これぞ古典とおののいたり。
バックに流れる芸能山城組の音楽も、その厚みと存在感が今、聞いてもアニメ用とは思えなかった。
とにかく30年前にこのセンス。
尖りすぎて今でも観客の心はぐさっと一突されてしまう。
美しくも激しい凶器のような1本だった。
BGMは凄く印象に残った
ただ、AKIRAにも鉄雄にも共感が持てず、キャラクターが好きになれない故にストーリーもあまり好きになれないままだった。
ただBGMだけは耳に残って、ついサウンドトラックを購入した記憶がある。
時代は『AKIRA』の世界に近付いた
大友克洋の代表作で、押井守の『攻殻機動隊』と並ぶ世界に誇るジャパニメーションの傑作。
こちらも見るのは随分と久し振り。
正直、『攻殻機動隊』より見てる回数は少ないが。
一度は文明が荒廃した戦争後の2019年、東京。
超能力少年“アキラ”を巡る軍やゲリラの争いに、暴走族の少年・金田とその仲間である事故がきっかけで超能力に目覚めた少年・鉄雄が巻き込まれていく…。
世界観もビジュアルも、改めて見ても今見ても、鮮烈。
何よりその作画力に圧倒される。
ネオ東京の背景、バイク・アクション、クライマックスのサイキック・バトル…。
緻密な一つ一つが、全て手書き!
本作が“伝説”と言われるのも頷ける。
『攻殻機動隊』の魅力の一つが難解なテーマなら、こちらはたっぷり詰め込んだ面白味や衝撃さだろう。
文明荒廃は『マッドマックス』、復興した近未来都市は『ブレードランナー』。
主人公に据えられた不良少年たちは80年代コミックの定番。
目を引くデザインのバイクに、超能力…。
それらを併せて、唯一無二の世界を創り上げた。
鉄雄が超能力に目覚めていく様はショッキングでもある。
幻覚や悪夢は恐ろしいほど。
神の如き力を手に入れ、暴走する鉄雄。
そんな鉄雄と戦う事になる金田が、軽口叩く二枚目半な性格なのが本作にユーモアを味付け。
生身で鉄雄に立ち向かっていく様は興奮。
そしてこのクライマックスは、アニメ…いや、映画史上に残るほど圧巻!
また、偶然とは思えない2020年の東京オリンピック、目前の時代設定2019年も、ある意味衝撃的。
世界でも人気を誇る作品故、絶えず企画されるハリウッド実写化。
このまま進展しない事を望む。
『攻殻機動隊』のハリウッド実写版を見ても分かる筈。
幾らハリウッドが最高レベルの技術を駆使しても、技術の問題じゃない。
大友克洋、押井守…彼らにしか創り出す事が出来ない才能の違い。
レビュー
SFの金字塔などを観た感じに似た、世界観や展開の既視感を存分に味わえた。作品は30年前の映画であるが、近未来型のバイクなどはまさに現代から見ても近未来的に感じる。こうゆう映画が歴史的な作品に繋がっていると思うと、当時の創造性の高さに感服する。
改めてみなおしてみて
すごくキャラクターが動くなあ、と感じた。この頃のアニメがいちばん丁寧だったんじゃないか、というくらい。
なかでもこれは確かにすごい。
当時を知る者として少し偉そうなこと言わして頂くと、話題作ではありました。私は友人と大宮だったか、宇都宮だったか忘れましたが、平日でもそこそこには客が入ってました。
この頃「あさ生」全盛期で、大島渚が「今、AKIRAという作品がはやっている」と言っていたのが印象深くて
私は「そんなにはやってるかなあ?」とか考えていたのでそれくらいな話題性でしたかね、つまりは世の中席巻するほどでもなかった気もします。
また、原作はすごいかと問われれば、作画に関してはすごいです。メチャクチャ細かい。
ストーリーはかなり違います。山形の死に方とか、アキラの存在とか、映画ではバカにしか見えない変な宗教代表のオバハンはけっこう中盤活躍します。
何より鉄雄は王国みたいなもの作っちゃいます。ハーレムみたいにしちゃって当時うらやましかったもんです(笑)
さて、映画ですが最初の暴走シーンの凄さかやっぱり特筆すべきかなあ。あと、音楽ね、この和洋折衷みたいな変わった音楽すごく斬新でしたね。
とはいえ、全体的にはやっぱりアクションのインフレというか途中で飽きちゃうんだな。あと、大友さんのマンガはすべてそうだが女の子が可愛くない。なんとかならんのかな。
今回見直してみて、そうは言ってもこの作品は日本アニメの代表のひとつだろうし、若かりし頃全く気にも止めなかったラストはいろんな意味が込められてるんかいな?もう少し考えてみないとうまく説明できませんが
しかし、このAKIRAのあと日本アニメは急速に衰退していきます。押井守が頑張ってましたが、興業はよくなかったはずです。
で今のおかしな状況がある一部除いて。
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