「アキラの想いで」AKIRA bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
アキラの想いで
真っ赤なトマトになっちゃいな。とか。ハワイより陽当たりの良い場所は天国だけさ。とか。
とにかく、大友克洋と星野之宣が大好きでした。サイエンス的には圧倒的に星野之宣。インパクトは大友克洋。「童夢」から入って「気分はもう戦争」、「ショートピース」、「さよならにっぽん」、「ハイウェイスター」と時系列を遡りながら読んだっけ。ニヒリズムがカッコ良く見える年頃に読んだもんだから、未だに記憶してるセリフが結構な数ある訳です。で、AKIRAが来た。連載は途切れ途切れだった様に記憶してるし、一話で全然話進まへんやん!ってのはあったけど、もちろんドはまりです。
でも。
原作好き過ぎて、劇場には行かなかったんです。テレビで見ました。ちょっと、えぇぇぇ!?って思いましたよ、正直。ミヤコ教キャンディーズ(サカキ・モズ・ミキ)は出て来なかったし。カオリもいきなり登場するし。
だが、でも、面白い。最高。
タカシもマサルもキヨコも、すごく好きなキャラ。無鉄砲鉄人な金田もケイも大佐も、懐かしくて震える。ストーリーは今見てもドキドキするし、最近の下手なハリウッド物より遥かに興奮する。
IMAXの画面サイズに画質が耐えるのか不安でしたが、全然問題無かった。どころか、コンピューターに頼らずにココまで出来るのかと感動した。
大友克洋、やっぱり偉大です。気分はもう戦争とか、実写でやってくれんかな。爆弾三銃士とか、笑えるおバカ映画で良いと思うんだけど。
良かった。とっても!
見る人を選ぶ映画だとは思うけど。
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4/9 追記
原子核の周りを、電子が惑星の様に回っている原子模型が広く信じられていました。現在では「実現することが可能な物理状態」や「振動数条件」を満たす特定の「電子軌道」上に存在するモデルが提唱されています。いずれにせよ、この電子が原子核と結びついているエネルギー源が何であるのかすら、分っていません。分っているのは、電子が切りはなされる時には、膨大なエネルギーが放出される事と、そのエネルギーは、アインシュタインが定義した極めて単純な数式によって計算可能であることです。
AKIRAの中では、こうした物質を構成する根本的なエネルギーを、取り出して制御しようとして失敗した事。すなわち、人類が、それを手の内化して利用しようとし、失敗した姿が描かれています。思いあがった人類へのシッペ返し、ってのはゴジラも一緒だよね、って思います。
素晴らしいレビュー、ちょっと感動しました。
> サイエンス的には圧倒的に星野之宣。インパクトは大友克洋。
めっちゃミートです!その二人、いいですよね。諸星大二郎も入れて、「ムードでは諸星」とか言ってみたかった。
松本大洋を入れて「敗者の描写で松本」とかも。ありゃ、SFからはみ出しちゃいましたか…