紅い眼鏡
劇場公開日:1987年2月7日
解説
街に帰ってきた、戦いに破れ逃亡を続けていた男の幻想と現実を描く。脚本は「県立地球防衛軍」の伊藤和典、脚本・監督はアニメ「天使のたまご」などの押井守で、これが実写第一回作品。撮影は間宮庸介が担当。
1987年製作/116分/日本
劇場公開日:1987年2月7日
ストーリー
一九九五年六月一五日首都圏対凶悪犯罪特殊武装機動特捜班は警視庁通達第209号をもち解体を決定。弾圧の下、元特捜班上級刑事ケルベロス第一小隊の紅一、みどり、蒼一郎は逃走し、激闘の末、紅一だけがヘリで脱出した。三年後、国外逃亡を続けた紅一が帰ってくる。手に一枚、少女の写真。ホテルに入った紅一を襲うコマンド軍団。街に逃げた紅一は映画館に入る。人一人いない場内、画面には、少女が映る。トイレに入った紅一は、伝説の立ち喰い師、銀二の居場所を聞く。二年前、立ち喰いソバ屋は条令で禁止されていたのだ。銀二に会った後激痛に見舞われた紅一は、公安課刑事の文明につかまり、拷問を受ける。からくも脱出に成功した紅一はおちぶれた蒼一郎と再会。再び激痛に襲われる紅一は、また拷問室に戻っていた。文明の横には、みどりがいる。そして、みどりが紅一を脱出させる。彼女の舞踏研究所での語らい。紅一がふと気づくと、映画館。みどりと蒼一郎の過去が銀幕に映され、横にいる文明が尋問する。コマンド軍団に囲まれた紅一は蒼一郎の捨身の作戦で逃亡。みどりの助けで、この街を出ようとする。ソバ屋も消え、乗ったタクシーの運転をしていた文明も人形に変わる。さまよう紅一の前に少女が現われ、少女の導きで、紅一は兵士に殺される。我々人間は夢と同じもので織りなされている--。すべての現実は幻想のくり返しなのか。夜明けの街、少女はタクシーに乗って去っていく--。