赤い帽子の女

劇場公開日:

解説

超インフレに悩む一九二三年のドイツを舞台に、赤い帽子の女に魅せられた日本人青年の姿を描く。芥川龍之介の作ではないかと言われる、作者不詳の同名小説の映画化で、脚本は「水のないプール」の内田栄一、監督は「鳴呼!おんなたち 猥歌」の神代辰巳、撮影は「誘拐報道」の姫田真佐久がそれぞれ担当。

1982年製作/104分/日本
配給:日本へラルド
劇場公開日:1982年10月16日

ストーリー

史上最悪のインフレの中でナチスが台頭しつつある一九二三年のドイツ。男は先輩、東野の誘いでミュンヘンに向った。東野によると、街は退廃的な気分に包まれ、外国の金があればやりたい放題のことができるという。男はそこで、赤い帽子をかぶった女と出会い、すぐに魅せられてしまう。女はハリウッドに憧れる映画俳優と同棲しているが、奔放に振舞い、いつしか男とも関係を結ぶようになった。その後、女の心はレースの選手へ移り、男と二人の奇妙な生活が始まった。一方、東野は何人もの娼婦をはべらせ、セックスに明け暮れる日々を送っていた。やがて、女は元貴族だったという父の残した郊外の古城に移り住んだ。ここで、男は初めて女と一対一の関係を持つことができた。男は何もかも忘れ、肉欲に溺れた。その頃、街にはハーケンクロイツが立ち並び、ヒトラーの“ミュンヘン一揆”の直前でもあった。そして女は、自信に満ちたナチス将校に心を移し、男の前から姿を消していった。呆然とする男は、“赤い帽子の女”は何んだったのだろうと自問する。ドイツも女も破滅に向って突き進んでいるようだった。男は東野の下宿を訪ねると、彼は首を吊って息絶えていた。足下には、東京に大地震!! 関東大震災を報じる新聞が置いてあった。みんな滅びた。東京もいま、がれきの下でもがいている。

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