青い街の狼

劇場公開日:

解説

山村正夫の原作を「さすらい」の小川英が脚色、「姿なき追跡者」の古川卓巳が監督したアクションもの。撮影もコンビの伊佐山三郎。

1962年製作/79分/日本
配給:日活
劇場公開日:1962年5月13日

ストーリー

羽田空港から飛びたった金髪の美女号は、富士山の上空あたりまで来たとき突如爆破し海中に消え去った。ある男、アメリカの麻薬組織の大幹部チャーリー・根本らしき男が、カメラのシャッターを切った瞬間のことだった。麻薬がからんだ爆破事件とにらんだ当局は、一斉に動き出した。数日後、香港から密航して来た五郎と名乗る男がリドの社長矢代を尋ねてやって来た。五郎は実は麻薬Gメンで、今度の事件の捜査のため一旦香港にとび、わざわざヤミ輸送船で密入国し殺し屋と名乗って矢代に近づいたのだ。その日から、矢代の用心棒になった五郎の活躍が始まった。だが、矢代のところへ出入する秀南白という男が何者なのか、五郎にも皆目わからなかった。そんなとき、五郎は偶然恋人弓子に出逢った。弓子は訳も言わずに突然姿を消した五郎をうらみに思っていたが、今の五郎には説明することは許されなかった。一方、弓子に好意を持つダニーは、彼女が秀とつき合っているのを心配していた。そんなある日、ダニーは秀の正体を知ったため、彼から脅迫され自分の代りに飛行機に乗るよう命令された。秀は、実は爆死したはずの根本で、整形手術で顔を変え秀になりすましていたのだ。爆破も、いままでの麻薬ルートをつぶし、売上げを独占するための彼の芝居だった。それを感づいた矢代が何かたくらんだとにらんだ秀は、今度のアメリカ行をダニーに代らせようというのだ。弓子からその事を聞いた五郎は同じ機に乗り込んだ。機内には矢代から金をもらった風太郎がカメラを手に坐っている。その時、再び弓子からカメラに爆弾が仕掛けられているとの連絡があった。爆破も未然にふせがれ、やがて矢代と根本は逮捕された。弓子の五郎への誤解もとけたが、五郎は彼女にわびながらまた次の任務のため姿を消すのだった。

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