Little DJ 小さな恋の物語のレビュー・感想・評価
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神木隆之介は当時から突出していた
永田琴監督作で、プロデュースは「アット・ムービー」の森谷雄。1970年代の海辺の街が舞台となっており、人気子役だった神木隆之介と福田麻由子が、少年少女の淡い初恋と成長の物語を見事に演じ切った。今や当代きっての人気俳優となった神木だが、この当時から感情の機微を苦も無く表現しており、思わず唸らされた。また、ラジオ好きにはたまらない作品かと。ラジオから流れる70年代の名曲が作品を彩るだけでなく、小林克也がラジオDJとして出演しているのも嬉しい。
平凡な病気もの映画
神木隆之介の青白さには驚いたが、演技はまた拙い 病気したが健気に前を向く話。もっと苦悩する場面があれば、話に深みが出たと思う 伝える大切さを語っていたが、この映画を観て踏み出す原動力とはならなかった
図らずも、何度も泣かされた、のである‼️
難病ものの類型的な展開で、あざとい演出に鼻白む思いで、しらけたりもしたのですが。 後半から、泣かせ地雷と知りながら、踏んでしまい、何度か落涙。 いやー、上手いんだな、神木隆之介。 少女もヘラヘラしてるけど、良いんだな、これが。 オヤジも母親も良い味出してるし。 他の医者やら患者も自然な感じで。 くさい芝居と思いながら、泣けてくるんだな、これが。 レビュー書きながら、思い出したら、また、泣けてきた、オヨヨ。
プロ野球実況放送の真似をする神木隆之介
その神木隆之介と同じく天才子役として注目される福田麻由子。3月に公開される『犬と私の10の約束』では田中麗奈の子供時代を演じているのですが、姉妹なんじゃないかとも思えるくらいにそっくりな2人なのです。しかし、この『LittleDJ』では広末涼子の子供時代を演じている。さすがに広末涼子は冒頭とラストにしか出てこないものの、一旦田中麗奈を思い浮かべたら脳内で広末を田中麗奈に置換しながら鑑賞するしかありません。号泣できた人にはスクリーンがかすんで見えるので丁度いいのかもしれません・・・
ストーリーはベタな難病モノ。1986年を中心舞台とした『世界の中心で、愛をさけぶ』とは男女の違いと、その9年前の1977年という時代設定の差こそあれ、両者とも日本骨髄バンクがまだできてない時代。白血病が未だ不治の病なのです。院内の昼休み放送でDJを経験させるという展開となるのですが、選曲されたクイーンの「愛こそすべて」など、邦画界では楽曲使用料の問題で敬遠されがちなのに大胆に流している・・・これは本物だ!この興行収入採算度外視の心意気に胸打たれるのです。
セカチューが30代の人に支持を得られているのなら、このLittleDJは40代の琴線に触れること間違いなし。なにしろ前述クイーン以外にも、当時の日本のティーンネージャーを号泣させた『ラストコンサート』が前面に出てくるのです。この映画のメロディをリトル麗奈が口ずさんでた時点で驚いてしまい、フィルムそのものが登場したときには、すでに緩んだ涙腺も全開でした。その他にも光石研に泣かされ、タエさん(森康子)に泣かされ、石黒賢にも泣かされ、とどめを刺してくれたのは伝説のDJ小林克也でしたね・・・泣かすなよ!個人的思い出で函館山もツボ(しかもなぜか1977年だ)。
もちろん70年代を楽しむアイテムはてんこもり。スカイライン(ケンメリ?)も見られるし、病院長(原田芳雄)の部屋の棚にぎっしり揃えられたLPレコードやオープンリールデッキ、かなり普及していたラジカセなど。そして音楽にはシュガーベイブやキャンディーズも。プロ野球ファンだったら王貞治のホームラン記録には声を出してしまうかも・・・
サブタイトルにも表れているように『小さな恋のメロディ』がモチーフとなっているように思われるし、リトル麗奈がトレーシー・ハイド、神木くんがマーク・レスターであると思えば、それも納得。悲しい結末を味わうよりも、院内のどんよりとした空気を明るくさせたり、DJによって人と人の心が繋がっていくことを思えば、とても優しい映画なのです。そして父親の贖罪、大人になったたまき(広末)の贖罪、人のことを思い遣ることで再起をかけるテーマまでもが伝わってくるという、難病モノにしては人の温かさがいっぱい詰まった作品でした。
【2008年1月映画館にて】
アミューズ30周年記念作品
中学生のお話だけれども、30〜40代にも楽しめる作品です。 「恋空」と同じく、男の子が白血病で死んで行く話です。 どちらもリアリティからは、程遠いお話です。 あちらはヤンキーで、こっちは純情な少年のお話ですね。
ラジカセは夢の箱
単純にストーリーを言えば、中学生の男女のラブストーリーなんだが、70年代エッセンスを盛り込んでいるところに、この作品の面白さがある。 CDなどまだなかった時代なので音楽の主役はレコードだ。今の若い人は知らないだろうが、当時高価なレコードを考えに考えぬいて選んで買って、最初にレコードに針を落とす瞬間の喜びは今では味わえないものだ。ジャケットが30cm大もあるので、その大きさだけで存在感があった。 毎度御馴染み白血病で入院した子が同じ病院で知り合った女の子と仲良くなる。やがて女の子は退院するが、男の子は退院することはない。 院長の趣味がレコード収集だったので、当然オーディオも一式揃っている。院長の勧めで始めたDJが生きがいになってゆくが、病状は悪化する一方だった。 部屋から出ることもままならなくなったとき、父親が一台のラジカセを買い与える。「これで録音すれば、またDJができるんだ。」 だが、病気はさらに悪化し最後の時を迎える。 やがて年月が経ち、中学生だった女の子はラジオ局に勤務し、番組を任されるようになっていた。 ラストにかかる曲が40才以上の人にはジーンと響きます。 作品中に出てくるラジカセが、DJごっこをやるにはうってつけな機種です。SONY 1780 ¥37800 入出力端子が充実していて、たいがいのラジオやステレオを繋ぐことができます。マイクを繋いでテープの曲とミキシングすることもできます。テープの音をFM電波に乗せて飛ばすこともできます。 何故、私がこんなに詳しいかって?私自身30年前に使っていたからです。
一生懸命は、素晴らしい!
吾輩の世代には懐かしい、70年代を舞台に綴られるピュアなラブ・ストーリー。『大切な想いは、伝えなきゃ』ホントそうだね、その通りだね! “難病(=不治の病)モノ”です。『泣かせてやろう』演出も、随所に見られます。下手をすると、非常にクサくなってしまうテイストを持っている映画ですが、本作ではそれを、若い2人の主演俳優(神木クン&麻由子ちゃん)のとっても純粋で一生懸命な姿がイイ意味でスポイルしてくれていて、とてもとても爽やかな感動をスクリーン越しに伝えてくれます。うんホント、単純にイイです!他に言葉が見つからないんですけど、もお吾輩試写室で号泣に追い込まれてしまいましたから。ピュアであるってことは、ホントに大切なことですよね。更に2人の脇を固める俳優陣も、両親役の石黒さん、西田さんをはじめそれぞれ味のある、イイ演技を見せてくれます。そう、皆さんも一生懸命なんですね。特に大先生役の原田芳雄さんが、とてもイイ味を出してくれていて、『ホント、この人は上手だなあ』と観ていて感心させられました。そして何より、DJとしてこれ以上のキャスティングはない!と唸ってしまった小林克也さんの出演が、この映画に欠かせないとても重要なエッセンスとして効いています。 FMよりも、AMがラジオの主役だった時代。吾輩も必死になっていろんな番組を聴いていました。そんな頃がとても懐かしく感じられて、何かそこでも胸がギュ~っとしめつけられました。映画を彩る、キャンディーズやチューリップ、そしてQUEENのナンバーが、吾輩世代には懐かしく、今の若い方々には新鮮に聞こえると思います。 あとは海辺の病院と、函館の街並みのロケーションが、何故か暖かく、優しく感じられて、とても良くこの映画にマッチしていました。吾輩、昔一度だけ旅行したことがあるのですが、いい所ですね函館!また機会があれば是非訪れてみたい街です。
神木君の演技がすばらしい
神木君のラジオの真似はとても上手かったです。そして太郎は本当にラジオが大好きで、DJをしていることに喜びを感じていることがとてもよく伝わってきました。DJをしている姿がとても生き生きとしていていたんですよね。また太郎が抱く淡い恋心、伝えようとしてもなかなか伝えられない気持ち、その初恋の初々しさみたいなものがとてもリアルに伝わってきました。何かの雑誌で神木君のインタビューに、たまきが太郎のベッドに入ってくるシーンはすごくドキドキしてしまったとうようなことが書かれていたのを覚えていたので、ちょっとそんな目で観たら本当神木君がかわいく思えて仕方ありませんでした。 ただ、福田麻由子ちゃんがずっとこれでもか!というぐらいの満面の笑みを浮かべているのですが、それがちょっとわざとらしすぎるというか不自然な感じだったかな。ミイラ人間扱いされた人に、いきなりあの笑顔はないでしょ。その後も麻由子ちゃんは顔が疲れるんじゃないかというぐらいの笑みをずっとしていました。あそこまで笑い続けられるのはある意味すごい。 それから太郎が自分の病気に対して冷静すぎな感じがしましたね。子どもなのにすぐに受け入れすぎというかなんというか。あとは無菌室ではなんの為の無菌室だ?と突っ込みを入れたくなってしまうようなシーンがいくつかありました。まぁこの辺もかわいい二人に免じて気にしないようにするべきなんでしょうかね。 後半はともかく太郎がたまきにちゃんと気持ちを伝えられるか、どうやって伝えるのか、そればかりを気にして観てしまいました。太郎、頑張れ!みたいな感じ?思い出を作ろうとデートに誘う勇気はあるのに、自分の気持ちがが全然口にできない様子がかわいくてかわいくて。 正直展開は読めてしまうし、若干セカチューっぽい展開もありますが、それでも神木君と福田麻由子ちゃんのかわいらしさで許せてしまう部分も沢山ありました。個人的にはリクエストBOXに入っていたお婆ちゃんからの手紙が良かったです。 人に何かを伝えることの大切さを教えてくれる、切ないけれども優しくて温かいお話だったと思います。エンドロール後も続きがあるのでお見逃しなく。
キャストはいいんですが……
試写会行ってきました。
う~ん、「男の子が病気になって、いろいろ頑張るけど最後は死んじゃう話」でした。
上の世代が『ALWAYS 三丁目の夕日』を「懐かしい」と感じるように、作品の舞台が僕らの世代にとって懐かしい1977年。その当時の世相やアイテム、音楽が盛り込まれて、甘酸っぱい初恋があって、難病(これも不快用語らしい)ものだから泣けるかなぁと思ってたんです。が、演出サイドが仕掛けてくる「泣きのツボ」が見事なくらいに僕をかすって、文字通り右から左へ。
キャスト的には申し分ないんだけど、なんなのでしょうね? 物語開始から30分しないうちに主人公の死亡フラグが立ってしまうあたりでダメでした。それでも会場のあちこちでは、クライマックスに近づくにつれグズグズ、ズビズビと涙や鼻水をすする音が。だんだん自分が人でなしのように思えてきました。
クイーンの「愛にすべてを」という邦題と"SOMEBODY TO LOVE"という原題の落差を使った観客のミスリードとか、それなりに評価ポイントはあるんですが。
でも、福田麻由子の成長後を演じるのが広末涼子ってのはどうなの? あ、そこが僕が入り込めなかった最大のポイントか!(苦笑)
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