劇場公開日 2007年12月15日

「ラジカセは夢の箱」Little DJ 小さな恋の物語 バカボンのおやじさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ラジカセは夢の箱

2007年12月20日

 単純にストーリーを言えば、中学生の男女のラブストーリーなんだが、70年代エッセンスを盛り込んでいるところに、この作品の面白さがある。    CDなどまだなかった時代なので音楽の主役はレコードだ。今の若い人は知らないだろうが、当時高価なレコードを考えに考えぬいて選んで買って、最初にレコードに針を落とす瞬間の喜びは今では味わえないものだ。ジャケットが30cm大もあるので、その大きさだけで存在感があった。

毎度御馴染み白血病で入院した子が同じ病院で知り合った女の子と仲良くなる。やがて女の子は退院するが、男の子は退院することはない。
院長の趣味がレコード収集だったので、当然オーディオも一式揃っている。院長の勧めで始めたDJが生きがいになってゆくが、病状は悪化する一方だった。

部屋から出ることもままならなくなったとき、父親が一台のラジカセを買い与える。「これで録音すれば、またDJができるんだ。」
だが、病気はさらに悪化し最後の時を迎える。

やがて年月が経ち、中学生だった女の子はラジオ局に勤務し、番組を任されるようになっていた。

ラストにかかる曲が40才以上の人にはジーンと響きます。

作品中に出てくるラジカセが、DJごっこをやるにはうってつけな機種です。SONY 1780 ¥37800 入出力端子が充実していて、たいがいのラジオやステレオを繋ぐことができます。マイクを繋いでテープの曲とミキシングすることもできます。テープの音をFM電波に乗せて飛ばすこともできます。

何故、私がこんなに詳しいかって?私自身30年前に使っていたからです。

バカボンのおやじ