パンズ・ラビリンスのレビュー・感想・評価
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少女にとって、旅立ちの意味とは・・・。
何となく、エンジェル・ウォーズを思い出しました。死や別れを新たな意味として、解釈する、監督の思いが素晴らしい。全体的に、占領下の暗い雰囲気をひきずりながら、物語は進んでゆく。ダークファンタジーというより、二面性のある、ストーリー。迫り来る現実と現実逃避型の少女の思い。その落差を、楽しみましょう。ラストシーンは考えた。取り方や見方でこれまた、二分化する作品でしょう。子供にはちょっとキツいかもね。
怖かった
かなり怖かったですね。クリーチャーの容姿が怖すぎた。でもラストで一気にもっていかれました。全ての意味がわかり、切なさが残りました。本当に怖いけど免疫のついた2回目なら大丈夫と信じて(笑)もう一度観たいです。
最高のラスト
映画の価値はラストで決まると思う。
スタンドバイミー、インセプションに並ぶ素晴らしい幕引き
悪役の描写が素晴らしい
ファンタジーの子供の敵といえば髭で人間としてどこか欠損している大人(フック船長)
この作品では髭こそないが髭を剃るシーンでそれを表現している
拷問のシーンなんかぞくぞくする
クリーチャーのインパクトも流石ギレルモ・デルトロ
ダークファンタジーの最高傑作
ラストは幸せか不幸か…
子供と見れるようなファンタジーではない。パッケージでは、まさしくほんわかしたファンタジーの匂いがしていたのに…
確かにこちらのストーリーの内容にダークファンタジーとあるから私のチョイスミスっ…
ちょっぴりキモグロ…。
初っぱなからお母さんの再婚に動揺する主人公…再婚相手の父親はとんでもなく冷酷だし(´Д`;)
どんな展開になろうと幸せな結末が予想できずにいたのですが…やはり…このラストってど〜なんだろ…主人公ゎ幸せなのかな…?
私は実はあの羊面ゎ悪魔だったのではないかと思っていて(笑)よりダークなファンタジーに変えてみる…という楽しみ方をさせていただけた作品でした。
悲しく、切ないダークファンタジー
戦争である現実から抜け出し、幸せを求め妖精のいる世界へと踏み入れてゆく少女の物語。
ストーリーも、人々の描写も、世界観もよくつくられていて最後まで展開が読めませんでした。
残忍なシーンが多々あり、それらが苦手な人は見る事をおすすめしませんが、それ以上に完成度の高い作品だと思います。
大人に向けられたファンタジー作品です。宮崎駿さんを尊敬しているというのが、見受けられますし。
これをどのようにミュージカルにしていくか、楽しみです。
痛い・・・
ファンタジー作品のコーナーで何となく手に取り、てっきり他のファンタジーみたいな子供向け要素も含んだ明るい作品なのかと思ったら、全然違いました。
流血シーンが多いし、見ていて痛々しい。化物や妖精よりも、人間の行いのほうが残酷で怖いです。
主人公オフェリアは最後に、本来の王女としての幸せな世界に戻りますが、仮に、現実世界で、残された赤ん坊の弟と生きていくのも決して暗い未来ではなかったかもしれないと私は思います。メルセデスが母親代わりになって、色々と助けてくれたのではないかと思います。
見終わっても暗い雰囲気が拭えませんでした。大人に向けたファンタジーだと思います。
切ない…切なすぎる
パッケージが可愛らしい
から観てみたら…、
本当に切なすぎる話でした。
主人公の少女の夢と、背景に
戦争を加えた感じが凄いです。
映像わ本当に素晴らしい!
映画の中に怪しい生き物
が出てくるのですが、
ちょっと怖いですね(;_;)
特に全身白い?やつ💦
あんなん追いかけてきたら
たまりませんよ。
ラストわ、まさか死ぬ
とわ予想外でした😭;
でも、ダークファンタジー、
大人の映画。って感じで
気に入りました。
いやぁ〜、泣いてしまいました;
ダークファンタジー
第二次世界大戦中の独裁政権支配の真っ只中という時代設定がすでに"ダーク"な感じだと思っていたら、やっぱり・・・な展開でした。
悲惨な現実からファンタジーの世界に逃避しようとした少女の悲しい物語。
果たして少女が見た物は現実だったのか、それとも夢だったのか。
現実世界の悲惨さを思えば、
あの後、少女は魔法の国のプリンセスとして幸せに暮らしていると思いたい。
そう願わずにはいられない。
そうでなければ、遣り切れない。
美しくも残酷なファンタジーです。
後味悪い戦争映画/ヒューマンドラマ
予告編で薄暗いファンタジーでいいなぁと思って観たのですが、これはファンタジーを小道具として用いた戦争映画/ヒューマンドラマでした。
ハリポタやロードオブザリングと同じようなファンタジーが観られると思って行くと後悔しかねないので、要注意です。
また残酷な描写が終始目に付き、幼い子と観るのは避けた方が良いかと思います。観終わった後の会話に困る事必至です。
他の方より低いC+というスコアですが、ファンタジーを謳った割にはそんなにファンタジーに重点が置かれていない事と、予想外に残酷な表現がオンパレードである事、現実世界と架空世界の往復に終始した結果、内容やメッセージがぼやけてしまったように感じたのでC+にしました。
ただ、可愛い主人公と奇妙なクリーチャーなどの映像はなかなか良く、探せば観る価値もなくはない映画でした。
ダークで骨太なファンタジー
)Pー12の『パンズ・ラビリンス』、娘と一緒に観ました。
面白かった 。
事前に無意識に想像してたものとは、ちょっと違ってた。少女が主人公のファンタジーと云うからには通過儀礼が描かれてるのがお約束。でもこの作品の中の、言ってしまえば「大人には見えない世界」は、簡単に通過儀礼だとか現実逃避だとかの言葉で片付けてしまい得るものとは、だいぶ趣が違ってました。
大人たち(一見“記号”っぽい人ばかり、その実みんな丁寧に過不足なく描かれてる)の居る凄まじくシリアスなリアルと、シリアスなリアルに身を置く少女の抱くファンタジー、二つの世界が、どちらかだけに重点を置かれるでなく、けれど杓子定規に2分割されるでも無く、絶妙に融合して作品として成り立ってるのがとても好い感じだった。平行して交わらないようなものではなくて、でも境目が分からないような混沌とした混ざり具合でもなくて、何だろう上手く言葉が見つからないけど、少女ただ一人が主人公に据えられているのではない、その融合のさせ具合が、作り手の真摯さを表している気がした。夢のような儚さ心もとなさは無く、厳しく美しく骨太なファンタジー。泥濘や血溜りに彩られ、過酷な痛みに溢れていて、どこまでもダーク。切ない。
やっぱりバッドエンドじゃないと面白くないと嘯く娘は、エンドロールでぐすぐす鼻すすってて、いたく気に入った様子。それを見ていてふと、思春期に観て、その下地をもってこの歳でもう一度観たい映画だったかも、と思った。叶わないわね(遠い目)。
そうそう、劇中の子守唄が良くて(ウェブサイトでBGMになってるの)思わず口ずさんじゃう。でも気がつくと、メロディがいつの間にか『アズールとアスマール』の劇中の子守唄に変ってる(似てない…?)。
宮崎アニメの影響うけまくりのスペイン映画。
内容は、ちょっとグロめのファンタジーを期待していったのですが、とってもとっても悲しいお話でした。ラストは僕的にはあまり救われないラストで、一緒に行った男性(妻の友人のご主人)も困惑していました。(アメリカで初めて映画館で見る映画がこれなんて、ごめんなさい。)
いや、それにしても、各賞総なめとなりそうなこの映画、ギレルモ・デルトロ(俳優のデルトロとは違う)というヘル・ボーイなんかの監督がメガホンを取っています。彼はこの映画を撮るにあたって、かなり「千と千尋の神隠し」や「となりのトトロ」などの宮崎アニメの影響を受けたのではないかと思います。随所にそれとわかるシーンが・・・。それにしてもダークなファンタジーが好きな方には絶対におすすめ!!
全てオフィリアの“空想”それとも“現実”
完成度の高さに圧倒されたスペイン映画でした。
DVDが発売になるのを記念して、試写会が開催されたので行ってきました。同時に見た「サルバドールの朝」のほうはフランコ政権の終焉前夜。そして「パンズ・ラビリンス」が背景としていたのはフランコ独裁政権の始まりの時代。
フランコ独裁政権という共通項以外はかけ離れた作品のように思えるけど、どちらもスペインという近代国家の悲劇を感じさせる作品でした。
ダークファンタジーという広告フレーズで、もっとどろどろした不気味な作品かと思いきや、怨霊めいたものもむ出てこず、ちゃんとファンタジーになっていましたね。
ただ、なんと言ってもラストが重く、悲しすぎます。ファンタジーのお約束ごとどうりになっていないことがダークたる由縁でしょうか。
せっかく地上の楽園を求めて、地下の魔法の国から抜け出してきた王女であったのに太陽のまぶしさに眩んで死に絶え、転生しても今度は余りに残酷な現実の世界から、生き延びるために迷宮の世界へ降りいかざるを得なくなるという物語は、これまでの世界を救うというファンタジーからするとなんと悲観的な話なんでしょう。
その現実の厳しさを思い知らしめる人物として、現地指揮官のビダル大尉が登場します。この男の冷徹さは、自分の妻(主人公オフェリアの実母)に生ませるわが子が無事生まれてくるためなら、母体を殺してしまえと担当医に命じるほどの人物。彼からフランコ独裁政権がどれだけ非人道的であったかその一面がうかがえます。
ゲリラを拷問にかけるシーンも凄惨でした。
その非人道的さを告発する作品として、ファンタジーの要素を全て取り去っても成り立つだけのストーリーのある映画です。
あえてファンタジーの味付けをしたことで、悲しみの深さが際立ったのではないでしょうか。
この映画の中で、ラビリンスは全てオフィリアが作った“空想”ともとれます。でもそれでは余りに悲しすぎます。小地蔵は、本当に迷宮が彼女を誘ったと受け止めたいですね。その微妙なさじ加減がこの映画の上手い所です。果たしてオフィリアは空想の世界に救いを求めたのでしょうか?
冷酷なビダル大尉も、軍人という生き方しか知らなかったのではないでしょうか。そして同じく軍人であった父親の形見の時計に縛られ、悲しい人生を送った人と言えそうです。大尉は何を思って死んで行ったのでしょうか?
ファンタジー映画にあるまじき、現実の重さを見せつけられて、それがずっと胸に残りついつい思い返してしまいそうな作品でした。
驚いた
事前に論評やストーリーを調べず、可愛らしいおとぎばなしだと思って観に行ったので、グロテスクなシーンには正直驚きました。目を開けているのがやっとという場面もあって混乱しましたが、時代背景も設定もまったく人たちからも考えさせられるものがあって良かったです。何日か経ってまた観たいと思う心に残る映画のひとつになりました。
グロキモふぁんたじぃ。
ギレルモ・デル・トロ監督が、1944年のスペイン内戦下を舞台に
現実と迷宮の狭間で3つの試練を乗り越える少女の成長を描く
ダーク・ファンタジー。ファシズムという現実から逃れるため、
架空の世界に入り込む少女を通じて人間性の本質に鋭く切り込む。
↑まさに、このあらすじ通りの展開。かなりダークな物語です。
私達が普通に連想する、可愛い妖精やお花なんて出てきやしない。
血と泥と恐怖に彩られた現実と架空の世界で、ひとりの女の子が
過酷な試練を乗り越えていく話。普通に観ても、かなり怖い。。。
だいたい何故この母は、独裁主義の大尉と再婚してしまったの?
それしか生きる手だてがなかった時代ともいえるけど、にしても
冒頭から不穏な空気がずっと漂い、彼女を追ってくる妖精(昆虫)
のみが、少しばかりの安らぎをもたらす…と思いきや、導かれた
迷宮の牧羊神パンの姿ときたら、とても子供向けには思えない^^;
PG-12かぁ。分かる気がする…。
地上でも、地中でも、恐怖感がたいして変わらないので、
彼女が迷宮に入っていっても、こちらは心配でしようがない。
見つかって殺されてしまうんじゃないか、それが妄想の世界なら
まだいい、でもこの映画では、全てがかなりの悪魔なのだから。。
泥だらけ、傷だらけ、血だらけになってもなおパンの云うとおり、
約束を果たそうとする彼女の行きついた先は…。
このラストをどう捉えるかもさまざまだろうけど、少なくとも
日本やアメリカでは、こういう描き方は絶対しないだろうなー^^;
強烈な独自性に彩られた異色ファンタジーであり、彼の世界観が
いかに凄いかを実感できる作品。ただあまりにも凄惨な光景に
私は何度も目を閉じてしまったのでした。。
(ホラー映画より、おそらくずっと怖い作品。もう観れないかも^^;)
お一人でどうぞ。
ずっと気になっていた映画。
平日昼間ということもあって、10人ぐらいしかいない映画館の後ろの席で、その列の真ん中にぽつん・・・と一人座って観てきました。
面白いです。確かに面白いと思う。
孤独で過酷な状況に置かれた人間が、どうやって想像力でそれを乗り越えようとするか・・・という人間の想像力に注目した物語でもあるし、あるいは私達の「現実」に対する別の解釈とも取れるし。
登場人物のキャラクターにも深みがあったし、時計なんかの小道具も伏線にも富んでいるだけじゃなくて、すごく象徴的。もちろん幻想世界はもっと象徴的。
解釈の仕方も、見所も沢山ある映画だと思う。
だけど。
なかなか友達には勧めにくい。。。
なんでって、、、すごく気持ち悪いから。
正直一人で観にいってよかった。
血、痛々しい傷口、壊死、暴力、ぐちゃぐちゃ、虫、何でもグロテスクなもの、異形の生き物・・・なんかが苦手な人にはきついシーンの連続!私もこらえきれず2度ほど目をつむりました。。
それでも、幻想世界に出てくる一番グロテスクで怖い生き物はすごかった!!あんなの初めて見た。
グロテスクなものが夢に出てきても大丈夫!って人は是非観にいってみてください。
大人のファンタジー
完全大人向けファンタジー。
アカデミー賞受賞したときから期待してましたが、
やっぱ期待通りでした。素晴らしいです。
目のないお化けは夢に見そうです。
見ようか迷っている人には、ぜひ「見ろ!!」と言いたいです。
複雑・・・
いや、いい映画なんですよ。スペインの内乱の切なさを良く描いたという点ではすばらしい映画と思います。ただ、私にはファンタジーの世界観が浅いように感じること、賢い少女のはずなのにありえない行動を取ったりするように見えて、すっきりと「いいよ!」とは言い切れない映画になりました。
今年一番の作品☆
これは、スピリチュアルな世界が好きな人だったら絶対にお薦めです。江原さんの世界がこの映画には描かれています。「天国からの手紙」が好きな人は是非!人間界は苦労ばかりで辛いけれど、死んだらこの世の残された人々は悲しむばかり…死は悲しいものという観点が間違っているのだとこの映画は伝えています。この世は修行であって、あの世に帰ってやっとこの世の苦労から開放されて祝福されて戻って来るのです。そう考えると、一見悲劇ですが、実はハッピーエンドな作品だと解釈できます。単なるファンタジーとしても楽しめますが、哲学的でもあり、説教臭くないので、そういう意味では、奥の深い作品だと思います。
圧倒的なダークファンタジー
そういえば昨年はテリー・ギリアムの「ローズ・イン・タイドランド」があったなと思いつつ、少女がつらい現実から幻想世界に逃げ込むという設定は同じだが、それでも逃げようのない鬱屈した現実に根ざした「パンズ・ラビリンス」のほうが、より圧倒される。クリーチャーの造詣も秀逸。オフェリアが幻想世界に逃げ込もうにも、最後までそれを許さなかった現実(=義父)。観ていてつらくなるほどだが、しかし、迎えたラストにはオフェリアへの救いがあったと見えた。
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